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'22 ‐絨毯の旅‐ エジプト.1

今回からエジプト編です。
2週間ぐらいいたのでそれなりに色々ありました。
昼間は灼熱、夜は涼しめな季節。
砂埃の舞う街中は思い描いていた通りのエジプトで、クラクションと大声が通りに溢れ、遺跡がすぐそこに聳え立ち、優しい人と優しくない人がいました。
少しかいつまみながらですが、エジプト編、どうぞ~。


10月9日 エジプト カイロ

午後9時前後。エジプトはカイロ空港へ到着。
イミグレーションを抜け入国、到着ロビーに出る。
途端に男の人が話しかけてきた、
「日本人か?僕はこの空港の案内役をしてるから何でも聞いてくれ」
と言いながら名札を示す。
アラビア語だから何も分からないけど。
とりあえず両替してSIMを手に入れたいので、両替所の場所を聞いとこう。
空港内、到着ロビーの両替所へ行き、1週間分ぐらいはあるだろうエジプトポンドをゲット。
お次はSIMカードだ、そこでさっきのお兄ちゃんがまた来た、
「エジプトで何するんだ?」
「適当に観光するよ」
「ツアーには入ってるか?」
「入ってないよ」
「なに!?一人でエジプトを回れるわけないだろう。ツアーの案内もしてるからこっち来いよ。」
そう言うと空港内のカウンターに連れてかれた。
大きな丸い形のカウンターにはツアー案内の看板が立っている。
ピラミッドに行ったり田舎のほうまで行きたいことを伝えると、
「ツアーに参加しないとアジア人一人じゃエジプトは絶対周れないぞ」
と自信たっぷりに言ってきた。
アフリカ旅のいろはなんて知る由もない。
ツアーに参加しないとピラミットも行けないのか?いやそんなわけないだろう。
長々としゃべり続け説得しようとする彼にどうにか対抗し、1,2時間の攻防の末、相手が折れた。
「わかったよ、頑張ってくれ」
明らかに観光客狙いのぼったくりだろうけど、話はしつこいしブースまで設けて説明されたら引っかかっちゃう人もいるかもしれない。

そういえばと思い、カイロ市内までのタクシーだけ手配してもらう。
タクシーに乗り込み街中の宿へ。
ツアーだ何だと攻防を続けた結果、時刻は12時を回り、SIMカードを買うのも忘れた、
これはこれから経験するうっとおしい国上位に君臨するエジプトの洗礼であった。


カイロ空港

ハイウェイをひた走るタクシーに乗り込んではいるが、実は今夜僕は宿を取っていないのである。
飛行機が夜に到着するのを知っていたので空港に泊まろうとしていたけど、いざ着いてみると寝床になりそうなベンチなどないので、仕方なく明日から停まる宿に直接交渉しようと向かっている。
タクシーは市内に入ると大通りから裏路地に入ったが、宿がどこか分からないらしい。僕も分からない。運転手が屋台の人に聞いてくれた。
どうやらこの辺りらしい。日本人御用達の「サファリホテル」
日本人宿では無いけど日本人が良く泊まりに来るらしい。
たしかに上のほうに小さい看板がある。夜で暗いし看板は相当見上げないと見えないし、見つけるのに一苦労。
ひと安心しているとさっきの屋台のおっちゃんが話しかけてきた。
というかなんでこんな深夜にお店出してるのだ。(深夜3時)

気さくに話してくれて、椅子に座って話し込んだ。
なんでも日本で家族が働いてるらしい、スカイツリーの写真を見せてくれた。
彼が飼ってるタイガーくんも近寄ってきた。
生粋のエジプシャンキャット。片方青目。

全然目の色見えないですねすみません。

ひと段落して宿の問題を思い出した。実はサファリホテルがある建物の中にもう一つ日本人宿(元)がある。
ベトナムで教えてもらった宿だが、コロナのせいで営業してないらしい。
おじちゃんに聞いてみたら、
「最近また営業し始めたって聞いたよ」
わーお、じゃあそっち行ってみるか。
おじちゃんに別れを告げ目の前の建物に入る。
というか正直建物とは言い難い、どう見ても廃墟だ。
土づくりの壁と床はぼろぼろと穴が開いている。
入り口に明かりなんてないし、奥も見えない。

翌日撮った入り口の写真
電気ついててもこの雰囲気

確かに安宿だけどここまでのものはお初。まあ入るしかない。
携帯の明かりを頼りに進み、奥まで行くと階段があるが、宿は4階か5階なのでエレベーターのほうが良いと思う。
と思ったら、階段の横にはエレベーターらしき残骸があった。
けど一番大事な人の乗る箱の部分だけが無いので、大きく螺旋状になった階段を5階分上がり足には疲労感。
明かりが見えた、どうやらサファリホテルでないほうのゲストハウス。
「ベニス細川家」である。確かにやっている。

この宿は明るくて広くはないが綺麗。
ようやく宿までたどり着いた。
運よくドミトリーが空いていて今日の宿も確保した。


長かったエジプト入国日の終わり。狭いシャワールームでお湯を浴びながら余韻に浸る。ついにエジプトに着いた。
硬いシングルベットと薄い毛布が旅の始まりを告げる。
10月のエジプトは意外と寒い。


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