見出し画像

ソートウェア



1.【ソート】とは


その1)thought
原義:考えること、「考え」自体
… 考え『思いつきから推理まで』

「こうすればいいのだ」という考え(自分の考え)

考えた産物・試されて奏功した産物はすべてthought(見方・考え方・進め方)。それがアクション・実践において、活用されブラッシュアップされる。
一般論や既成観念、あるいはマジョリティの意見に左右されない独自の考えが、本番に備えてスタンバイしている。

本来は、飾りや受け身ではなく、アクティブに解決役として働く。

ノウハウ(技術的知識、生活の知恵、アイデア、情報、経験則、奥義、秘術;奥の手、秘法、コツ、カンなど)というのもそれ。情報というより無形資産。

(ちなみに辞書によれば)thoughtとは
〇思考;思案;熟考、考慮
〇考え、思いつき、意見、所信、
〇思考[推理、想像]力
〇思いやり、配慮、心配、危惧
〇意図、意向;期待、予期、予期
〇思想、思潮

あるいは、それらを駆使するプロセスでは上書きもされ、ベテランの「持ち味」となる。

幼少期の頃、職人さん(鍛冶屋さん・修理職人さん・瓦職人さん・畳屋さん・建築屋さん・工事屋さん・農業を含む働くetc.)の仕事が好きで、その作業する傍らで長時間見入る機会が多かったのも、職人さんの味を感じていたのである。

それらワーキングの美しさに触れるのが、私の趣味だった。
私の世界観からして、それらの人々は産業界の頂上で輝いている。

この国から職人さんが激減していく実情は、この国から「産業の大事なおもしろさ」が消えていくようで、「Made in Japanの空洞化」の進行に怖さを感じるしだいである。

その2)sort
原義:運、運命→くじ引き→分類されたもの→種類→(しゅ)の繁栄
… いわば『thoughtの体系を成長させる

原義の「運」には、「不文律なthoughtの絆」を感じる一面がある。
シナプスとは、そうして増殖するのだろう。

私は大手の化学メーカー・主として繊維事業部をモデルとして、生産技術の研究に携わる時期があった(50年も前になるのか。トホホ(^-^;)。
そこで気づいたことの一つに、以下のような事実があった。

合成繊維というのは、原料工程から多くの中間工程を経て、最後に、目的の繊維の仕上がり状態(フィラメント)としての巻取り工程がある。
たくさんの女子作業員が、それを機械から取り外し、手ぎわよく検査をする。

その作業効率を研究するなかで教えられたこと。それが、「この作業は特殊作業で、女性ならではの適性が必要なのである」という。
その理由に驚かされた。

「巻き取ったフィラメントを取り外して検査をする」を男性の手に任せていると、せっかくの繊維をダメにしてしまう、という。

きわめてデリケートな性質の合成繊維が、「男性の手を嫌う」のである。
静電気や男性の手指の皮膚が、繊細な繊維をダメにしてしまうのである。

その頃から、私は「女性ならではの高い資性」「女性の特種能力」「不思議な女性の感性」「不思議な女子脳」ひいては「ユニークな女性の発想」、さらには「物事の合理性のうけとめ方の違い」などを意識的に脳裏に刻みこむようになっていく。

女性の特性でなくては、仕事の生産性が向上しないことがあるのだ。

結論的に言えば、「男性だけでは産業は発展しない」と、直観できめつけた仮説の理法で考えるようになる。

これは、雇用機会均等の公平・平等論で見る問題ではなく、なくてはならない「経営資源論」からみた考え方(indispensability:絶対必要なこと、必要不可欠とする要件)からくる問題なのである。

資源の本質には、その目的や合理性との兼ね合いで、それが手段となり得るかを決定づける適合基準がある。

(後略)

以上が、sortの原義の「運」「運命」を連想させる事例である。

sortには、thoughtの発展を高める働きと効果がある。

(ちなみに辞書によれば)sortとは
〇種類、タイプ;性質、品質
〇(コンピューター)ソート、データの整列
〇分類・区分する、えり分ける
〇(目的に合わせて)並べ替える、ソートする
〇(問題などを)解決(処理)する
〇(…と)調和する、(…に)似合う
などの意味がある。

つまりは
その1)thoughtとその2)sortの協働によって、独創性(創造性)が深まる。

そもそも独創(創造)とは
「既存・過去の経験・知識の解体をもとに、それらを新しい志向にふさわしく配列(結合し組み立て直す)すること、またはそれを繰り返すこと」
をいうのである。

2.【ソートウェア】とは


ソートthought × sort → その効用をソートウェアという。

ハードウェア(有効な産物)
≡「ソートウェア知恵の合成)」×「情報(ソフトウェア×知識)」

すなわち
ハードウェア(有効な産物)は、「ソートウェア(知恵の合成)」と「情報(ソフトウェア×知識)」によって、ますます繁栄、発展できる。
いま重要なのは、ソートウェアの知恵の合成力である。

一般化すれば、それは総合力を求める考え方であり、経済の底力をパワーアップするうえで、「なくてはならないソートウェア」といえるだろう。

失われた30年、経営には当然のように競争原理が刷りこまれた。
ほぼ一世代にとって、企業組織にとっても、経営思想にとっても、sortでいう「(…と)調和する、(…に)似合う=種にふさわしい様式」という要素が、取り入れられずにきたと考える。

それらから脱却することによって
経営枠のレベルアップ、全体最適化の復興・再興(restoration)が取り入れられるべきなのである。

生きられるものとそうでないものを分断する意味はないのである。互いのために、全体が繁栄し発展できるような経営原理(成長経営)が生まれてほしいものである。

そこに必要な具現化プログラムが、ソートウェアなのである。

産業・実体経済が発展するのは、ソートウェアの所産といえる。
「アイデアのまえにイデア(原型・真理)」がなくてはならない。
生態系に学んで、知恵の合成を総合的に調和することである。

国内産業が競争原理を通して、産業が繁栄するはずがない。
その考え方を統一することが、未来に向けた課題であろう。
成長のない経営と見るなら、はやく立ち上がることである。

人々のライフダイナミクス(生活の原動力)も、そして国力も、すべてはそこに源泉があることを忘れたくないのである。

つづく

ここまで読んでいただいて嬉しいです。
ありがとうございました



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?