SNSに並んだ写真は「私」なのか

インスタの私のアカウントにずらーっと並んだ写真。旅行先の風景、美味しかった食べ物、買ったかわいい服やぬいぐるみ。
これらは、果たして「私」なのか。

いや、そもそも「私」では無い。時々は顔出ししてるけど、メインは「私以外」だから。
そういうことではなくて、「私」と言えるのだろうか、ということ。

最近、子どもの頃の写真を見る機会があり、ふと考えた。30代の私。昔は写真を撮るのは、ほとんどの場合が記念撮影であり、撮るものはほぼ、近しい人間であった。写真が趣味の人なら別だし、あくまでも、私や、家族、なんでもない一般人のこと。
今は。これいいなって思えばすぐにパシャリ。私が撮るものと言えば、景色や、物がメインである。

写真家なら、写真自体にその人の価値や個性があるんだろうけど、私はそうではない。お気に入りを写し取っただけに過ぎず、悪く言うと、ただの寄せ集め。

例えば、美味しい料理を食べに出かけて紹介した投稿に、たくさんのいいねが付いたとする。これって紹介した料理がいいね、なのか。紹介した人がいいね、なのか。もうよくわからない。どっちもそうだし、そうじゃないし、そもそもそういうことじゃないんだろうけど。

考えすぎな私は、こんなことから、私の個性、私の価値、なんてことまで考えが尽きない日々を送っている。

以前、個性はパッチワークのようなもの、その人の好きなものを繋ぎ合わせるとその人の個性になる、って言ってくれた人がいた。優しい。救われる思いがするけれど、私は自分自身に対してはそう思えずにいる。
「私」にそれ以上の何かがあるはずだって、期待しているのかもしれない。

いわゆる個性的な人、になりたいわけじゃない。ただ、「私」は「私ひとり」しかいない存在なんだ、って自信を持って言いたい。

自問自答、模索、思案、勉強の日々は続く。

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