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Kくんのクォーターブローグ製作メモ Vol.7

2020年8月1日、2日

梅雨がやっと明けて8月になりました。今週の作業です。
先週出し縫いをしたので、ドブを閉じていきます。まずは接着面をよく荒らしてから接着剤を塗ります。

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さらに表面に水を塗って柔らかくしておきます。

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ハンマーでぐりぐりやりながらドブを皺がよらないように丁寧に閉じます。次に画像のような棒でツヤが出るまでひたすらこすります。この作業はめっちゃ疲れるし汗だくになります。

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ほら、こんなにツヤが出るんですよ。

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どうですか!(汗だく)

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次にかかとの作業に入ります。まずはハチマキと呼ばれる革をかかと部分に積んでいきます。

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こんな感じでつけたら、穴を明けてウッドペグ(木釘)を打ち込みます。

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だいぶ写真があいてしまいました。ウッドペグを打ち込んだら革包丁でなるべく平にします。包丁で整えたらヤスリで更に平に削ります。その上に、積上げ革を1枚貼り付けます。今回の木型はかかと高さの設計が25mmですのでトップリフト以外に積上げ革は合計4枚必要ですね。それを見ているのが下の画像です。

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2枚目の積上げ革は先の方を薄く削ります。かかと部分は角度が付いていますので平のままだと底面がまっすぐになりませんので微調整が必要なんです。

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こんな感じでかかとの左側と右側(一番外側)で厚みを調整していきます。

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積上げ革を2枚積んだ所で再びウッドペグを打ち込んでいます。更に3枚目を積んだ所で、今度は鉄釘を打ち込んでいきます。

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鉄釘を打ったところです。

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一通り釘を打った後で、画像のような打ち込みを使って更に釘の頭がめり込むように追い込んでいきます。

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ここまでの積上げ革で角度が調整されたので、残りの革は削らなくても良いようですね。

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かかととアッパーの際の部分を面やすりで整えておきます。この後、ブレーカーという専用の工具で更に角を削っておきます。因みにこのブレーカーはイギリスの靴工具屋さんから取り寄せました。

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参考までに、出し縫いの皮革です。左の靴はチャーチの靴です。機械で出し縫いをしています。右側が私が手で出し縫いをしたK君の靴です。出し縫いピッチの違いが分かるでしょうか?

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今週はここまで。まだまだ先は長いよ。

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