心の栄養

身体にはその時不足しているもので摂るといいものがあるわよね。鉄分が不足していたら、ほうれん草とかレバーとか。
しかも、不足している栄養が詰まったものを食べるとさらに美味しく感じるらしいわよね。

それと同じで、心にも不足している時に摂取するといいものがその時々である気がする。

たとえば、目まぐるしい日々に忙殺されそうな時はゆったりとお風呂に浸かって壁を見つめるとか。
コンプレックスを刺激されて不全感を感じる時は、アカデミックなものに触れるとか。

そうやって自分に必要なものをその時々できちんと摂取していかないと、やがて心が枯れて栄養不足になるような気がする。

心も、爪や髪や肌のようにくすんだり痩せ細ったりツヤがなくなったりするんだろうと思う。

食べ物で潤うこともある。
甘いものを食べたり辛いものを食べて発散することもできる。

ただ、身体とは違って、他者との愛情が不足している時はこれ!傷つけられて心が抉れてる時はコレ!のように、決まった処方みたいなのはないし、心の不足感はその時々で原因も不足度も満たせるものも違う。だから、悲しい気持ちの時はいつもこの映画!とかこの食べ物!ってしても、なんかしっくりこない時がある。だから、難しい。

私は普段、心の元気がない時は映画を見にいってショッピングに出かけるんだけども、それでも心は満たされなくって、という日がつづくことがあった。
家の中でのんびり過ごしても満たされない。
ふと思い立って、ふーんとしか思ったことがなかった「海外ドラマをイッキ見」というのをしてみたらなんとも言えない爽快感があった。
私に必要だった心の栄養は、達成感だったのか?夢中になることだったの?それはわからなかったけど、心の栄養が充足された感があった。

また、別の時は、「他者に求められたい欲」を感じることがあり殿方とデートをした。
でも、別に殿方とデートをしても満たされることはなかった。むしろ心の穴にスポットライトが当たったみたいになって、よりはっきりと満たされなさを感じた。でも、友達とランチに行ってしゃべってお互いがお互いにとって必要な存在であることを認識して別れたあと、その穴は塞がっていた。

心の栄養不足は感じられるけど、何がその不足を補えるのかを見つけるのは結構難しいんだということが、それらの経験を通じてわかってきた。

いままで心の栄養不足を補ってくれていたものたちには感謝だけど、これからも同じ方法で心が満たされるとは限らない。きっと、それは成長や変化をしているから。
自分の成長や変化に疎いと、必要な心の栄養がわからなくなってしまうんだと思う。

必要な栄養が取れる事柄がわからないまま、もしくは栄養不足に気づかないまま過ごしてしまうと、心が餓死してしまうんだろうと思う。
自分が本当に必要な栄養がわかるまで探すのは大変だけど、見つけられるまで探すのをやめてはいけないのかもしれない。

この話、何言ってるんだろうと思う人もいると思うけど、わかってくれる人がいてくれたら嬉しいわ。

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