~旅行に行きたいと思った作者のおしゃべり(長崎県・前編)~
「聖地巡礼といえば、あなたはどんなものを思い浮かべますか?」
「聖地巡礼」
広い意味で流行のアニメや漫画、ドラマや小説の舞台になった場所を巡るこの旅を皆さんはいつ経験されたでしょうか?
また、どんな思いでその地を訪れ、どんな思い出を自身の中に残されたでしょうか?
是非、思い出しながら耳を傾けてください……
1.作者の聖地巡礼旅
作者のはじめての聖地巡礼旅の記憶は実に〇〇年前…
日本の歴史が好きで、”新選組”に興味を持った作者はまず、彼らの活動拠点であった京都へと足を運びました。
レジャーやアミューズメントといったものを中心とした子供の頃とは少しテイストの違う旅。資料館や当時、新選組の人々が使っていた施設、史跡などを訪ねた作者ははじめて「歴史的な場所で思いをはせる」ということを知りました。
その後、(隊士全員のではありませんが)彼らの故郷である日野や最後の地である北海道なんかにも足を運びましたが、その話はまたの機会に………
そんな聖地巡礼旅にはまりつつあった作者ですが、最近は新しい予定ができたりと忙しく、遠方旅行に全くいけていません( ノД`)シクシク…
広島、北海道(3回目)、熊本etc…
行きたいところは山ほどあるんです、リスト化できるぐらいに。
とはいえ、いけないのは仕方ないこととして、大人になってから行ったある聖地巡礼旅を家にある積読を整理した際にふと思い出したのでそれについてのつぶやきを一つしていこうかなと思います。
2.大人になってから…
唐突ですが皆さん、「長崎県」に足を運んだことはありますか?
稲佐山の夜景、ハウステンボス、大浦天主堂etc…
長崎だけに関わらず「〇〇 観光」と打てば観光地や料理、伝統的なものなど”その土地のおすすめ”がでてきますよね。
ですが、そんな”おすすめ”から少し外れた聖地巡礼旅をしたのは数年前。
ある番組がきっかけでした。
「遠藤周作 封印された原稿」(2021年 NHK放送)
作家である遠藤周作さんの未発表原稿「影に対して」が発見されたというこの番組。
はじめ見たときは、びっくりしてあんぐりしたまま番組を録画していることも忘れて釘付けになりながら見たのを今でも覚えています。
作家さんの死後、未発表ではあるものの新作作品が刊行されるというのは珍しいことですよね?(たぶんそう…)
そして、刊行されるとともに書籍を買いに行き、数年ぶりに遠藤文学に触れた作者はかつての旅行でいけなかった長崎の「遠藤周作記念館」に行きたい!と思いいたり、大人になってから久しぶりの聖地巡礼旅行の決行を計画したのでした。
色々語ったところで、なぜ作者が遠藤周作さんの作品に関することでこんなに狂喜乱舞しているのかについて少しお話します。
3.遠藤周作さんの「沈黙」と作者
中学生の頃、日本文学が好きだった作者は学校の図書館に通いつめ、同世代の子たちの手にあまり触れていないであろう日本文学の本を読み漁りました。
夏目漱石に太宰治、芥川龍之介などいろんな文豪の作品を読んでは同じように文学を読んだ人の感想を読み、共感し、国語の授業中に少し授業を無視して国語便覧をペラペラめくったりとしていました。
そんな中、出会って最も衝撃を受けたのが、遠藤周作さんの「沈黙」という小説でした。
内容を知らない方もいると思いますので、内容について少し触れたいと思います。
”島原の乱が弾圧されて間もないころ、キリシタン禁制のあくまで厳しい日本に潜入したポルトガル司祭ロドリゴは、日本人信徒たちに加えられる残忍な拷問と悲惨な殉教のうめき声に接して苦悩し、ついに背教の淵に立たされる……。”
(新潮文庫 遠藤周作「沈黙」より一部引用)
これだけ見ても少し内容が複雑そうと思うのですが、当時の私はどこ吹く風状態でうしろのあらすじもろくに読まず、「キリシタン系の話?面白そう!」といった感じで(お恥ずかしながら本当にこんなテンションでした…)「キリシタン」という言葉に惹かれるまま作品を読み進めました。
背教に葛藤する若きポルトガル司祭ロドリゴを主体に、人々の救いや神に対する考え方、最後のあるシーンを通して伝えられる「沈黙」というタイトルにこめられた意味についてたどる物語。
すべてが衝撃的で、作者の中で神様に対する考え方?のようなものが良い意味で変化し、腑に落ち、遠藤周作さんの紡ぐ作品に興味を持った作品でした。(一応言っておきますが作者は無宗教ですし、固定的な宗教思想のようなものは一切持っていません)
そのあとは、「海と毒薬」や「侍」、「深い河」、遠藤周作さんが書かれたエッセイ。「沈黙」の映画など、いろいろ読み漁りましたし、関連するものをあれこれ見ました。
そして、その中で知ったのが「沈黙」の舞台でもある長崎にある「遠藤周作記念館」の存在であり、長崎に聖地巡礼旅しようと思い至るわけです。
(遠回りしてしまった…)
しかし、運命とは気まぐれなもので(作者が言うなという話ですが)一回目の旅行ではトラブルが発生し、楽しかったものの肝心の「記念館」には立ち寄れないまま観光して帰ることに………とほほ………
つまりは、念願の「記念館」に行くことができたのは、実は二回目の旅行でだったということなんですね。
さて、ここからはその旅行について語りたいところなのですが、タイトルでお察しの通り、長文になりすぎたのでこちらを前編。旅行編を後編とさせていただこうと思います。
文章が長くなるのは作者の悪い癖、どうかご了承ください。
ということで、後編でまたお会いしましょう!
それではさようなら~👋
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