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過去の年賀状まとめと、変化の観察。

こんにちは、デザイナーの meron です!
そういえば干支一周したときに年賀状デザインをまとめたいなぁと思って、はや1年が過ぎようとしています!ぎゃー!区切りとしては中途半端なのですが、一度ここにまとめてみようと思います!

わたしがデザイナーを始めたのは14年前の11月であり、初めてデジタルで年賀状を作成したのは、それから1年経った子年でした。知っている人は知っている Macromedia の Fireworks(STUDIO 8)を購入し、操作もまだ慣れずに泣きそうになりながら12月に作成していたのを記憶しています。お金がなくて、分割10回払いくらいにしたなぁ…懐かしい!

過去に作ったものを振り返って観察をしながら、前半は少し指摘もしてみたいと思います。テーマが定まってからは、どんなことを年賀状に潜ませているかを記載していきます!

本当は1年前の12月にまとめたかったー!!
でも子年の年内にまとめられてよかったー!!


■テーマをもたせる前:子年(2008年)

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もはやこれは何を伝えたいのでしょう…
でもちゃんと制作時の記憶があって、テーマをもたせるまでの余裕が正直なかったです、笑。こちらを簡単に観察すると以下のような感じです。

自分の年賀状観察
・作りたいものに、スキルが追いついていない
・作りたいものもなんとなくで、先に手が動いている(統一感なし)
・顔だけ丁寧にトレースして、そこで力尽きている
・多分時間を空けたけど、建物のトレースも手前で力尽きている
・全体が暗く見えるので、せめて空は水色とか使おう!爽やかさ大事!
・A HAPPY〜の吹き出しのフチが歪んでるし、煙突が無理矢理すぎる!
・吹き出しのオレンジ色が濃すぎて、メッセージの視認性を悪くする
・なぜスクエア?(おそらく面積を広く作るまでの余力がなかった)

未経験でデザイナーになって、1年2ヶ月。
最初は、名刺整理やSEOやテキストマイニングとかをやってたなぁ。
頑張ったような、もう少しやれたような。
でも、まずは作ってみたのは偉い!と思うようにする。


■テーマをもたせる前:丑年(2009年)

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ここから現在の年賀状へと続く、ビールが登場してきます。
しかし、頭に乗せているだけで、まだ飲んでいません。
この年から手描きのスケッチをPCに取り込んで、デジタルで色をつけるというやり方に変えています。おそらく前年のトレースがめちゃくちゃ大変だったのだと察します、笑。

自分の年賀状観察
・トレースに時間をかけないという発想から、シンプルになった
・しかしスケッチ線をうまく切り抜けていなく、線周りの白が汚い
・ハンコで正月感を出したかった
・あけましておめでとう〜の毛筆で、正月を出したかった2
・曲線の下手さを隠すため、塗りをベタではなく少しぼかしてる
・季節のテーマなど、少し考える余裕が出てきている


■テーマをもたせる前:寅年(2010年)

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丑年があまりにもシンプルだったので、ちょっと物足りなかったようです。また、ペンで描いたときの切り抜き余白も、なるべくキレイに取ろうと消しているのがよくわかります。逆に時間がかかっているのでは…笑。

年賀状って今では素敵なものもたくさん買えるので、なんとか個性を出したかったようで、「わたし=ビール」を欠かさずに入れるようになりました。そしてこの時から干支に飲ませてる🍺🍺🍺

自分の作ったものをじっくりと観察するのも、おもしろいですね!


■テーマを考える:卯年(2011年)

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スケッチもシンプル過ぎるので、全面デジタルで作ってみよう!と思ったのがこの年。作り込むのがたのしい!が出ている年賀状だなぁと個人的には感じます。初めて、作ってみたいものとスキルが追いついた年でした。

懐中時計も、お花も、メガネも、帽子も、しっかり作っています。(アリスのドレスにあるレースだけは素材を借りてます)
スタートの子年と比べるといい帽子!笑。

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多分、イメージしたものが作れたのがうれしかったから、今でもSNSなどでこのウサギのアイコンを使っているんだと思います。でも真剣に作りすぎてビールを忘れています🍺。こういうとこ!


■テーマでシリーズ化:辰年(2012年)

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ウサギは汎用性があるけど、それ以外の干支はなかなか西洋風でまとめるのちょっと難しいぞ…と考えて、今のテーマになった年賀状。

なんのテーマ?というと、神話・伝説・昔話などジャンルは関係なく、必ず動物になにかしらストーリーを込めること。だから縁起物なのか!とか、こんなマイナスイメージばかりなのかこの動物は!など勉強にもなるし、調べてておもしろい。

実際にいないものをデザインするって中々難しいなって思ったけど、龍について調べていたら、”中国の故事伝承「登竜門」の中で、「鯉の滝昇り」は、鯉が滝を上ると竜になる”って素敵なことを知ったから、鯉と龍を一緒に泳がせてみました。

鯉の滝昇りは、立身出世祈願としてなじみの深い図柄です。
それは古代中国の「急流の滝を登りきる鯉は、登竜門をくぐり、天まで昇って龍になる」という 登竜門の故事が元になっており、日本でも立身出世の象徴として盛んに描かれてきました。
引用:いわき絵のぼり吉田


■テーマでシリーズ化:巳年(2013年)

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この年は、虹蛇をモチーフにしました。
大地を創る川は蛇行型、蛇の寝床は沼、蛇が起きないときは雨乞いをし、起きた蛇は雨を降らす。そんな場面をイメージしながら作りました。

虹蛇は、天候現象の虹に関連し、創造と雨を降らせる力があるとされる、神話・伝説上の巨大な蛇である。
(中略)アボリジニに伝わる「夢の時」の伝説では、虹の蛇が地を這った跡が水路や谷や川であり、雨季には空で輝くその姿を見ることができるという。しかし乾季には泥の中で眠っており、もし眠りを邪魔することがあれば、虹の蛇は怒って洪水を起こし村も人々も飲み込んでしまうという。
引用:Wikipedia 虹蛇

神って、怒ると破茶滅茶なことするよね。


■テーマでシリーズ化:午年(2014年)

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この年はスキンファクシとスキームファクシという、昼と夜をもたらす馬をモチーフにしました。やっぱりビールが似合うのは夜の馬ですね!

スキンファクシは昼の神ダグ、スキームファクシは夜の女神ノートの馬である。(中略)スキンファクシは毎日、ダグの乗る馬車を引いて空を渡る。そのたてがみが空と地上を照らした。(中略)フリームファクシは12時間ごとに大地の上を通るように天を駆ける。馬銜(はみ)の泡が降りて地上を湿らせるとされている。
引用:Wikipedia スキンファクシとフリームファクシ


■テーマでシリーズ化:未年(2015年)

2015年喪中_住所削除

この年は喪中でした。
なるべくシンプルで、蓮の花を添えて。

牛、虎、ウサギ、羊が終わるまでは、このテーマは継続しようかな。
もしくは年賀状とは別でデザインしちゃってもいいかもと思うのでした。ここは考えておこうー。


■テーマでシリーズ化:申年(2016年)

年賀状印刷02

これは日枝神社の猿をイメージ。
猿は妖怪であったりなかなか表現しにくいものが多かったです。色々と調べてみたら、日枝神社にある鈴木慶雲の神猿像がシュッとしててとてもカッコよく、こちらを選びました!

日枝神社の社殿には、ほかの神社と大きく違う特徴があります。それは、境内に狛犬ではなく「猿」が置かれているところです。 猿は、もともと神様と人間のあいだをとりもつ存在として、昔から敬われる存在でした。大山咋神が山の神ということもあり、同じく山の守り神とも呼ばれる猿が使いとして重宝されていたようです。
引用:日枝神社と猿の関係


■テーマでシリーズ化:酉年(2017年)

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ちょっとこの年は主旨が違うけど…
東京ズーネットのツイートしていたハシビロコウが可愛くて、この年はハシビロコウだ!とテンション高めに決めていました、笑。

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高齢になると、目が金から青になるらしい。
和名とか調べるとちょっと面白い、笑。


■テーマでシリーズ化:戌年(2018年)

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こちらは狛犬をイメージしつつ、口も阿吽になっています。
犬って実は、犬神とか送り犬とか物騒なイメージも多くて、結構調べまくってしまいました。送り犬に関しては地方によって微妙に違うみたいなので、また別で調べてみたいなと興味津々だった記憶が。忘れてた!!

送り犬(おくりいぬ)は、日本の妖怪の一種。東北地方から九州に至るまで各地で送り犬の話は存在するが、地域によっては犬ではなく狼であったり、その行動に若干の違いがある。単に山犬(やまいぬ)、狼(おおかみ)とも呼ばれる。
引用:Wikipedia 送り犬


■テーマでシリーズ化:亥年(2019年)

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この年は、ヤマトタケルノミコトが無視した伊吹山の白いイノシシ。
後ろにあるのは伊吹山で、トレースしています。
猪もなかなか荒ぶっているというか、この白イノシシも神様だけど怒っちゃって…ちょっと…などあります。

伊吹山の神は「伊吹大明神」とも呼ばれ、『古事記』では「牛のような大きな白猪」、『日本書紀』では「大蛇」とされていた。『古事記』にはヤマトタケルがこの伊吹大明神と戦って敗れる物語がある。
引用:Wikipedia 伊吹山

あとは猪の石像もちょっとおもしろいなと思ったので、落ち着いたらまわりたいなぁ…


■テーマでシリーズ化:子年(2020年)

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火に囲まれた大国主命を助けたネズミのお話。
ずっと青ベースだったので、雰囲気を変えて赤ベースに。新年から火のイメージってどうだろう?と迷ったので、火をモロにモチーフとして使用せず、コメントを記入するところだけ炎っぽい白い囲みにしています。

出雲大社が有名な大国主命が根の国を訪問され、そこでスセリ姫に出会い求婚するのですが、お父さんであるスサノオの命に婿として相応しいかと様々な試練を与えられます。最後には、鳴り鏑という矢を野原に射入れて、それを取りに行かせておいて火を放ち、野焼きにしてしまうというえげつない試練が課せられます。迫り来る炎に包まれて絶体絶命!という時にいつの間にか出て来た鼠がこう聞かせ、大国主命を助けたのでした。
引用:高知八幡宮「内はほらほら、外はすぶすぶ。」


■まとめ

こう振り返ってみると、12年で色々と変わるんだなぁと実感します。
年賀状って調べたりデザインを考えたりコメントを書いたり…特に時間がかかります。けど、年賀状でしかやりとりしていない方や、何十年と送り合ってる方もいる。そういう方々や今年お世話になった人たちに向けて、年末にじっくりと思い返したり、向き合ったりできるのも素敵だなぁと感じるので、まだまだ続けたい!
この先のテーマも変わるのだろうか?ちょっとたのしみ!

さぁ、まだ牛はこれからなのです!!
間に合うか!?間に合わせよう!!!
明日1日じっくりと向き合いますー

それではまた!


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