【連載小説】アヘアヘキングダム 3rd Season Story 18
＜Dialog Neesou and Munetaro on the phone ネーソーとムネたろうの会話 電話にて＞
ム：コユキ様のお父様はコンキチというお名前で、警視庁の刑事です。
ネ：(´◉◞⊖◟◉｀)ﾎｰ コユキのおやっさん、刑事なんか。
ム：失礼しました。「刑事だった」が正しい表現です。長年警視庁の特殊部隊で活躍されていましたが、数年前に出向となり、現在はご自身の出身地である愛知の名古屋市警で内勤をされているようです。
ネ：なるほど･･･それでか。
ム：何か？
ネ：いや、コユキを助けた時さ、アイツ警察に保護されるのをメチャメチャ嫌がってたんだわ。今聞いて、それが理由だったんだなと思って。
ム：警察に保護されたら、父親に自身の居所がバレてしまう、ということですかね。
ネ：多分な。んで、続きは？
ム：はい。コユキ様のお母様が、コユキ様を連れて家出されたのが約4年前で、夫婦関係が悪くなったのが原因らしいとネーソー様から伺いましたので、その時期にコンキチ様が関わった事件で、何か関連したものはなかったかを調べてみました。
ネ：ムネさんどんな洞察力してんのよ･･･マジ怖えーよ･･･
ム：警視庁の特殊部隊から、警察庁名古屋市警への出向は、いかにも不自然に感じましたので。話を続けますね。当時、ある企業のビルで立てこもり事件があって、コンキチ様が特殊部隊の現場リーダーとして動いていたようなんです。
ネ：ほうほう･･･んで？
ム：犯人が人質を取って立て籠り、ヘリと金を用意しろと要求してきたのです。コンキチ様は現場の人質の安全を確保するため、また犯人を刺激しないために、捜査本部に一先ずその2つを用意するよう伝えたらしいんですが、本部側が突っぱねたんです。
ネ：え？何で突っぱねんだよ。
ム：そんな奴らに用意する金はない。さっさと強行突入しろと。
ネ：現場に丸投げかよ。人質殺されるかもしんねーのに･･･
ム：この直前に、警察が指名手配犯を取り逃して、最終的に海外に逃亡される事件がありました。また、不正な天下りや汚職など不祥事も重なっていました。世間の警察批判がとても強かった時期でした。警察の名誉と威信を取り返さないといけない。多少のリスクを負ってでも、強行突破して犯人を確保することを優先させたというのが、真相のようです。
ネ：何だよそれ･･･
ム：コンキチ様はメンバーに強行突破の指示を出し、実際に突入するのですが、犯人側と銃撃戦となり、残念ながら人質1名が犠牲になりました。
ネ：ひでー話だ･･･
ム：他の人質は無事救出されましたが、コンキチ様自身も負傷されたほど、その銃撃戦は激しいものとなり、結局犯人グループ6名は全員射殺されました。この事件はテレビや新聞でも大々的に取り上げられたんです。
ネ：そんな事件あったっけ？全然知らんかった。
ム：当時我々はアメリカにいましたからね。
ネ：そっか。んで、どんな感じで取り上げられてたん？
ム：ほとんどが警察の対応に関して批判的なものでした。人質が犠牲になったことに加えて、犯人とはいえ、全員慈悲もなく射殺したのは人道的にどうなのかと。
ネ：なるほどな。コユキのおやっさんが批判の的になっちまったのか。
ム：はい。さらに拍車をかけたのが、当時の警察の公式発表で、強行突入は現場の特殊部隊の独断だったとされたんです。
ネ：なんだよそれ･･･コユキのおやっさん何も悪くねーじゃん！！警察嘘ついてんじゃん！！
ム：警察組織全体への世間の批判を少しでも抑えるため、コンキチ様含めた現場の人間がスケープゴートにされたんでしょうね。実際は逆効果だったようですが。
ネ：マジで腹立ってきたわ･･･いっちゃん嫌いだわそーいう話･･･
ム：コンキチ様は負傷したこともあり、2週間ほど入院した後、しばらく自宅療養の扱いになるんですが、上層部からしばらく外に出るな、事件について余計なことは言うなと釘を刺されてしまったんです。
ネ：あのさ･･･何でそこまで語れんの？ムネさん目撃者なの？
ム：先ほども言いましたが、ツテを使って、最終的にコンキチ様の当時の同僚の方とお話しできたので。
ネ：すげーな･･･ムネさん、トランプとかバイデンにもたどり着けるんじゃねーかｗ
ム：さすがにそれは(￣―￣) 話を戻すと、コンキチ様は人質を救えなかったことでひどくご自身を責められたそうです。それに加えて、世間の批判、警察上層部のやり方に納得がいかず、かといって誰かにそれを訴えることも出来ず、抱え込むしかなかった。それで、お酒に走ってしまったようなんです。
ネ：マジでひでー話だよ･･･そりゃ酒に逃げたくもなるよ。
ム：ここからは推測ですが、療養中でずっと家にいてお酒を飲んで、暴れたりすることもあったかと思います。それでご夫婦の関係に亀裂が入った。喧嘩が増えて、最終的にはコユキ様を連れてお母様が出て行かれたのではないかと。
ネ：･･･その推測、当たってる気がするわ。コユキはお酒とか酔っ払いも異様に嫌ってんだよ。
ム：私からの報告は以上となります。
ネ：あんがと。めっちゃ参考になった。ムネさん探偵になった方がいいわｗ
ム：私は任務を遂行したまでですので(￣ー￣)
ネ：んで、コユキのおやっさん今名古屋市警にいんだよな？
ム：そうです。地図や住所をメールで送りましょうか。
ネ：いんやダイジョブ。また調べてほしいことあったら連絡するわ。
ム：承知しました。･･･あ、ネーソー様。あともう1つお話が。
ネ：ん？何？
【Piiko’s Case ピイコの場合】
ねぇトモちゃん！！ここの原稿、14ページ丸々抜けてるんだけど！！･･･あーじゃないよ！！さっさと修正する！！おいケンゾー！！テメー寝てんじゃねー！！クビにされてーのか！！( `д´)
📱＜♪♪♪♪♪♪♪♪
あーもう誰だよ！！！！( `д´)
セパタクロー玉吉先生
よりによってコイツかよ！！どうせまた仮病だろ！！つーか何なんだよこのペンネームは！！( `д´)
ﾊｧｧ･･
もしもし。ピイコです。はい。はい。･･････そうですか。病院は行かれたんですか？･･･行ってなくて、何で食道炎だって分かるんですか。病名は素人が勘で判断するものじゃないんですよ。熱はあるんですか。
39度･･･それはちゃんと計ったんですよね。･･･また勘ですか。何で計ってないんですか。･･･家に体温計がない？不思議なお宅ですね。最近は体温計なんてコンビニでも売ってますけどね。･･･コンビニ行くパワーもないと。
分かりました。もういいですよ。その代わり、今から速達バイク便でご自宅に体温計送りますから、計って写真撮ってアタシに送ってください。その写真を掲載して、玉吉先生が仮病のため今週は休載ですって書きますから。
･･･勘弁してほしいのはこっちですよ。あと何ページなんですか。5ページ？こんな電話してる時間あるなら、5ページくらいさっさと書いてもらえませんか。はい。22時までに24ページ、きっちり入稿してください。でないと仮病休載扱いにしますので。はい。はい。ですから、イヤなら書いてください。はい。お願いします。失礼します。
中2男子の言い訳かよ！！バカタレが！！( `д´)
ウチの作家、あたまおかしいやつしかいねーのかよ！！( `д´)
あーマジで血管切れそう･･･
＜Dialog Neesou and Munetaro on the phone ネーソーとムネたろうの会話 電話にて＞
ム：これは大きなお世話になってしまうかもわかりませんが･･･
ネ：なによ。
ム：コユキ様の、最近のご様子はいかがですか？
ネ：様子って？
ム：その･･･なんと申しますか･･･生活スタイルといいますか･･･生活リズムといいますか･･･
ネ：何が言いたいのよムネさんｗ
ム：いや、その･･･大変失礼な発言なのは承知しておりますが･･･
ネ：俺っち回りくどいの嫌い！！はよ言って！！( ｀皿´)
ム：大変失礼いたしました！では･･････コユキ様は、いつまでネーソー様のお宅にいらっしゃるおつもりなのかな、と。
ネ：(´◉◞⊖◟◉｀)ﾊｧｧ･･･
ム：いえ！コユキ様を今すぐ追い出して頂きたいとか、そういった意図ではございません！
ネ：･･･ムネさん、アインとおんなじこと言ってるわｗ
ム：え！？お嬢様にコユキ様の件を言ってしまわれたんですか！？
ネ：いや、この前コユキの服を買いに行ったときに、街で偶然会っちまったんだよ･･･
ム：なんと･･･
ネ：んで、今のムネさんと同じこと言われたわｗ
ム：そうですか･･･大変失礼いたしました。
ネ：そりゃー皆そう思うわな。ずっとここにいるわけにはいかねーのは、コユキ自身も分かってるだろーし。
ム：はい。ネーソー様がコユキ様のお父様とお会いしたいと仰ったのは、そういう意図もあるのかと思いまして。
ネ：まーそーなれば一番いい形に落ち着くとは思うけど、コユキの気持ちもあるし、おやっさんの状況もわかんねーし、今はなんとも･･･
ム：そうですね･･･あと、生活基盤を確立するためには、金銭面も大事な要素かと思います。
ネ：あ、そこは前進してんのよ。コユキが自分から働いて稼ぎたいって言いだしたから。
ム：おお。勤労意欲を持っていらっしゃるというのは、良い傾向ですね。
ネ：うん。でさ、コユキ読み書きとか記憶力とか凄いんだよ。
ム：そうなんですね。
ネ：ムネさんがウチに置いてった、キノコの図鑑みたいなのあんじゃん？350ページあるやつ。
ム：はい。正確には354ページですが。
ネ：それは良いってのｗ コユキさ、あの本3時間で読破したんだよ。
ム：3時間･･･それは、精読ですか？斜読ですか？
ネ：(´◉◞⊖◟◉｀)ﾅﾅﾒﾖﾐ？ よくわかんねーけど、ちゃんと読んだって言ってたよ。
ム：･･･そうですか。3時間で。
ネ：その証拠に、どのページに何が書いてあるかってゲームやって、コユキ全問正解しやがったｗ
ム：･･･ちょっと今のご説明だけでは分かりかねますが。
ネ：だから！！俺っちが「135ページ！」とかテキトーに指定して、コユキがそのページに書かれてる内容を答えるゲームをしたの！！( ｀皿´)
ム：それは、3時間で読んだ後に？
ネ：そ。合計3問だしたけど、あっさり正解した。
ム：コユキ様が元々キノコに相当お詳しい方という可能性も･･･
ネ：あるわけねーだろｗｗｗ 18のおなごだぞ？
ム：今のお話が事実だとしたら、特殊能力と言えるレベルだと思います。
ネ：だろ？だから、雑誌の編集とか、そーいう仕事に向いてんじゃねーかなって思って、ピイコんとこに雇ってくれって連絡したんだよ。
ム：またずいぶん乱暴な話ですね･･･
【Kussan’s Case クッサンの場合】
よし、出来た（^ ^） 久々のコンテスト参加曲、動画編集完了！
それにしても、動画編集ってのは大変だ･･･ｗ 今回のギターカバーコンテストは、プロアマ問わず参加できる日本の大会。だったら、アメリカにいる僕も参加しなきゃダメでしょ。
曲は、inoさんのxPLAnETesにした。こんなにストーリーを感じさせてくれるギターインストは中々ない。いつかカバーしたいと思っていた。日本にいるみんなにも、このストーリー感が伝わってくれたらいいな🚀 そして欲を言えば入賞したいｗ
＜Dialog Neesou and Munetaro on the phone ネーソーとムネたろうの会話 電話にて＞
ネ：いやいや･･･だって、ゼッテーコユキ雑誌の仕事とか向いてるぜ？ピイコもいっつも人が足んねー足んねー言ってるし。
ム：そうですか。で、コユキ様は雇っていただけることになったんですか？
ネ：いんや。何かピイコ忙しくて超不機嫌でさ。また今度にして！！って電話切られちゃったｗ
ム：･･･ネーソー様、コユキ様のストロングポイントについて、ピイコ様にしっかりとご説明されましたか？
ネ：ちゃんと言ったよ！！読むのメッチャ速い、記憶力エグい、言葉たくさん知ってる、文章力ぱないって。
ム：･･･大変恐縮ですが、もう少し定量的な説明をされた方が、説得力を持たせられた気がします。
ネ：ていりょうてき？(´◉◞⊖◟◉｀)
ム：物事を数値や数量で表すということです。今の話であれば、約3時間で350ぺージの専門書を読破した、そしてその内容の～割を記憶することが出来たという伝え方であれば、「読むのメッチャ速い」よりも、コユキ様のストロングポイントをアピールできます。
ネ：なるほど･･･
ム：さらに言えば、あの本は全体で約29万字ありますから、290,000/180＝1611.111･･･これがコユキ様の読書速度の分速です。
ネ：1分間に1600文字ってこと？じゃあ1秒だと･･･いくつになるんだ？スゴさがわかんねーｗ
ム：ネーソー様、原稿用紙を想像してみてください。1枚が400字詰ですので400×4＝1600です。つまり、コユキ様は原稿用紙4枚にびっしり書かれた文章を、1分で読破出来る計算になります。
ネ：･･･ヤベーなそれは。
ム：日本人の読書速度の平均は1分間に600字程度。原稿用紙1枚半です。これは参考情報ですが、東京大学の学生20名の速読力を調査したところ、上位30％の学生が、分速で1500字を超えたという結果が出ています。
ネ：(´◉◞⊖◟◉｀) ﾎｰﾝ
ム：あくまでも現時点での概算にはなりますが、コユキ様の読書速度は分速1600字以上ですから、東大のトップクラスをも凌駕する能力をお持ちになっているということです。先ほどの話が事実であれば、ですが。
ネ：(´◉◞⊖◟◉｀)ｺﾜｲ･･･
ム：どうでしょうかネーソー様。「読むのメッチャ速い」よりも、コユキ様のストロングポイントが伝わると思いませんか。
ネ：バ、バカにすんなよムネさん！！( ｀皿´)
ム：いえ･･･私は定量的なプレゼンテーションを推奨しただけですが･･･失礼な発言がありましたら、謹んでお詫び申し上げます。
ネ：数値や数量で伝えるか･･･俺っちもピイコに数字は言ったんだけどなー
ム：何の数字ですか？
ネ：コユキの年齢。
ム：･･････他には？
ネ：18って言ったら、高校生？って聞かれたから、高校には行ってねーけど、学年でいうと高3だって言った。
ム：･･････他には？
ネ：他に？あ、ホームレスやってるって思わず言っちったｗ
ム：ネーソー様･･･それは･･･
ネ：いやいや！！住むとこはあっから、今はただのプーだってちゃんと言い直したぞ！！
ム：（ﾊｧｧ）そうですか･･･
ネ：ピイコも忙しくてまともに聞いてくんなかったから、時間空けてまた連絡するわ。まあピイコんとこ断られたら、コユキが経験のあるコンビニにするかって話してる。いずれにせよ、近々働き始めるのは間違いねーわ。
ム：･･･把握いたしました。
ネ：とりあえず、俺っちはコユキのおやっさんに会いに近々名古屋いってくるわ。前に進めるためには、ちゃんと説明しねーといけねーしな。
ム：そうですね。コンキチ様に協力して頂けるようになれば、コユキ様も心強いかと存じます。
ネ：だな。･･･あ、ムネさん。ちなみにハルトくんから連絡は来た？
ム：いえ、まだ来ておりません。力不足で申し訳ございません。
ネ：いやいや！！ムネさんのせいじゃねーからｗ ハルトくんに関しては待つしかねーもんな。
ム：現状では、そうですね･･･連絡が来ましたら速やかにご報告いたします。他にもありましたら、何なりと。
ネ：色々あんがとなムネさん。マジで助かってるわ。
ム：いえいえ、ネーソー様のお役に立つのが私の仕事ですので。では失礼いたします。
【Munetaro’s Case ムネタロウの場合】
ネーソー様のことだ。コンキチ様とコユキ様の仲は、上手いこと取り持ってくださるはず。しかし、ピイコ様の方は･･･今日の感じだと、再アタックしても撃沈必至だ。
かくなる上は、久々の･･･
( ━●_ゝ●☚ ｽﾁｬｯ
ネゴシエータ―モード、発動。
【Piiko’s Case ピイコの場合】
あーもう終わんねーって！！何もかも終わんねーよチキショウ！！( `д´)
アタシはいつになったら家に帰れるんだよ！！たまにはベッドで寝てーんだよ！！( `д´)
📱＜♪♪♪♪♪♪♪♪
マジでいい加減にしろよ･･･もうゴミ箱に捨てとくかiPhone･･･
キノコプリンス
！！！！(´ＰДＰ`) ！！！！
･･･おいオマエたち！！ちょっとアタシトイレいってくるから！！さぼるなよ！！
ε≡≡ﾍ( ´ＰДＰ`)ﾉ📱 ｲｿｹﾞ- ｜WC
＜Story 19 Preview 次回予告＞
negotiator mode ／ (´PωP`)ﾊﾞｯﾀｰｱｳﾂ
底辺のＮに勝ち目なんてない ／ くさつー!!!!
Coming Soon･･･m9(´めωめ｀)
※モデルこそいますが、あくまでもフィクションです。
※今回の動画、実際のギターカバーコンテストで賞に選ばれてます🚀
※次回更新は6/26（土）の17:00です。
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