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原沢伊都夫『日本人のための日本語文法』

 学校の「国語文法」とは異なる、外国人に教えるための「日本語文法」の本を読んでみた。自分の知っている「国語文法」とは違いすぎて混乱しそうだが、「英文法」を思い浮かべながら読むと理解も早く、類似点や相違点もわかって楽しい。とくに面白いと思った本書の内容と、自分の理解している英文法を併せて記しておく。

*「~している」のアスペクト(相)
英語で言うと現在進行形と現在完了形がある。本書には言及されていなかったが、現在形(動作動詞・状態動詞共)と現在完了進行形(動作動詞)にも「~している」のアスペクトがある。
現在形:I walk to school. 「私は徒歩で通学しています」
現在完了進行形:He has been speaking for three hours.「彼は3時間話し続けています」

*テンス(時制)
過去形のときの複文のテンスについて、日本語は相対テンス(主節の時制から見て、それより前であれば「タ」形を使う)。対して英語は時制の一致(主節の時制に従属節の時制を一致させる)を用いる。

*ムード(法助動詞)
日本語はムードという枠組みに入る語が多い。たとえば願望は「~たい」というムードだが、英語ではwant、つまり動詞である。同じように非断定は「~と思う」というムードだが、 英語ではthinkと動詞になる。また、同意「~ね」は、英語ではagreeでこれも動詞、あるいは確認のニュアンスがあるときは付加疑問文を使う。やはり英語は「動詞」の言語というわけか。

 最後に、本書を読んで格助詞がぱっと出てくるようになった。覚え方が載っているのだ。「鬼までが夜からデート(ヲ/ニ/マデ/ガ/ヨリ/カラ/デ/ヘ/ト)」これは面白い。一回覚えたら忘れないし便利である。

本日の画像:朝食をコメダ珈琲で。新しく丸パンが選べるようになっていたので頼んでみた。ふわふわ食感の丸パンは珍しい。


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