六厩めれう

ムマイメレウです。短歌をよみます🌷うたの日は少しセーブして投稿をしていきたいと思ってい…

六厩めれう

ムマイメレウです。短歌をよみます🌷うたの日は少しセーブして投稿をしていきたいと思っています🌷 よく聞かれる筆名の由来は永井陽子『樟の木のうた』所収の「夜空にも雲あることのあたたかさ馬寮(むまのつかさ)の舎人もねむる」から「馬寮」を訓読みと音読みでもじったものです。

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最近の記事

となりの芝

2020年の秋に短歌をはじめようと思ったときに「うたの日」に参加しようと決めたことは自然なことだった。Twitterには短歌クラスタと呼ばれるゆるいつながりを見て取ることができ、そこでの話題の中心は「うたの日」だったからだ。首席になる歌にはなんとなく傾向がありそうだし、一言でいうと「これならおれにもできる」。しかし、その考えが甘いことにはすぐに気がついた。 ウィットの効いた歌とそこに含まれる僅かな毒が魅力的なカラスノさん、日常のごくありふれた風景の中に、ともすれば見逃しがち

    • お題botのできるまで

      おなじみのうたの日は、お題の出るタイミングも含めて謎とスリルに包まれているわけですが、お題が出たらなるべく早くに知りたい、と考えたのがbotを作ったそもそものきっかけでした。 まず家で眠っていた古いパソコンを引っ張り出して、簡単なシェルスクリプトを書きました。こういった流れになります。 うたの日のトップページをテキストとして読み込みます 読み込んだテキストを整形し、題にかかわる部分を抜粋して「odai-old」として保管します 数分待ちます 再びうたの日のトップペー

      • 夜のれんげ畑 〜ゆく年に寄せて〜

        ネットサーフィンとはよく言ったもので、調べ始めた本来の目的も忘れるほどに好奇心とはあちらこちらへ飛ぶ静電気のようなものだと思う。その時もわたしはたまたま耳にした方言の意味を調べていたつもりが、いつしか迷信のことを夢中になって調べ始めていた。「寝る前に爪を切ると親の死に目に会えない」とはよく聞くがこれは「夜」「爪」が「夜詰め」(=通夜)を連想させるからなんだとか。そういった類の迷信の中のひとつにふと目が止まった。それは「落ちている櫛を拾ってはいけない」というものだった。うん、確

        • 人はもっと大胆になれる

          一読してその大胆さに驚く。わたしなら下の句は「わたしは雨の真似事が好き」とでもしてしまうだろう。「雨の真似事」でもよくできた比喩だと我ながら思う。けれどどこか幼い感じも出てしまう。そこを「雨の才能」とすることで見事に大人の世界を描ききったというか、やはり何度も言ってしまうがこれは〈大胆さ〉の為せる技なのだった。 最近の野球にあまり詳しくないが、大谷翔平の活躍を目の当たりにするとき、ほとんど例外的な一例を除いてまっさらだった日本人メジャーリーガーの歴史に一歩を記した野茂英雄が

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        • 自選
          7本
        • 短歌観賞
          3本
        • 綴り方
          1本
        • 新聞歌壇
          1本
        • NHK短歌
          1本
        • 短歌作品
          4本

        記事

          短歌がなくても死なない人は短歌を止めてくれ、といったツイートが少し話題になっていた。困った。私は短歌がなくても何か他の楽しみを見つけてしまう気がする。一般に良いとされる歌集の中にも、私には意味の分からないものが少なくない。短歌はすべからくアカデミックであれと言うのは少々堅苦しい。

          短歌がなくても死なない人は短歌を止めてくれ、といったツイートが少し話題になっていた。困った。私は短歌がなくても何か他の楽しみを見つけてしまう気がする。一般に良いとされる歌集の中にも、私には意味の分からないものが少なくない。短歌はすべからくアカデミックであれと言うのは少々堅苦しい。

          もっと認められたい、という気持ちがときに摩擦を生むことがあります。そこには作ったものが認められて当たり前、という気持ちが透けて見えます。まず創作に割ける時間があり、目が見えて、字が書けて、脳に血が巡って…とどれが欠けても創作はおぼつかない。まずは作品が生まれてきたことを喜びたい。

          もっと認められたい、という気持ちがときに摩擦を生むことがあります。そこには作ったものが認められて当たり前、という気持ちが透けて見えます。まず創作に割ける時間があり、目が見えて、字が書けて、脳に血が巡って…とどれが欠けても創作はおぼつかない。まずは作品が生まれてきたことを喜びたい。

          読売歌壇 2023年8月28日

          小池光選 特選一席  この家の中の小さな家だったベビーベッドが眠る物置      💐 7月から新聞歌壇への投稿をはじめたところ、今回が初の掲載でした。いきなり特選一席を頂いたことも、小池先生に評を頂いたことも夢のようです。ありがとうございます。 はじめて自分の子を持ったとき、ベビーベッドやベビーバス、チャイルドシートといったようなごく短い期間にせよ必要なものが実にたくさんあって、これ全部買うんだ…と驚いたものです。チャイルドシートは要らなくなったら親戚に譲ってもいいか

          読売歌壇 2023年8月28日

          NHK短歌 2023年9月号

          2首採用いただきました。7月号、8月号と採用なしが続きましたが何とか持ち直しました。両先生とも初の採用でとても嬉しいです。      💐 吉川宏志選「ゆらゆら」佳作秀歌  天井に頭をつけた風船がゆらゆらしているサービスエリア      💐 岡野大嗣選「見上げる」佳作  映写機を一度は振り返るように木漏れ日の来る方を見上げる

          NHK短歌 2023年9月号

          夏休みに読み終えた歌集。川上まなみ「日々に木々ときどき風が吹いてきて」、桜井あらん「FRANCOIS」、河岸景都「カーテンコール」。今回は付箋貼らずに一回目を読み終えた。日をおいて付箋を貼ってみよう。大手出版社、私家版それぞれの良さがある。自分は歌集を出してみようとは余り思わない

          夏休みに読み終えた歌集。川上まなみ「日々に木々ときどき風が吹いてきて」、桜井あらん「FRANCOIS」、河岸景都「カーテンコール」。今回は付箋貼らずに一回目を読み終えた。日をおいて付箋を貼ってみよう。大手出版社、私家版それぞれの良さがある。自分は歌集を出してみようとは余り思わない

          一週間前に 本のあるところ ajiro さんで行われた安田茜さん、川上まなみさんのトークイベントに行ってきました。安田さんには連作を作るときの座右の書ともいうべき本のあること、川上さんには「敢えて書かないことが逆に雄弁になることもある」ことをお聞きし、とても勉強になりました。

          一週間前に 本のあるところ ajiro さんで行われた安田茜さん、川上まなみさんのトークイベントに行ってきました。安田さんには連作を作るときの座右の書ともいうべき本のあること、川上さんには「敢えて書かないことが逆に雄弁になることもある」ことをお聞きし、とても勉強になりました。

          葉ね文庫さんに寄った帰りに中崎町でいい感じのグリルを見つけた。ファミレスだって悪くないけど『グリル〇〇』的なお店が大好き。エビフライの尻尾のおいしいお店は他の料理もおいしい。味とお値段の予想のつくお店ばかり行くのも何だか寂しいし、知らない土地のグリルを見つけたら飛び込んでみよう。

          葉ね文庫さんに寄った帰りに中崎町でいい感じのグリルを見つけた。ファミレスだって悪くないけど『グリル〇〇』的なお店が大好き。エビフライの尻尾のおいしいお店は他の料理もおいしい。味とお値段の予想のつくお店ばかり行くのも何だか寂しいし、知らない土地のグリルを見つけたら飛び込んでみよう。

          旅先でご飯食べるところを探すなら、どうしてもGoogleを見る。星4つの店にいってみたら、野菜カレーの野菜がいかにも「チンしました」という感じに干からびていた。星4でもこんなものか。むしろ近くにある「おじさんの口の臭いのするご飯」と書かれた星1のビュッフェがの方が気になってきた。

          旅先でご飯食べるところを探すなら、どうしてもGoogleを見る。星4つの店にいってみたら、野菜カレーの野菜がいかにも「チンしました」という感じに干からびていた。星4でもこんなものか。むしろ近くにある「おじさんの口の臭いのするご飯」と書かれた星1のビュッフェがの方が気になってきた。

          図書館で読んだ本。一首単独ではわからなくても連作の中でわかる歌はアリか、という問いに川野里子さんは「一首の核となる言葉を欠いているのでは」「一首単位で自立していることが大切」と。パズルのピースひとつでは空なのか海なのかわからない。一首は一枚のスナップ写真であるべきというところか。

          図書館で読んだ本。一首単独ではわからなくても連作の中でわかる歌はアリか、という問いに川野里子さんは「一首の核となる言葉を欠いているのでは」「一首単位で自立していることが大切」と。パズルのピースひとつでは空なのか海なのかわからない。一首は一枚のスナップ写真であるべきというところか。

          短歌五首「夜明けなら」

          いずれもうたの日2023年5月(※のみ6月)より 1首目 題『夜』 2首目 題『木』 3首目 題『雨』※ 4首目 題『冠』 5首目 題『なら』      🌷 6月3日の出詠※をもって、しばらく うたの日 を離れることにしました。 通算638首、首席66。よく頑張ったなあと思いますが、数字ばかり気にするようにもなっていました。「うたの日構文」のことをよく書くので うたの日 に上から目線で物を言うように思われることもありますが、当の本人にそんな気はありませんでした。首席に

          短歌五首「夜明けなら」

          短歌八首「さんさん傘歌」

          いずれもうたの日より

          短歌八首「さんさん傘歌」

          作品五首「三重奏」

          いずれもうたの日2023年4月より 1首目 題『インドア』 2首目 題『酢の物』 3首目 題『苦』 4首目 題『甲』 5首目 題『リー』

          作品五首「三重奏」