夜のれんげ畑 〜ゆく年に寄せて〜
ネットサーフィンとはよく言ったもので、調べ始めた本来の目的も忘れるほどに好奇心とはあちらこちらへ飛ぶ静電気のようなものだと思う。その時もわたしはたまたま耳にした方言の意味を調べていたつもりが、いつしか迷信のことを夢中になって調べ始めていた。「寝る前に爪を切ると親の死に目に会えない」とはよく聞くがこれは「夜」「爪」が「夜詰め」(=通夜)を連想させるからなんだとか。そういった類の迷信の中のひとつにふと目が止まった。それは「落ちている櫛を拾ってはいけない」というものだった。うん、確