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鑑賞の感想 vol.1 | 舞台『ハザカイキ』

もう2ヶ月前になりますが、舞台『ハザカイキ』を観に行きました。
これまで色んな舞台を観てきましたが(と言っても、頻度はそんなに多くないですが…)、この舞台は見終わった後に思うことが色々あったので、感想を綴ってみようと思います。

作品の紹介

HPリンクを貼っておりますので、あらすじやキャストさんなどはこちらをご覧ください。

感想

“時代”

私が思うこの舞台のテーマは“時代”だったのかなと。
(端境期(ハザカイキ)というタイトルなので、時期のお話なんだな〜と言うのは何となく読み取れますよね)

「今の時代」とか「このご時世」とか、時を表す表現って色々あると思いますが、そもそもそれってどんな時代を指しているのでしょうか?

「その考えは古い」とか「時代遅れ」とかもよく聞きますよね?
一般的に、こう言った言い回しはマイナスなイメージがありますが、逆に「新しい考え」とか「時代に乗ること」って決して良いことだけではないと思うんです。

今(令和と言った方が良いのでしょうか…)って、“多様性”とか“言論の自由”とかすごく制限がなくなってきている印象があるのですが、決して「何をやっても許される」ってことではないんですよね。

自由を履き違えてしまうと、守らなければならないルールを逸脱することさえも、正義だと勘違いしてしまう。そんな時代にはなってはならないと思うんです。

錯綜する情報と自立

私は占星術を少し齧っているので、時代と聞くと「風の時代」が浮かんでくるのですが、占星術を齧っていなくとも、最近あらゆるメディアで取り上げられていますよね。

占星術の世界では、風は「情報」とか「コミュニケーション」とか「自立」などを表すと言われています。

確かにここ数年、ものすごいスピードで新しい情報ツールが世に出ていると思います。それと同時に、コミュニケーション(オンラインだけでない)が活発になって、誰もがいつでもどこでも簡単に情報を手にすることができる世の中になってきていますよね。

でもこれって裏を返せば、情報に飲み込まれてしまう可能性もあるということ。全ての情報を鵜呑みにするのではなく、何が本当で何が嘘か、それを自分自分で取捨選択しなければならない。
まさに「自立」が大切になってくるわけです。

そう考えると、今の時代って、“情報”という通行人は周りにいっぱいいるのに、その殆どは他人で実は“孤独”が表裏一体になっている。結構寂しい時代になっているのかな…なんて思う時があります。

理屈の最終結果

この舞台のシチュエーションは、「芸能人のスキャンダル」でした。

私のような一般人からしたらキラキラ眩しい芸能界ですが、その裏側には色んな人の理屈と感情が交錯していて、私たちが見ている彼らの姿は、理屈の最終結果。
その最終結果がその人のイメージになる。

「なるほど〜」と、とても納得した自分がいました。
会社で例えると、ある製品やサービスのブランディングのようなものなのでしょうか。ブランドを作り上げる過程には、市場調査とかSWOT分析とか3C分析とか、色んなことをあーでもない、こーでもないと考えた上で戦略を立てます。そして、私たちが実際に製品やサービスを見たり、手にした時、それが最終結果であり、ブランドイメージになるわけですよね。

最終的なアウトプットの全てが、誰かや何かに影響を与えて、その人やもののイメージになる。
そう考えると、言葉であれ、文章であれ、表情であれ、アウトプットするもの全てに責任を持たなければならないな…と改めて自身の行動を振り返るきっかけになりました。

率直な感想

キャストの皆様、スタッフの皆様、本当にお疲れさまでした!素敵な時間をありがとうございました!と言いたいです!

主演を務めた丸山隆平さん。他の舞台もいくつか拝見したことがあったのですが、安定の演技力はもちろん、改めて色んな顔を持った方だなと思いました。

そして語らずにいられないのが、共演の恒松祐里さん。ラスト2、30分の怒涛の記者会見シーンは圧巻でした!観ているこっちも、瞬きと息をするのを忘れていたんじゃないかと思うくらい、引き込まれました。

その他のキャストの方も豪華で、この脚本と演技で勝負している感じ、大満足でした!

最後に

こんな感じでつらつらと舞台『ハザカイキ』を観た感想を綴ってみました。
あくまでも個人の感想ですので、同じ舞台を観られた方の中には「違うな〜」と思われる方もいらっしゃると思います…。
まあこれも「風の時代」のせいにしちゃいましょう(╹◡╹)

最後まで読んでくださりありがとうございました!

主演の丸山さん

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