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海外留学体験記 #3ニンニクは食べないイタリア人

海外に行くと現地のスーパーにまず行きます。私の場合、水の確保が最優先なのでまずそれ目的に滞在先から近いスーパーに直行します。水とフルーツだけとりあえず、と思って行くのですが、スーパーって現地早わかりみたいな要素があって、ついつい見入ってしまいます。
ヨーロッパで暮らしているとマーケットの存在があるのでスーパーで買うもの、マーケットで買うものの使い分けが生活をさらに豊かに出来るのですが、まだ現地に慣れていない間はやはりスーパーに頼るしかありません。
マーケットでのお買い物はやはりハードルが高いです。なんと言っても食材を知っていなければどれがその材料に合ってるかとか、新しいメニューの開拓にお店の人とやり取りをして知るというのもまず会話もある程度にならないとですし。
何と言っても私は恥ずかしがり屋でもありますからスーパーの方が楽だったりするのです。

ある日、どんどんマーケットに進出して行ける友人は見たこともないチーズを買って私にお裾分けしてくれました。何という名前かも忘れましたが、そのチーズを買うのも人気なので結構大変らしいのですが、店の人から情報を仕入れ、遂に手に入れたそうで、見た目は琥珀色、透明がかっていてなんかもうお宝感満載!
食べるとまるで栗のようでした。ああいう珍しい食材に出会えるのはマーケットならではです。
他にも今朝掘り立てのジャガイモを売っているお店では客がこぞって芋選び中だったり、また、海外では珍しく、生でも食べれる卵を売っている店では更に料理用、お菓子用、超新鮮飲める卵!なーんてグレード毎に卵を並べて売っていたりします。
そして初心者でも良いものを手に入れたいなら客が沢山いるお店に行く!ここから学習を開始するのがいいと思われます。客が沢山いるということはとても安いか
とても品質が良いのどちらかです。
とは言ってもさすがイタリア、スーパーも負けてはいません。

ある時マーケットに通う友人がゲットして来たニュースを聞いてびっくり!
肉屋でミンチ肉を指差し、コレください!というと犬飼ってるの?と謎の返答があったようです。は?と聞き返すとそれは1番処理のミンチじゃないから犬の餌用に買われてるんだけどね、、、と言われたそうです。まさかまさかでした
イタリアでは肉でさえマーケットでは注文したものをミンチ用に挽いてもらいます。だからもうミンチになっているものを注文したのに驚かれたのでしょう。
スーパーではどうだったのかと確かめるべく私はスーパーのお肉コーナーへ。
すると何とちゃんと値札シールのところに最初に作ったという意味のプリモ(1番)と記載がありました。やはり食へのこだわりすごいですね。もちろんスーパーでも肉コーナーに行って注文しても良いのですが、パッケージに準備されて売っているものにはちゃんと記載がありました。
それからイタリアではスーパーとマーケット(メルカート)の中間みたいな存在のアリメンターリというのがあります。食品店なのですが、チーズ、ハム、パン、惣菜などが中心の小さな商店みたいな感じです。スーパーと違うのは食材だけでなく、あれとこれでパニーノ(サンドイッチ)作ってください!と注文出来たりします。スーパーでも鮮魚、肉、パンコーナーなどが島のようになっていてそこに店員さんがいるので例えばこのサーモンをパニーの用に3,4枚スライスしてください、とか、このパンをパニーノ用の半分にスライスしてくださいとか注文出来るのですが、どうもカテゴリーが違うようで、スーパーではそのパンにサーモンを挟んで提供することは出来ません。スライスしたパンとサーモンを別々に受け取り、持ち帰り、自分でそれらを挟んでパニーノを作りあげます。しかし、アリメンターリではあれとこれと、と注文してパニーノを仕上げてもらえます。業態が細かく分かれているのですね。美味しいイタリアの裏には食の管理が色々とあるのです。中でも私が最も気にっている販売方法としてイタリアのパン屋さんがあります。それはイタリアのパン屋、アリメンターリでもそうですが、パンを日本の様にビュッフェスタイルで客に取ってもらうスタイルでは販売していません。メルカートでもアリメンターリでも肉屋やスイーツ店のうようにガラスのショーケースに入っていて店員さんに注文して取ってもらうスタイルです。
そんな食大国である日トマトのスパゲッティを作っていると丁度、家主が帰宅。ニンニクの匂いを嗅ぎつけ、ニンニクの匂いが残らないようにちゃんと換気してねと注意されました。
イタリア人でもニンニク嫌いの人もいるだろうし、ニンニク使う料理が多いからみんな好きというのもないだろうし、と思っていたら後日、ニンニク風味のサラダを作っていたイタリア人がニンニクを触った手を嗅いでウォーっと唸り、私にも嗅がせるようなジェスチャーでのたうち回っておりました。
別の日には別のイタリア人が料理に入っていたニンニクのスライスを間違って食べてしまった!と大騒ぎで、やってもたー!!!表現がすごかった。
イタリア人は料理にニンニクはアリだけどニンニク食べるはナシ。ジェノベーゼ(ペスト)のようにすりおろした状態であったり細かい微塵切りはOK。風味と食感と匂いとでバランスを重視しているのがさすが美食の国ですね。

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