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老犬介護の始まり

いつから「老犬介護」という言葉を検索し始めるようになったのだろう…

十六年前、夫婦二人暮らしの私達が初めて犬(ミニチュアシュナウザー)を飼い、彼女(バービー)のお陰で今まで持つことの無かった儚く愛おしい感情を知り、心温かな日々を送っていた。
元々食に関心が高かったこともあり、バービーのゴハンもドライフードをあげたのは最初だけ、レトルト食材を使いつつの手作り。
…と言うよりバービーと暮らすようになったことが、東洋医学や食養生を深く学ぶようになるきっかけだった気がする。

そんなふうにそれなりにケアしてはいたけど、それでも大病を煩い5歳で卵巣嚢腫、10歳で細菌性炎症で入院したものの見事復活を遂げ、よく食べよく吠え、ドッグランが大好きで元気に駆け回っていた。

そして14歳で甲状腺機能低下症と診断され、投薬を始めて程なく前庭疾患。
その年は四回ほど眼振の症状が出たものの、これも老化の一つとのこと。私達も本犬も徐々に慣れ、斜頸や旋回にそれなりに対処できるようになってきていた…

それが昨年16歳を迎え、2023年の今年に入ってから段々と脚元がおぼつかなくなり、加速度的に後ろ脚が衰え、ついにはハーネスで支えないと距離を歩くことが出来なくなってしまった。
あんなに散歩が好きでリードをぐいぐい引っ張り私の腕を痛めたほどだったのに…

あーついにきたのか、とバービーの老いを現実として感じ始めることとなる。
完全に歩けなくなる前に慣れておいた方がいいとの勧めで車椅子も購入。
とはいえ脚の弱り以外はまだまだ元気だったこともあり大人しく乗ってはくれず、前脚で降りようとするので危なくて目が離せない。
車で出掛け試乗までして作った車椅子がこのままお蔵入りか⁈と思っていたところ、どういうわけか急に上手く乗りこなすようになって一安心。
少しでも体全体を動かすことで、筋肉の衰えを抑え柔軟性を保ち、ストレス発散にもなる。

まあ、ここまでなら老化を穏やかに受け止められるんでしょうけど、私達が睡眠不足でヘトヘトになるのはもう少し後のこと…


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