推しが変わっていく姿を切なく思う心

Xの匿名相談の投稿を見て、歌を作ってみました！
内容は、推しのセラピストさんが最初は狭いお部屋で頑張っていたのですけど、移籍して広いお部屋で施術をしてくれて、施術内容も変わって、お店のシステムも変わり名前も変わり、SNSのフォロワーも増えていくのを見て、さみしく感じる、、という内容をもとに、彼の心情を思いつくまま歌にしてみました。

※事実以外は想像により書いています。ゆえにフィクション多々です。

推しが変わっていく姿を切なく思う心

作詞：ななこ
作曲：XXX

変わった君
過去の君
まだこのお仕事を始めたばかりなんですって、初々しかったあの頃
狭いアパートの一室で、夏のあの日、汗をかきながらぎこちなくマッサージをしてくれた君

カエル足が上手くできないからって、僕が何度も教えてあげた
教えるたびに、少しずつ上達していく君

そうあの頃は、僕が君を育てていくという楽しみがあった
通うたびに成長していく君をみることが僕のやりがいだった

そう今度こそはちょっとはマシになったのか？と半ば心配になりながら
アパートの階段を踏みしめたあの頃

時を経て、成長しすぎた君
化粧も髪型も垢ぬけた

僕だけの君だなんて、もう勘違いできない
君は遠くへ行ってしまったように感じる

あの頃にはない密度の濃い距離感を惜しげもなくする君
遠い昔の恥じらいながらだった君

君はこんなことまでさらっとできるようになってしまったのか？
これは僕だけなのか、それとも他の客にもそうなのか

そんなの考えても仕方のないことなのに、なぜか
嬉しいとともに、さみしい

夏のあの日、恥じらいながらカエル足をしてくれた君
今の君のマッサージを受けながら脳裏に浮かぶ
ダメな奴と自分を責める

一緒にいるのに、こんなに近い距離感なのに、なぜか悲しくなる
君が遠く感じる

君はまっすぐと前を向いている
応援しなきゃいけない

それなのに過去を回想する僕
男なのに、女々しいなんて思われたくない

だからこの気持ちは言葉にはできない
すごいじゃんだなんて応援することしか口から出ない

君の足を引っ張っちゃいけない

広すぎる部屋
素敵だけどさみしいなんて言ったら僕は空気が読めない心の小さな男だ

君にはそんな風には思われたくない
だから本音はひた隠しだ

この新しい境地で輝く君、まぶしい笑顔
その心に迷いはないのか？
曇りはないのか？
本当に君が求めているのはこれなのか？
違うだろう？

今の君は本当の君じゃないよなんて喉から出かかる
でもそれをいったらすべてが終わる

僕の葛藤。でも君が好きだ

だから気持ちには蓋をして、表面上はいつも通りだ
僕はこれからも君を応援するよ

でも僕が君を育てたことを忘れないでね
せめて心の中だけでもそう思わせてほしいのさ

帰り際
その笑顔は営業スマイル？それとも本心？
どうだっていい

心理を突き止めることはできない
ただ時は止めることはできないから

切ない

気持ちが離れかけている
正直もう、冷めているよ

だって僕だけの君はどこかつかめないところにあるから
こんなみみっちい自分を僕は見られたくないんだ
僕が通わなくても、君には推しが沢山いるでしょう？

帰り際の電車の中
泣きたくなる
ついさっきまであんなに近くにいた君のぬくもりはまだ
残っている

君のことがやっぱり好きだと決意する
そう嫌いではないさ

もともとは君なんだから


でも分からない
また通うかは、分からない
君は今の僕の心を受け入れてくれるのか？