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no.4_初登山_塔ノ岳・丹沢山

2012年10月20日

■標高:塔ノ岳 1,491m・丹沢山 1,567m ■総距離:約15㎞ ■獲得:約1,400m ■天候:曇り■気温:18℃

結局残りの三種の神器のうち、レインウェアはモンベルのレインダンサーにした。オレンジでとても色が良かった。レインダンサーなんて、とてもいい名前を付ける。小洒落てんなぁ。買っちゃったよ。でザックは今回は買うのをやめた。お金がないのだ。三種の神器のすでに2つだけで初期費用が約3万円ほどかかっている。ザックは街用で使っているマスターピースでひとまず様子を見ることにしようと思う。

登山靴は前週に近くの公園で遊びながら試し履きをしておいた。ソールが硬くて結構歩きにくい。「試し履きなんて必要なのか?」って思っていたけど、必要ですねぇ。やっておいてよかった、感じがつかめた。

ー まずは丹沢だな。

つっしーが言っていた通り、神奈川の丹沢に行くことになった。当時は千葉に赴任して住んでいたので、最寄りの秦野までは遠かった。代々木上原のホームで待ち合わせをして、電車で秦野駅まで。

駅のコンビニでつっしーがたくさん食料を買い込んでいた。おにぎり、パン、お菓子・・・。自分の食料はおにぎり2つとパン(まるごとソーセージ)1つ。水はペットボトル500mlを1つ。まぁ充分かなと思って不思議な感じでつっしーを見ていた。

ー よく買うなぁ。まぁ昔から大食いだしな。

とんでもないことでした。山では当然ながら腹が減る減る、どんどん減る。登る分だけ腹が減る。そう、つっしーの買い込んだ量でも足りなくなるなんてこの時はちっとも考えもしなかった。

バスに乗りヤビツ峠へ。初登山のルートはこれ。

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初めてにしてはかなりのハードワークだったと思う。

さて登り始めよう、とスタートの感じは鮮明によく覚えている。バスを降りたロータリーで、その場で円陣を組んだ年配と思われる5-6人くらいの人達がストレッチをしながら「伸ばしすぎると逆にピキッといっちゃうからね、ハハハ。」とか、ザックを降ろして入念にチェックする女の人とか。朝日が斜めに、日差しが鋭くなりそうな日の、でも朝の空気はなんかぼんやりとしていて、人の気持ちの中の楽しみとか心配な堅さとか、想い想いの気持ちがワーーッとその場に吹き出して広がっているようだった。

僕は緊張していたなぁ。高揚より緊張。小学校以来の真面目な山登り。山に登ったことがないわけではないのに、緊張していた。仕事のプレゼンなんかよりも。なんとなく未知感というか不安というかそんな感じだった。初登山の時はみんなそんな感じなんだろうか。気分は上がっているのに、登り始める前の静かな重さというか、表現ができないんだけど、そういうものがふわっと体になんとなく巻きついている感じだった。

ー さて出発だ!

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総じて言うと登山は最も最高に楽しかった。登りながらくだらない話をして大声で笑ったりして会話を楽しんだり、登りの後の平坦なトレイルでその平さにあまりにも体がラクで過剰に感動したり、天気がイマイチで景色は良くなく展望もなかったのにもかかわらず、最高に楽しかった。

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ー 若いから速いわねー。

とそんなに若くないけどおばさま達にお褒め頂き、すれ違う人は100%他人なのに「こんにちはー」「チワー」と必ず100%声を掛けてくれたり。全く都会とは違う世界観が広がってた。表情がカラフルすぎる、そんな気持ちだった。登る前の緊張感はすっかり途中からなくなっていて、汗と足の血豆と疲労を差し引いても間違いなく楽しい幸福感が勝っていた。そして気づいたこと。

■とにかく思ったよりも腹が減る。塔ノ岳で食べる予定のおにぎり2つとパンは三ノ塔ですでに食べ尽くした。「シャリバテになるから、食べたい時は食べないとだぞ」と言うつっしーの言葉の通りだが、行程の30%くらいで食べ尽くしてしまった。(丹沢山でカップラーメンを買ってしのぐ)

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■汗が出る。当たり前だ。でもちゃんと分かっていなかった。「アンダーウェアが一番大事なんです」という店員さんの大事な助言を川の下流まで流してました。ヒートテックはもう着ない。汗は対処しないといけない。

■ザックがブレる。街用マスターピースでは腰に固定するヒモがない。左右に揺れてこれが非常に歩きづらくてストレスと疲労につながった。登山ザックは体にしっかりと固定できないといけない。そういうことは登らないとやっぱり分からなかった。

■下りが大変。下りは滑った。対処方法は色々有るのだろうけど、僕はとにかく本当に滑った。坂道を何時間も下るということを普段していないからだ。これはどうしたらいいのだろうか。

■山にはお手本がいる。雑誌を読むのもOKだけど、山にはお手本となる人たちがリアルにいる。丹沢は特に人が多く、登山者も多い。オールドファッショネイトなガッツリ装備な人、オシャレ系登山装備の山カップルな人、行者風、色々いる。ザックにコーヒー用のカップをぶら下げていたり、下りでポールを使って手を足のように使って降りる人がいたりとやっぱり山に来ないといけないとよくわかった。

大倉に下り、クタクタなのにハッピーな気分で焼肉を食べ初登山を終えた。さあ、モンブランを目指すのだ。

■初登山評価 山:◯ 装備:△ 食料:× 
■装備 雨具:レインダンサー上下、登山靴:AKU vertigo、Tシャツ:ユニクロヒートテック(汗で死亡。もう山では着ない)、上着:カットソー(綿)、パンツ:モンベルODパンツ、帽子:ニット帽(ポリエステル)、ソックス:「石井スポーツのセールかご」で買ったトレッキング用ソックス、ザック:マスターピース(15Lくらい)、食料:おにぎり2個、まるごとソーセージパン1個、水500ml、その他:地図、バンドエイド。

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