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試練があるからこそ成長する「ハイジ アルプスの物語」

うちの奥さんのおすすめで実写版「ハイジ」を見ることになった。奥さんは、昔、アニメ版のハイジが大好きだった。今回、Amazonプライムで実写版ハイジを見つけて大喜びしていた。私はといえば、アニメのハイジを見たことがなく、あまり気乗りせずに見たのだ。

夫婦で映画を楽しむ時に、パートナーが動物・キッズ映画好きだとこうなる。自分が知らない世界に連れて行ってもらえると思えばよいかな。

「ハイジ アルプスの物語」(あらすじ)

アルプスの大自然で、おんじ(祖父)と暮らしていたハイジ。急にフランクフルトの都会で暮らすことになる。そこでは大富豪のお嬢様クララと出会い友情を育むが、都会での暮らしは、だんだんハイジの心を病ませていく。おんじのところに戻りたいハイジがいじらしい。

大自然は人を元気にする

アルプスの大自然を駆け回るハイジは幸福だった。都会に連れていかれた後も、ハイジはアルプスの山が忘れられず、心を病んでしまう。新たにできたクララを大切に思う気持ちと山に帰りたい気持ちのせめぎ合いで、ハイジは夢遊病になってしまうのだ。そんなハイジを見た医師は、ハイジをアルプスに帰すことを提案する。そしてハイジはアルプスに戻るとすっかり元気になるのだ。

それだけじゃない。ハイジのもとに遊びに来たクララまで、アルプスの大自然に癒されて、立ち上がり・車いすが不要になる。確かに身も心も元気にしてくれるような、見事なアルプスの大自然だ。こんなところで、山羊を飼って、ミルクを飲み、チーズを食べ、パンを食べて、シンプルな生活をしていたら不健康な生活習慣病にはかからなそう。

人間が一番イキイキできるのは、こんな場所なんじゃないかなって思えた。私もしばらく前に生まれ育った都会から、田舎に引っ越した。毎日、野鳥の声や虫の音色が聞こえる環境に来た。緑が豊かな場所で生活していると呼吸も楽になる。せっかくいい場所に住んでいるのに在宅ワーカーであまり外に出ないのが残念だ。ハイジを見ながら「自然はいいよね」と、ごく当たり前のことを感じ取った(笑)

試練があるからこそ成長する

しかし、ハイジがフランクフルトに行ったのも悪いことではなかった。つらい試練の中でハイジは大切な友、クララに出会うことができた。また、クララのおばあちゃんに可愛がられ大切な出会いを経験することができた。

アルプスにいた頃は、山羊飼いのペーターが唯一の友達だったから、文字の読めないペーターの言う通り「山では文字なんか必要ない」と思っていた。「文字は必要ない」というハイジにクララのおばあちゃんは「ペーターはペーターよ、あなたはあなたよ」と優しく戒める。おばあちゃんは優しくハイジを励まし、絵本を読み聞かせて、自分で文字を勉強して続きを読むように促す。それがきっかけになりハイジは文字を読めるようになったのだ。やがて、ハイジは作家を志すようになる。

原作では、この期間にハイジは神様へのお祈りの仕方や信仰心を獲得することになっている。そして、山に戻ってきたハイジはおんじが信仰心を取り戻し、教会に通うように助けるのだ。ハイジは小さな天使の象徴なのだ。この映画の中では、ハイジがフランクフルトに行った「意味」はあまり描かれていないが、原作と比較するとこの辺がよりいっそう分かる。

まあ、それはいいとして、最悪の経験と思えるものからも人は学べる。そして、後になると、それが欠かすことができない学びのチャンスだったことに気がつくことがあるものだ。ハイジだってそうだったんだから。

おすすめ度 ★★☆☆☆

この映画版は、アニメ版ハイジよりも「原作」を知っていた方がよく理解できるだろう。大まかな筋を知っていないと、ハイジの感情の機微を感じ取れないというか、ざっとストーリーが流れてしまう印象を受けた。おんじとの再会のシーンや、クララが立ち上がるシーンなど、もっと感動するかと思っていたら、ちょっと拍子抜け。

原作を読めなくても、100分de名著の「アルプスの少女ハイジ」を見ておくと、よりいっそう、この映画のメッセージ性が読み取れた。私は奥さんの要望で、このシリーズも見ていた(涙)関係ないけど、朗読の安達祐実が激ウマで驚くこと間違いなし。ぜひ見てほしい。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq