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自分で病気を作り出さないこと「グラッサー博士の選択理論」

ここ数年、苦しんだ病気不安・不安神経症。自分で自分のコントロールを失うというのが一番怖かった。(参考:不安障害は簡単には治らない。何度もぶり返し、繰り返す戦い。

心理学は、こういう苦しみに立ち向かう時に、どのように役立つのだろうか。一つの回答が「選択理論」にあった。選択理論は、自分の人生のコントロールを取り戻す心理学だ。私自身、この考え方に触れることで、多くの不快な症状を軽減することができた。

「行動」は選択できる

現在、起こっている物事、すでに起こった過去は変えることができない。しかし、「現在」の私たちの行動は「選択」できる。非常に簡明な真実だが、これを知るのと知らないのでは人生の向きは180度異なる。以前、フランクルのロゴセラピーに触れたときも同様の感銘を受けたことを思い出した。

この本もおすすめ。引っ越しして歩いても、持ち歩いている大好きな本のひとつだ。

「刺激と反応の間には間がある」

刺激=反応ではなく、その刺激を受け止めてどう反応するか「選ぶ」ことができる。これを学ぶだけで、多くの問題を解決する道が見え始める。強制収容所という絶対に劣悪な環境のもとでも、自分のコントロールを失わなかったフランクル。選択理論から、フランクルを思い出したって話。ちょっと本論がそれた。

選択理論は超実践心理学

「選択理論」の著者、ウィリアム・グラッサー博士は長年の臨床経験を持つ精神科医だ。精神科医として多くの患者に実際にふれてきた経験から生み出した、超実践的な心理学が「選択理論」。つまり、効果があり、多くの患者を救った方法を体系化したものが「選択理論」なので、これは机上の空論ではない。

グラッサー博士は、人間の持つ自由・選択・自分をコントロールする力を高く評価し、信じている。かたくなに抵抗し、セラピストの前で、いわば「発狂」する患者を目の前にして「選択理論」で戦う姿には真の強さを感じずにはいられない。少しでも、理論に不安を感じれば、その時、セラピーは崩壊するはず。

選択理論によると精神病は「自ら選ぶ」ものだ(私は、言い切ることに不安を感じるけれど、グラッサー博士はそう語る)。多くの症状(統合失調症・うつ病・依存症・不安症・恐怖症)ですら、患者は自らそれを選んでいるというのだ。自分で「選んでいる」のであれば、それを「選ばない」選択も可能だということになる。
私が苦しんでいる不安神経症のような本人の意志とは無関係に現れてくる症状(自分ではコントロールできないと思っている)ですら、自ら選んでいるものだとすれば、本人がもっと良い選択肢を選ぶことができるということになる。

まあ、ほんとかいな?と思ってしまうのが本音だが。それを自ら理解できたときに・・・多くの病は自ら氷解するのだという。グラッサー博士は臨床で劇的な成果を出し続けてきた。関節性のリューマチや免疫疾患など原因不明の難病ですら、改善してきた。人間の持つ創造性は非常に大きいとグラッサー医師は語る。自分で病を作り出すという意味で。

病気を作り出す人たち

病名がついてしまえば、たとえば、精神疾患を表す病名がついてしまえば、とたんに患者は被害者となる。その病名に依存し、自分の生活のコントロールを失ってしまう。「~~~病だから・・・」というようになり、薬に頼るようになれば、よりいっそう、問題の解決は容易ではなくなる。

極論だけど、グラッサー博士は精神病を認めていない。実際に病の症状を呈しているとはいえ、それは、人が自ら選んでいる行動の結果にしか過ぎないと見なす。最初、患者である人は「先生は分かっていない!私は~~病だ」と抵抗する。しかし、後に、実はグラッサー博士こそが、色眼鏡をかけず、その人そのものを認めていることに気がつくようになる。患者が奇声を出そうが、パニック発作を起こそうが、グラッサーはその人を病名で見ることはないのだ。

選択理論が、どこまで真実か分からないけれど、少なくとも言えるのは、自分のコントロールを取り戻したときに人は本当の意味で強くなるってことだ。外的コントロール心理学・上質世界・等、聞き慣れない語彙がたくさんあり、以前、読んで「へ~~。イロモノ的治療だよな」と思った、こちら。

結局は同じ理論で説明できるんだから、ここには、一つの真実があるのかもしれない。心理学・精神医学界ではグラッサー博士と同じほどの信念を持ってセラピーに当たれる人がどれほどいるのかはわからない。

でも、いたちごっこのように、健康本やノウハウが出ては消え、新しい病気?が次々と作られる世界を、選択理論のフィルターで眺めなおすと、ずいぶん、違う景色に見えたりするよね。実際、選択理論を勉強してから、風邪にかかることがなくなったのはすごいと思った。それまでは、年に数回ずつ、高熱を出して倒れていたが、ある時から5年くらい風邪にかからなくなった(昨年、インフルエンザにかかったけど・・)

#グラッサー博士 #選択理論 #セルフヘルプ心理学

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq