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ビジネス書の新刊本を買うお金がない?本の要約サイト flier(フライヤー)は使えるか?

毎日、たくさんの本を読みたいけれど、何の遠慮もなく本を買いまくれるほどお財布に余裕はない。kindle読み放題があるので、かなり助かっている。図書館も毎回マックス10冊まで借りまくっている。ブックオフも頻繁に行くし、マケプレもヘビーユーザーだが、問題は新刊本だ。

新刊本のビジネス書は書店でも平積みで、つい手に取ってしまいたくなるが、1冊1500円~を無思慮に買うわけにもいかない。しかも、タイトルと装丁は魅力的だが、内容は(あまり)ナイヨウ!という本も少なくないから、かえって迷う。何度も見直す本でなければ新刊で買いたくない。結局、私はほとんど新刊本は買ってない(最近、一冊買ったけど、後悔した)

しかし、そんな私が、ふと目を惹かれた有料サービスがある。新刊ビジネス書の要約サービス flier(フライヤー)だ。

本の要約サイト flier(フライヤー)はどうなのか

毎日1冊ずつ新刊本を書評してくれる要約サービス flier(フライヤー)。書評家(レビュアー)の質は高く、5000字~8000字くらいで新刊本の要約が分かる。10分で一冊が読める(それを読むというのか微妙だが)との評判だ。月に30冊の新刊本の内容が分かるというのは悪くない。

しかし、価格は問題だ。月額料金はゴールドプランだと、なんと2000円もするのだ。ちょっと驚いて鼻血が出るような金額だ。サブスクの中でも高額な部類じゃないだろうか。私は、最初にこのサイトを見た時に、秒速で「ありえない」と閉じてしまった。

しかし、巷ではこのサイトのゴールドプラン、なかなかに評判が高いのだ。(ちょっと調べると、アフィリエイトサイトが多いので、どこまで信ぴょう性があるかは保留だけれども)

それにしても、月額2000円で少しでも質が低いと確実に悪いレビューは隠せないものだから、それなりの品質があるかもしれないという予想は立つ。また、2000円だとビジネス書一冊というくらいの感覚だから、このくらいのビジネスパーソンをターゲットにしているのであれば、それほど高くはないと感じられる金額設定なのかもしれない。

「高い、高い」というような人は申し込まないだけの参入障壁になっているし。んで、色々なレビューを見てみた。そして、自分も無料会員になって、数冊のレビューを見てみた。その結果として感じたメリット・デメリット・現段階での私の考え方を書いてみたい。

flier(フライヤー)のメリット:時間を買う価値

一冊ビジネス書を読む時間は、私のスピードだと、中くらいのボリュームの本で30分~45分。重めの内容なら1時間半~2時間というところだろうか。それなりにかかるのは間違いない。読んでみて、読んでいる最中に「これなら買わなくてもよかったかも」と感じることも少なくない。

それなら、ハズレをひかないためにも書評家に頼るというのは一つの選択肢になり得る。マイクロソフトで働いていた中島氏は、ビル・ゲイツの仕事ぶりを近いところで見ていた人だけれど、面白いエピソードを書いている。

ビル・ゲイツは私よりももっと先鋭化させた考えを持っています。最初に私が驚いたのは、彼が何らかの説明を社員から聞くときに、直接その社員からは話を聞かないことです。彼は情報をかみくだき、彼にわかりやすく説明してくれる専門の社員を雇っていたのです。

私たち社員は、ビル・ゲイツに何か説明をするとき、その専門の社員に説明をします。するとその専門の社員がビル・ゲイツにわかりやすく説明をするのです。一般のスタッフの中には、説明がうまい人もいれば下手な人もいます。そんな中でビル・ゲイツがいちいち顔を合わせて聞いていたら、膨大な時間がかかります。だから彼は、コストをかけてでも、説明を聞く時間を効率化するために専門のスタッフを雇っていたのです。当時ビルは、常時二人の説明専門家を雇っていました。

この本のなかではビルゲイツの時間に対するこだわりや、効率化の例がいくつも提示されているが、その中でも、特にインパクトがあったのはこの部分だ。確かに上司や、決定権者にとって、もっとも時間がかかるのは、社員から説明を聞く時間かもしれない。だいたい、ビルゲイツの前で説明するなんて、緊張しちゃうしね。緊張したらモゴモゴするしね。

さながら、池上彰氏のような「伝える力」を特技とする専門スタッフがいるのだろう。この事例を考えると、自分の貴重な1時間~2時間を月2000円で買うと思えば安いものだという見方もできる。もちろん、コスパに合う「伝える力」のあるレビュアーがいるならばということだけれども。

flier(フライヤー)のデメリット:要約は本とは違う

読書家である私からすれば、要約だけで、本を読んだ気分になれるわけがない。先日読んだ、エモーショナルリーディングにあったように、どの本もだいたい結論は同じ。でも、それを書いている著者の原体験にこそ意味があるのだから、全部読まないと、そこ伝わらないよねという気持ちはある。

つまり、無駄に見える部分。カットしちゃいたくなる部分にこそ、その本のエッセンスが含まれているということだ。要約・レビューしてしまえば、そこは伝わらない。そうであれば、読書体験に意味があるのか?という疑問を抱かざるを得ない。

もちろん、多くの利用者が、月30冊の中から、本当に読みたくなった本は買うらしいから、あらかじめ読む本か読まざる本かをふるい分けるための「毒味」としての要約サービスだというのもよく分かる。

flier(フライヤー):今の時点での私の考え

ビジネス書の新刊本を買うお金がないので(涙)、私にとって、このジャンルは手を付けていないのは間違いない。今、私の中でこだまするのは、知の巨人であるハマトンのこの言葉だ。

「現代は、毎日、新しい本が大量に出版されている。そうした新刊本の奔流から身を守るためには、断固とした決意を持たなければならない。さもないと、この奔流はどんな亀裂からも流れ込んできて、知的生活を破壊してしまうことになるだろう」

そんな必死になって新刊本を追い続ける必要はないのだよ・・・ともいえる。そう考えれば、新刊本を紹介し続けるサービスは不要だ。しかし、この言葉は、意味のない新刊本を大量に買う必要はないという戒めにも聞こえる。要約サービスを用いて、これぞ価値がありそう!と思った新刊を手にするのは良いことではないかとも読める。

ということで、今の私の意見としては「どっちもどっちだなぁ」という感じだ。全然、結論出なかった。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq