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「一条 真也」流: 読書術「DNAリーディング」で思想的源流をさかのぼる。

冠婚葬祭業大手(株)サンレーの社長で、作家で、大学で「論語」を教える客員教授という「知の巨人」一条真也氏の読書法だ。年間700冊を読み、同時に相当のアウトプットもしている。アマゾンを見ると、なかなか重い著作も何冊も書いている。

とりわけ、葬祭業なので、死生観についても深い思索を巡らせていることが分かる。軽く書ける本ではなさそう。専業作家ではないんだから、どうやって時間を使っているんだろう?さらに、社長業として、経済学などにも通じており、あらゆるジャンルを幅広く、なおかつ深く読んでいるのがすごい。

とにかく、本を愛する気持ちが、行間から、これでもか、これでもかと伝わってくる。そんな一条氏の読書法の中で際立っている「DNAリーディング」を紹介してみたい。

DNAリーディング

DNAリーディングというのは一条氏のオリジナル語彙のようだ。基本的には「関連図書」を芋づる式に読んでいく方法なのだけれど、特に際立っているのは、その作家の思想の源流を探る読み方をするということだ。

「一冊の本の中には、メッセージという「いのち」が宿っています。その「いのち」の先祖を探り、思想的源流をさかのぼる、それがDNAリーディングです。当然ながら古典を読むことに行き着きますが、この読書法だと体系的な知識と教養が身につき、現代的なトレンドも把握できるのです。」

一条氏は、会社のリーダーとしての哲学は「論語」に求めている。徹底的に論語を読み込んだ日本人といえば、徳川家康だという。また、日本の資本主義を作り上げた渋沢栄一の座右の書も論語だったという。優れた実業家の背後には、だいたい、根幹をなす古典がある。その一つが論語だ。

欧米の自己啓発書や、ビジネス書の根幹には「聖書」があるものだけれど、日本の場合は、中国古典である「論語」がベースになっている本が多いかもしれない。作者も自分では気づかないかもしれないが、影響を受けた本や人をたどり続けると、決して多くはない数の古典にたどり着くのだ。これがDNAリーディングだ。

ちなみに、一条氏は、年齢と同じ回数だけ、論語を読むことにしているようだ。40歳の時に、40回論語を読むというのを決心したようで、そこからずっと、41回、42回と読み続けているそうだ。おそらく、それが高じて、客員教授として論語を教えているのだろう。

また、経営に関してはドラッカーを徹底的に読み込んでいる。日本のビジネス書の大半も、たどっていくと、ドラッカーにたどり着くものが少なくないだろう。たどって読み続けるうちに、源流にたどり着いていく一条氏の読み方は、まさに「自分の頭で考えている」読書法ではないだろうか。

一条氏は「読書というのは、人の頭を借りて考えること」というショーペンハウアーの批判を取り上げつつ、自分の場合は、本を読めば読むほどひらめくと述べている。それも、一条氏が思想の源流をたどるような深い読み方をしているからだと感じた。
ただ、読みやすい本を濫読しているのではないのだ。これは、これから目指していきたい一つの読書法の形になりそうな気がしたので、NOTEに残しておきたいと思った。

本を読むだけの至福

とにかく、本読みというのは、本だけあれば幸せなのだ。何も邪魔も入らない環境で、本だけ読めたら、、あこがれる生活だ。そして、そのあこがれが実現する一つの場所は「刑務所」だという(おいおい!)

「以前、「いまいちばん行きたい場所はどこで、そこで何をしたいですか?」というアンケートをいただいたことがあるのですが、「行きたい場所は刑務所の独房で、そこで読書三昧の生活を送りたい」と本気で回答しようかと思ったことがありました。」

「元外務省事務官の佐藤優氏も『獄中記』(岩波書店)を出版していますが、その終章に、「外務省に戻りたいとは全く思わないが、小菅の東京拘置所独房にならばもう一度戻って、ゆっくり本を読んだり、ノートをつくりながら思索を進めたいと半ば真面目に思っている」と書いています。 」

なかなか、大胆な意見だ(笑)

確かに、ある意味で、刑務所は読書家にとっては、パラダイスなのかもしれない。最近読んだ、無期懲役囚の美達大和氏は、獄中から出版をしまくっている珍しい囚人だ。彼の著作を見ると、明らかに囚人生活を満喫しているようだ(読書三昧のようだ)

さすがに、刑務所に入って本を読む必要はないけれども、本だけ読んで生活できたら、それは幸せであるのは間違いないな。

#一条 真也 #読書術 #DNAリーディング #読書法

大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq