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京大読書術!究極の速読法は知っている分野を読むこと。

私は、仕事でもプライベートでも、たくさんの本に触れる生活をしているので、できるだけ、早く、深く読みたいと思う。興味があっても、なくても、絶対読みこなさなければならない資料も多い。そこで手に取った一冊が「京大読書術」だ。

京大は、多くのノーベル賞受賞者を輩出する大学として知られている。それは、自分の頭で考える思考法を訓練しているからであろう。インプットがアウトプット(しかも世界最高峰のアウトプット)につながっているというのも魅力的だ。

著者は、京大主席合格者、偏差値95という秀才である。京大で培った読書法を惜しげもなく披露している(京大というより、粂原式と銘打った方がよいかもしれない。)ちょうど、この本と同時に「東大読書」も並行して読んでいたのだけれど、はるかにわかりやすく、本が苦手な人も挫折せずに読むことができるような柔らかい本だった。

この本から、速読法に関して新鮮な理解を得たので紹介してみたい。

速読の秘訣~知っている分野を読む

京大式の速読の秘訣は、非常にシンプルだ。すでに知っている分野を読むことだ。同じ分野の本を何冊も読めば読むほど、読書スピードは速くなる。全く知らない分野だったり、専門書だったりすれば、スピードも理解度も落ちるのが普通だ。わかりやすい本を読めばよいのだ。

「え~、それって、また、元も子もないこと言うなぁ」と思ったのだけれど、著者はさらに一枚上手だ。全く触れたこともないジャンルの知識を、素早くつけていく方法を指南している。それが次の方法だ。

「僕は「ウィキペディア」で読んだあと、その分野を面白く書いている入門書や漫画などを読みます。学生でもわかるようなものがあれば、必ずそれを読みます。

「自分の苦手な分野を学習するのだから、見栄など張っている場合ではありません。 入りやすいところから入る、これが鉄則です。そうしなければ理解することはできません。その方がよほど問題です。これは社会人も同じ。新たな分野や非常に習得が難しい分野を学習するには、簡単なところから入るのがいいのです。」

賛否あるけれども、大筋で理解するには、ウィキペディアが便利だという。複数の人が編集するネット辞書なので、大きな間違いなどは修正されるという。まあ、いろいろな理解があるトピックに関しても、世の中で言われていることの大筋のストーリーを頭に入れるのは有益だ。ウィキペディアには、各キーワードごとに、リンクがあり、気になった情報はクリックしてみていくだけで、頭の中に基礎知識がたまっていくことになる。

大まかに知っているという状態を作ったうえで、子供向けの解説書・入門書・マンガなどで読み解いていくのだ。さらに、一般向けの本などを数冊読めば、そのジャンルの知識は、ざっと入っていることになる。うん、著者が言うように「見栄を張っている場合ではない」。

原典を読んで挫折したり、読み通せなかったり、時間がかかったりするくらいだったら、入門書から大まかな流れを知るとよい。そうすれば、どんどん、出てくる情報は「なじみのある」ものになっていく。

名著を漫画で読む

この考え方を知ってから、なんだか本を読む時の気持ちが楽になったのを感じた。そして、いろいろな本を、まずマンガで読んでもいいんだよな~と気づき始めた。面白いのは、講談社の「まんが学術文庫」だ。思想・哲学系の名著も、ストーリー仕立てで、スイスイ読める。

私が趣味で学んでいる読書分野は「世界史(近現代史)」なんだけれども、第二次世界大戦時のファシズムと民衆の様子は、本当に印象的だ。んで、非常に興味を持っているのが、この本。

群衆心理 (講談社学術文庫) (日本語) 文庫 – 1993/9/10
ギュスターヴ・ル・ボン (著), 桜井 成夫 (翻訳)

群衆がいかに動かされていくのかを分析した社会心理学の名著だ。個々の人間の行動っていうのは、予測不可能だが、ある一定の集団を見た時には人間の行動は面白いほどに予測できる。

んで、この本を買いたいな、と思っていたら、実は、この本に、漫画本があることに気づいた。そして、この講談社のまんが学術文庫は、レベルが高いことでも有名だ。

まずは、こういう漫画で、ざっと筋をつかみ、考えを巡らせた後に、本論に突っ込むと、当然、読書スピードも理解も深まるであろう。

読書にプライドは不要

私は、もともと、新しいジャンルに取り組む際には、原典にあたる癖があり、理解もできないのに、難しい翻訳書を購入する傾向があった。分かりやすい解説書などは「偽物」を読んでいるような気持ちになっていたのだ。しかし、考えてみれば、今まで一度も触れたことがない知識を知るのに、いきなりラスボスから倒そうとするなんて無理があって当然なのだ。

誰に見せるわけでもないのに、格好つけて本を読もうとしている自分に気づくことができた。新しいジャンルに取り組む時には、遠慮なく簡単な本から読み進めていこう。こだわり(不要なこだわり)をなくせば、もっと読書は楽に、面白くなるだろう。ありがとう!京大読書。

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大人のADHDグレーゾーンの片隅でひっそりと生活しています。メンタルを強くするために、睡眠至上主義・糖質制限プロテイン生活で生きています。プチkindle作家です(出品一覧:https://amzn.to/3oOl8tq