強いメンタルの条件って何だろうか?〜ACTから学ぶ心理的柔軟性〜
ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)とは?
メンタルが強い人ってどういうことなのか気になったことがありまして、様々な文献を漁ったのですが、『神メンタル!』みたいな本を読んでもしっくり来ずに困っていた記憶がございます。
そんな時に、ラス・ハリスの著書『幸福になりたいなら幸福になろうとしてはいけない』にあるACTという心理療法が参考になりました。
ACTとはアクセプタンス&コミットメント・セラピーの略で簡単に言えば「自己の受け入れ」にコミットした心理療法のことです。
「オレはポジティブに生きる!」っていったって辛い時は辛いもの。
ACTは、自分が辛い状態でも辛いことを「受け入れ」て、その上でどうするかを考える手法です。
言い換えれば辛い時でも対応できるように「心理的柔軟性」を育むように導くのがACTの目的になります。
ACTの6つの行動原則〜心理的柔軟性を強める〜
ACTは6つの行動原則からなり、その6つが協力しあって物の見方を柔軟に変えるものです。
下記は「ACTの六角形」になります。これは、ACTの世界における「強いメンタル」に必要な6つの要素をモデル化したもので、具体的にはこんな感じです。
一つ一つ解説していくと
・今この瞬間とのコンタクト
過去についてくよくよ考えたりせず、未来について心配せず、「現在の瞬間」に完全に浸りきること。
・価値による方向決め
人生を意味あるものにするために、価値観を明確にすること。自分の一番大切なものは何か、どんな人間になりたいかを明らかにすること。
・ガチの行動
先ほどの価値観に沿ってしっかりと行動できているかを判別するもの。豊かで意味のある人生は行動によって作られる。
・観察する自分
「自分」の感情や思考を観察できるかどうか。前に話した「気づきの瞑想」をすることで扱いにくい思考や感情との関係を変えることができる。
・思考と現実の切り離し
「思考は思考」と割り切れているか。ACTではこれを『脱フュージョン』というテクニックを使って不安感や、ストレス、憂鬱から一歩離れることができる。
・受け入れ
不快な感情や感覚を抑圧したり追い出したりしようとせず、それらのために居場所を作ってやること。そうした感情に心を開き、スペースを作ってやることで不思議とネガティブな感情が弱まる。
自分が強いメンタルを持っているかどうか、ということは上の6原則をどれだけ守っているのかっていうことでACTの世界では決まっているんだとか。
心理的柔軟性が大きくなればなるほど苦痛をもたらす思考や感情を切り離すことができ人生を豊かで意味あるものにするための行動をより効果的に行うことができます。
私は瞑想や脱フュージョンによって以前よりも、ストレスや不安感に動じなくなった気はしますが、人生の目的については全然わからずなので、こちらを強化すべきなんでしょうなあ。
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