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システムの世界に生きるための指針〜世界はシステムで動く③〜

世界はシステムで動いている

システム

著書『世界はシステムで動く』の書評、終章です!

またざっくりと振り返ってみると、システムとは

・要素
・相互のつながり
・目的

の3つ構成で出来ているものであり、人体もチームも技術も何もかもがシステムであると。

また、高度なシステムを形成するためには

・レジリエンス
・自己組織化
・ヒエラルキー

この3つが何よりも大事だということを示しました。

そして、システムをより良く改善するには

・新たな知識を用いた試行錯誤
・目的に沿ったシステム形成の主張
・パラダイムの書き換え

の3つこそより大事なのだ、と話しました。

第1回と第2回も載せておきますのでもし宜しければ是非ともお読みください!

本書を読み込めば読み込むほど、気づきが多く、社会の本質と課題について考えさせられます。

最後は、社会というシステムをいきていく上での指針を解説していきたいと思います。

複雑化する社会においてシステム思考の重要性は高まるばかりです。

是非お付き合いください!

システムを生きていく上での指針

ネットワーク

これからの社会がどのような目的で進んでいくのか?

社会を形成している要素は何なのか?

そんなことを考えさせられた本書ですが、終章に「システムを生きていく上での指針」というものが非常に参考になりました。

システムを生きていく上で大事な15の要素があったのですが、そこからまた3つ抜粋してお話ししていきたいと思います。

その3つとは

1.システムのビートを理解する
2.言葉に注意を払い、システムの概念で強化する
3.全体の善を求める

ということ。これから解説していきます。

1.システムのビートを理解する

まずはシステムに介入せずに、その挙動をじっと見つめてみる。

システムの様々な要素がどのように一緒に変動するか、しないかを観察して

「どのようにして私たちはこのようになったのか?」

「放っておいたら最後はどこにたどり着くのか?」

ということをダイナミックに分析することができる。

思い違いというものはたくさんあるんだぞと理解する。

だから、まずはじっと現状のシステムを見つめてみて、どこに向かっているのか、を感じてみること。

2.言葉に注意を払い、システムの概念で強化する

現状のシステムを見つめるには情報の流れを見ることに等しい。

情報の流れは、主に言葉で形成されている。

だから情報を大事にしないと言葉の汚染、つまり間違った言葉を使ってしまう。

可能な限り正しく言葉を用いないと語弊を招き、間違った情報を与えかねない。

なので

言語は具体的で意味を持つ、誠実なものにして情報の流れをクリアにしておくこと

これが大事。

3.全体の善を求める

システムはその下にサブシステムが存在し、サブシステムの下にもまたサブシステムが存在すること、この関係性を「ヒエラルキー」と呼んだ。

そしてヒエラルキーとは、上部ではなく底辺部の役に立つために存在していることを忘れないこと。

ピラミッドみたいに、基礎という一番下が濃密で重厚で、充実したものでないと瓦解してしまう。

貴族が富を独占しても、税収される民から反感を買い、いずれ暴動を起こしてしまうだろう。

とは言ったものの、社会をより良くするためには全体の協力、指針が欠かせないため上の立場の者は絶対に必要。

だから、全体最適を求め、部分最適はやめること。

これは個人の人生にも言えることで、仕事だけバリバリやっていても人間関係や、趣味、お金に関して何も考えてないなら、いずれ精神が崩壊してしまう。


本書を読んでいく上で、社会というシステムの目的を色々と考えてました。

思うに、社会とは「人間」という要素がつながり合い「より良く生きる」ために形成された世界です。

ここでいう「より良く生きる」とは

・物理的(衣食住のこと)
・精神的(選択と配置の自由)

が共に充実していることを指しており、現段階で先進国において物理的な充実は十分な域に達していると言えます。

となると、現代は精神的な充実を求めてより良く生きようとしています。

だから自分の居場所を求めて様々な転職だったり、海外移住だったり、ニートになってみたりと多様性が広がっているんだなぁ。。。

なんて思えた本書でした。元々、

・社会とは何なのか?
・充実した人間とそうでない人間はどこに違いがあるのか?
・人として生きるために何が大事なのか?

みたいなことを考えることが大好きでして、全体最適を求めるためにはすごく大事な考え方が満載な作品でした!

最後に、ここまで読んでくれてありがとうございました!

『世界はシステムで動く』を読んでくださった方やこれから読む方はコメントいただけるととても嬉しいです!

まだまだ気づける部分が多く学びの深いものでしたので本書は読み込みたいと思います。


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