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「香り」がもたらす心理的影響とは?

 心理学を勉強していると、人の心というのは無意識のうちに動かされているということに気づきます。その中でも、個人的にコアで面白いと思うテーマは、「香り」と「心理」の関連性です。普段、私たちは無意識に様々な匂いを嗅いでいますが、どうやらその香りは人の購買意欲をコントロールできる効果を持っているそうです。

 大して欲しいものでもないのに、なぜか衝動買いしてしまったという経験が一度はあるのではないでしょうか。何となく店舗の雰囲気が気に入ったときなどに、このようなことは起きます。私たちはポジティブなムード、すなわち「快の状態」にあるときはたくさん買い物をしてしまいます。このような時、理性は働きません。完全に「気分」で買い物をしてしまいます。人間をポジティブにさせる要因はいくつかありますが、その一つに「香り」があります。私たちは、芳しい匂いを嗅ぐと気分が良くなることが分かっています。だとすれば、お店に良い香りを満たしておけば、お客さんの購買意欲は高まるのでしょうか。

 そんな仮説を検証したのが、カナダにあるライアソン大学のリチャード・ミッション氏です。ミッションは、ショッピングモールの小売店の店主にお願いして、店舗内に香りを満たす日と、無臭の日を設けさせてもらいました。香りはラベンダーとシトラスの2種類を試しました。そして、10個の噴霧器を使って、6分おきに3秒間噴射されるよう設定しました。つまり、香りが途切れるという状態を防いでいるということです。
 その結果、お店の中に心地よい香りを満たしたときには、お客さんからのお店の評価も、商品の品質も高く評価されることが分かりました。
「良いお店だな」
「ここには良い商品ばかり並んでいるな」
良い香りを振りまいておくと、お客さんをそんな雰囲気に誘うことができました。ただし、ミッションの実験では、お店の混み具合も関係しているということが分かりました。店舗内にたくさんのお客さんがいるとき、すなわち店舗内が混んでいる時は、シトラスの香りを振りまくことが逆効果になったのです。お店が混み、イライラしているときは、シトラスの香りは、あまり効果を上げられませんでした。
 一方、ラベンダーにはそのような傾向はなく、お店が空いていようと混んでいようとお客さんをポジティブにさせる効果がありました。

 どんな香りを使うかによって、お客さんの心理は微妙に影響を受けていることが分かりました。お店の売り上げを伸ばしたい、友達・恋人を家に招きたい、自分の気分を高揚させたい、そんな時には是非、ラベンダーの香りを活用してみて下さい。以下に、僕が普段使っているラベンダーの香りが楽しめるグッズを紹介しておきます。ではまた!



※おすすめのアロマスプレー(ラベンダー)


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