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インターネットやゲームにおける依存症と好き(趣味)の境界線

皆さんは、インターネットやゲームに夢中になりすぎてしまうことはありませんか?SNSやYouTubeを見たり、ゲームに没頭していると、ついつい時間を忘れてしまうことがありますよね。しかし、その「夢中」が行き過ぎると、依存症として生活に悪影響を与えることがあります。今回はインターネットやゲームに焦点を当て、好き(趣味)と依存症の違いについてお話しします。


1. 依存症とは?

依存症とは、特定の物質や行動に対する欲求を自分でコントロールできず、その結果、問題が生じる状態を指します。例えば、ゲームにはまりすぎて自分でやめられないだけでは依存症とは言えません。専門的には、自分でコントロールできない状態のことを「嗜癖(しへき)」といいます。これにより、何よりもゲームを優先して食事を摂らない、過剰な課金をする、昼夜逆転して仕事や学校に行かない、家族や友人との関係が破綻するなどの問題が生じると、依存症と見なされます。

例えば、メジャーリーガーの大谷翔平選手は四六時中野球のことを考えているでしょう。でも、大谷選手は野球依存症でしょうか?おそらくそうではありませんよね。彼は自分できちんとコントロールしており、野球をしながら社会生活を送り、問題なく過ごしています。

このように、依存症とは常にそのことが頭から離れず、何よりもそのことを優先をし自分でコントロールできず、問題が生じている状態を指します。

2. 依存症の共通点

依存症にはいくつかの共通点があります。物質依存(アルコール、薬物など)や行動依存(ギャンブル、ゲームなど)に共通するのは、脳内で快感物質(ドーパミン)が放出されることです。これにより、楽しさや満足感を感じ、もっとそれを繰り返したいと思うようになります。例えば、ゲームをしているときに楽しいと感じると、もっとゲームをしたい、明日もやりたい、ずっとやりたいと感じるようになります。

しかし、脳内の快感物質(ドーパミン)が常に出続ける状態になると、脳はその状態に慣れていきます。ちょっとやっただけでは満足せずもっと長く強い刺激を欲するようになります。そして、ドーパミンが出ている状態が通常と感じるようになります。すると、ドーパミンが出ない状態が異常と感じ、身体や心にさまざまな症状が出始めます。その不快な症状を回避するために、またゲームを続けます。最初はゲームが楽しいと思っていたのに、いつの間にかゲームをやめることがつらくなり、ゲームを続けるようになってしまうのです。インターネットやゲームを1日中やり続けたときに「楽しかった!」と思えず「なんか疲れた…」と感じたことはないでしょうか?それでもやめられず続けてしまうと、だんだん抜け出せなくなっていきます。

3. 依存症の身体的・心理的影響

依存症になると、その行動をやめると離脱症状が出ます。身体的な離脱症状としては、手の震え、発汗、頭痛などが見られます。心理的には、強い不安感、イライラ、うつ状態などが現れることがあります。これは本人にとって非常に不快な状態です。その状態を回避するために、常に依存している物質や行動を続けてしまいます。だから 依存症というのは 個人の性格の問題というわけではありません。 脳の構造が変化しそういう行動を取らずざるを得ない状況になっているのです。
だから 心が弱いからとか 根性で直せという問題ではありません。

【まとめ】

趣味と依存症の違いについてご理解いただけたでしょうか?何事もいきなり依存症になることはありません。徐々に頻度が上がり、時間が長くなり、気づいたら依存症になっています。日常生活に支障をきたし始めたら黄色信号です。インターネットやゲームは適切に付き合えば非常に人生を豊かにし、楽しくしてくれるものです。自分にとってのほどほどを見つけ 適度にインターネットやゲームと付き合っていきましょう。

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