女の静かなる戦い
今の会社に入って丸4年以上になる。
オシャレマスター恋子ちゃんや、オシャレ泥棒岡山さんは入社前からいたので、私は彼女たちと丸4年以上のお付き合いになる。
ちなみに、恋子ちゃんと岡山さんの付き合いは10年以上になるようだ。
去年の今頃だったかな、恋子ちゃんに言ったことがある。
「ずっと前から気になっていたんだけど。
恋子ちゃんが美容院でイメチェンしてしばらくしたら、岡山さんも同じようにイメチェンしてくるよね。
恋子ちゃんをリスペクトしてるんだろうね、岡山さん。」
その時の恋子ちゃんは、ええ～そうかなぁ？と言いながら笑って話してたんだけど。
その話から1年経過した、つい先日。
恋子ちゃんが神妙な顔して言い出した。
「前にきんにくちゃんが、岡山さんが私に似せてきてるって話をしてたでしょ。確かに。思い当たることがここ最近立て続けにあって、それと同時に昔のことも思い出してきた！」
・私が髪を切ったらしばらくして岡山さんも同じ髪型にしてた。
（記事にも書いた襟足スッキリカット）
・コロナワクチン職域接種の時に私服に着替えてから会場に行ったら、
私とそっくりの服装の人がいて、それが岡山さんだった。（マキシワンピースにデニム合わせたコーデ）
・会社主催のバスツアーに参加した時に、モスグリーンのセーターを着ていった。
そのセーターは、以前岡山さんと話をした時、気に入ってると言ったセーター。
当日現れた岡山さんは同じようなモスグリーンのセーターを着ていた。
・去年買った新作のブルゾン。岡山さんも同じようなものを買ってた。
（記事にしたマスタード色のブルゾン）
etc…次から次へと出てくる、パクられたとおぼしき事例。
どうやら私は恋子ちゃんの、パンドラの箱を開けてしまったようだ（笑）
1年前に私が話をした時から今まで恋子ちゃんは、彼女が自分に似てるなと感じつつも、こんなことを思うのは考えすぎだと、無理やり意識しないようにしていたらしい。
けれど、ここ最近の襟足スッキリカットとマキシワンピのコーディネートがそっくりだったことで、カチンときたようだ。
「野田部長（上司）とも服の趣味がよく似てて、被ってしまうことがあるけど、その場合は何故か嫌じゃないんだよね。岡山さんと被ると、なんか、すごく、いや。」
野田部長とは、女性の上司である。以前記事でもチラッと書いたが、役職という立場を使って営業店に電話をしては、指導という名の営業妨害している上司。指導が長すぎる上司である。野田聖子さんによく似てらっしゃるのでこの名前（笑）
上司である野田部長のお召し物は、一目で高級品であろうというのがわかる。
素材感に上質なのが滲み出てる。センスもよい。
いっつも、いいもの着てはるわ～（羨望）
野田部長と趣味が似てる、とか被ってるとか趣味が同じなど、言われるのは嫌じゃない、そういう恋子ちゃんの気持ちはわかる。
センス良くさりげなく上質なものでコーディネイトされている人と似てるって言われるとね、そりゃ嬉しいよね。
岡山さんと似てるって言われて、「なんか、いや」、と言った恋子ちゃん。
（似てるんじゃなくて似せてこられてるんだけど。）
なんで？とは聞き返さなかったのだけど、たぶんこういうことも一因にあるだろう。
岡山さんがチョイスする、恋子ちゃんからパクった服や髪形が、安っぽくみえるからだと思う。（あくまでも私の見解）
そして、岡山さんの雰囲気に似合っていない、からだと思う。
取って付けたような、岡山さんのちぐはぐなコーディネイト。
恋子ちゃんが着ていたような今旬の服を、流行に乗り遅れまいと買ったはいいけどなんだか、着せられてる感がある。
流行の服だって安くないだろうに、値段以下にしか見えない悲しさ。
岡山さんってフェミニンなお洋服が好きみたいなんだけど、恋子ちゃんとはまた違う系統なのね…。
いくら真似してみても、違う感じはぬぐえない。
「この間、岡山さんが言ってきたのよ。
野田部長と恋子ちゃんってよく似た感じの服があるよね。
あれって、真似してるの？それとも部長が恋子ちゃんの真似してんの？って言うの。なんなのそれって思った、それあんたやんって言いたかったけどね（笑）」
と、恋子ちゃんがぼやく。
ほほう、岡山さん。
自ら恋子ちゃんを真似してますよ、と自白してるような言葉やなと思った。
自分に心当たりがあるから、他人もそうだと思う、典型的な例。
なんだかんだ言って、岡山さんは恋子ちゃんが好きで気になるんだなぁ。
色々パクる割には、恋子ちゃんに洋服をどこで買ったかとか、美容院はどことか、コーディネイトのコツとか一切聞いてこないらしい。
そこは徹底している。すごい。
プライド高いからさ、あくまでもこのコーディネイトも髪形も私独自のものといわんばかりなんだろうね。
ファッション戦争はまだまだ終わりそうにない。