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1円でも多く使わせる、その戦略


「使わないかもしれないけど、安いから買っておこう。」

お買い得商品の広告なんかを見て、隣の席のメンディーちゃんはいつもそう言うんだ。彼女の口癖は、安いから、お得だから、ポイント付くから、である。

「使わないかも、でも安いから買う」っていう今回の代物は、自治体から出てるクーポン券だ。5000円の券を購入すれば額面以上の金額が付与されるってやつだ。確かにお得よね。

お得なんだろうが、「使わないかもしれないけど」ってとこが引っかかるんだよね。

メンディーちゃんのことだから、「使わない」ってことは絶対しないだろうけど、それを使いたいがために無駄な使い方をしそうで危なっかしい。

でも、本人がそれでおおいに満足しているので、私は彼女をそっと見守るだけにしている。






以前も、「有効期限が今日までの100円の商品券(コンビニ用)があったんだけど、1000円以上購入しないと使えないから、何にしようか迷った挙句、雑誌(幼稚園)を2冊買ったよ!」と言ったメンディーちゃん。

本人はお得感で満足そうなのだが、私はもやもやしていた。

同じ雑誌を2冊買う意味は?それはとても欲しい物だったのか?

100円の値引のために、無理に買い物をしているように思えてならないんだ。まんまとコンビニのマーケティング戦略にはまってないか。

よくよく聞くと、幼稚園という雑誌は月によっては「スゴイ付録」ってのがついてきて、その付録によっては発売日当日に完売になることが多いらしい。

そのコンビニに置いてあった幼稚園2冊、付録はまぁまぁの物だったので買ったんだって。(何だったかは聞いたけど忘れた)で、それを買ったメンディーちゃん、1冊は子供にあげて、もう一冊はメルカリで売ったんだって。

いくらで売れたかは知らないけど、すげーわ。純利益はあったのだろうか。

そう言っている私だが、メンディーちゃんのこと、偉そうに言える立場ではないのだけどね。

昔は、「安いから今のうち買っておこう。」ってな精神で、いっぱい在庫が家のあちこちに溢れていた。結局、どこにどれだけの物があるのか把握しきれず、結局同じようなものを何度も買う羽目になったりね。

そりゃお金もたまらないわけだ。

「常にストックを置いておかないと気が気じゃない」というメンディーちゃんの気持ちはわからんでもない。

メンディーちゃんの姿が、昔(ほんの10年前)の私を見ているようでは、ある。






ここまで書いて、懐かしい気持ちになった。全く同じこと、書ていた(笑)

忘れている自分にウケると同時に、メンディーちゃんのブレない感じも一周回ってもう、大好きだわ!(笑)