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貴方が頑張る理由をくれたから

先日離任式があって、大好きだった先生たちがたくさん異動になった。

きっとこれが今年一になるんじゃないかっていうくらい、たくさん泣いた。涙が止まらなかった。

情報処理を担当してくれた、鬼の数学の先生が新規採用で他校に行ってしまった。数学の授業こそ受けたことはなかったけど、朝早い時間から、昼休み、放課後に何度教えてもらいに行ったことだろう。数学音痴にも嫌な顔一つすることなく、理解するまで根気よく教えてくれていた。先生の、数学や生徒に対する熱くて真摯な姿勢が大好きだった。
「数学史に興味があるかもしれないです」という何気ない会話から、なんと、先生の私物のBLUE BACKS シリーズを一冊貸してもらった。「〇〇が卒業するまでには返してもらおうかな〜」という冗談が、笑えなかった。結局半分まで読んで、メッセージカードとともに先生に返却した。「先生がいないとこの先受験やばいです」と言ったら「いろんな先生頼って、頑張って大学に合格しぃよ。応援しゆうよ」と返してくれた。どこまで真摯なんだこの人は。そんなこと言われたら、絶対合格するしかないじゃないですか。

ディベートでお世話になりまくった英語科の先生と、ALTも異動になった。この2人には本当に感謝しかなくて、最後に挨拶しに行った時は「本当にありがとうございました」しか言えなかった。今思えば、チームの中で1番問題児だったにも関わらず、ずっとチームの監督として自分たちを支えてくださっていた。
メンタルがぐらっぐらで、ディベート辞めます宣言した時も「ここまでやってきたんだからもうちょっと頑張ってみよう」「まずは〇〇の体調優先だからゆっくり休んで」という言葉は、今でも涙腺が崩壊してしまうくらい嬉しかった。ある日、ふとディベートのグループラインにALTからメッセージが来て、参加メンバーに自分の名前が入れられていて、人目も憚らず号泣した。あの時の温かい先生たちの言葉や行動がなければ、あの時引き留めて貰っていなければ、今の自分は確実に存在しない。
あのメンバー、あの先生たちと一緒に準優勝を果たせたことは、この先も一生の宝物です。迷惑しかかけていない問題児でしたが、本当にお世話になりました。

そして最後に、これまた英語科の先生。以前の距離感についてのお話で登場した、大好きで大好きでたまらなかった先生だ。
その先生とは、ディベートの大詰めをしている11月の終わりから関わるようになった。なんでもっと早くからちゃんと関わらなかったんだろう、と今世紀最大の後悔をしている。授業を持ってくれているわけではなかったので、いろんな口実を作っては先生と話をした。英語の原稿の添削をお願いしたくて、とか、進路について相談したくて、とか。今年に入って1回大きく精神的に崩れてしまった時も、話を聞いてもらった。「突然〇〇が泣きだすからびっくりした。普段めっちゃ楽観的やから、すごく意外やったわ」的なことも言われて、「これでも中身は5歳児なんで、すぐ泣きます」と答えたのは今でもはっきり思い出せる。
お世話になったから、という理由でバレンタインにチョコをあげると、なんと、メッセージ付きでお返しをくれた。「〇〇、来年度も無理せず頑張って」。先生の文字も好きだったし、何より、おおらかで温かい人間性が大好きだった。
いつか先生に「生徒に英語を教える上で大切にしていることは何ですか」という質問をしたことがある。その時に「んー、生徒が教室を出て行くときに、その子たちの背中をそっと押してあげられるような、そんな授業を提供することが先生の役目やと思ってる」という言葉は今でも先生の柔らかい声とともに思い出すことができる。
決めました。教える教科は違うけど、先生みたいに生徒の気持ちを一番に考えてあげられる日本語教員になります。そして、先生みたいに柔らかくて芯のある、強い大人になりたいです。いっぱい泣き顔を見せてしまったけど、しっかりした人に成長するね。ちゃんと大学に受かって、先生の後輩になるね。ちゃんと学校行って、高校卒業して、絶対先生にLINEを交換してもらうね。あ、その前に、6月6日に本を返しに来てくださいね笑
貴方のことが大好きでした。今まで本当に有り難うございました。

1年後にちゃんと「自分、めっちゃ成長しました」と言って、お世話になった先生方に、堂々と顔向けできるように。
新学期と言わず今から頑張って、成績も人間性も伸ばし、身長を伸ばすことは諦め、大好きだった人のように強い人になることをここに誓います。

不安でいっぱいだけど、貴方が頑張る理由をくれたから。
泣いている時間を、自分の成長のための時間に変えて。


春から新生活が始まる皆さんへ

期待と不安とわくわくと寂しさでいっぱいだと思います。
どうか、無理せず一緒に頑張りましょう。大好きな人と離れてしまっても、決して1人ではないです。寂しくて涙が止まらなくなった時はクジラの声を聴いて、ゆっくり心を癒してください。
そして、一歩ずつ確実に。
温かい笑顔に包まれる日が増えることを、心よりお祈り申し上げます。



ご清覧ありがとうございました。
自販機のコンポタでした🌽

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