製菓初心者の挑戦-ラングドシャ編-
ラングドシャってなんだ。
・サクサク軽い食感で、ほんのり甘いもの。
・お土産でもらうと嬉しいもの。
・職場のお土産でこれを選んでおけば、まず間違いのないもの。
・要は銘菓「白い恋人」のチョコじゃない部分。
私のイメージはこんなものである。以下Wikipediaより引用。
ラング・ド・シャ(フランス語: langue de chat)は出現が17世紀とも20世紀初頭とも言われるフランスの伝統的な菓子の一種。
他の小麦粉を使った菓子であるサブレやビスキュイとも違いザラついた食感で薄い楕円、あるいは中央が括れた楕円の食感と形状から「langue de chat」(猫の舌)と呼ばれる。
室温で柔らかくしたバターと同量の砂糖と小麦粉にかき混ぜた卵白を加えたタネを薄く細長い楕円状にオーブンで焼き上げる。塩やバニラビーンズ、バニラエッセンスなどを入れる場合もある。表面がザラつきサクサクとした軽い食感が特徴。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/ラング・ド・シャ)
猫の舌、なんてかわいらしい名前。
ザラついた食感、って食べ物に使う表現としては褒めていない印象の方が強いけれど(ex: 砂の抜けていなかったあさりの味噌汁)、ラングドシャはたしかにザラザラでサクサクだ。それがおいしいんだよな。
卵の白身を2個分余らせたある日、これを使って何か手早く甘くておいしいお菓子を作れないかしら、とネットに尋ねた。
「白身 余った お菓子」検索
「余った卵白で」「簡単サクサクラングドシャ」、「サクッと作れる」、「簡単!」「簡単!」「簡単レシピ!」「プロの味!」
どうやら余った卵白(これからは白身でなく卵白ということにした)を使ってとにかく簡単にサクサクのラングドシャが作れるらしい。
背中をすっかり押され、既に大船に乗ったかのような気持ちで作り始めてしまった私は、その船がのちに沈没船となることをまだ知らない。
材料は、バター○g、グラニュー糖○g、卵白○g(卵○個分)、薄力粉○g、バニラエッセンス少々・・・
材料をひととおり見た私は、製菓初心者である。バニラエッセンスの働きは香り付けだけでしょと決めつけ、香りがなくたっておいしければいけるでしょと思い購入に至れないタイプの製菓初心者である。
材料の中のバニラエッセンスは、今日もないものにされてしまった。
まずは計量。お菓子作りは化学実験だからな、過去数回の失敗を通して計量が1番大事だと学んだのだ。ちゃんと全て計るぞ。
卵白○g・・・???いや卵白は計らないでしょ。個数書いてあるし。
計量終了。混ぜるぞ。
これが難しい。混ぜるのってとっても難しい。加減が分からないのだ。どの材料を入れたときにどのくらい混ぜたらいいんだろう。ふんわりとか均一にとか、分からないんだよな。まあこんなもんでしょ。はい終了。
ジップロックに生地を流し込み、角を切って絞り袋にした。
これいい考えだな。
クッキングペーパーに、まんまる、縦長、いろいろ絞ってみる。
焼いてみる。
できた。
オ!?!?これは・・・ラング・ド・シャ・・・!!!
いい!かなりいい見た目!これだよ〜今日のおやつ。
パク・・・
・・・・・・
お前は本当にラングドシャか?
ザラザラでも、サクサクでもない。焼きたてのくせにしなしなでふにゃふにゃだ。
冷めたらサクサクに!?とも思ったが、ならなかった。
悲しい。ラングドシャってなんだっけ。
ちゃんと甘いし、バターの香りもするのにな。
ただひたすら腹を満たすお菓子として存在することは許されるが、ラングドシャと名乗るのは許されない存在を生み出してしまった。
この船が沈没してしまったのは、泥船だったからではなく、単に操舵手が壊滅的にヘタクソだったからなんだろうな。
製菓初心者の挑戦は続く。
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