私のうつ歴

私は今41歳。2人の男の子の母親である。今まで計4回、うつ病に苦しんだ。

初めてうつになったのは、20歳のとき。
その頃恋愛がうまくいかず、自分の顔や体にコンプレックスだらけだった。
元カレには「胸がもっと大きければな」と言われたが、豊胸手術をする勇気はない。
で、当時私が好きだったモデルの橋本麗華の彫りの深い顔立ちに憧れ、彼女の写真を持って某美容外科に。
カウンセリングを受け、なぜかそのまま流れで目と鼻の手術をすることになった。
深い考えもなく、なすがままに目の切開二重術、目頭切開、鼻のプロテーゼ挿入の手術をされ…術後、腫れ上がった自分の顔を見たときのショックと言ったら…。

家に帰り母親にびっくりされ、心配され…。私は一睡もできず、その翌日も翌日も元に戻らないひどい顔(と私は思っていた)を見るのが苦痛すぎて、気付いたら睡眠欲だけじゃなく食欲も失せていた。で、これはやばいと思い近所の心療内科で薬をもらったり…。
それから2か月ぐらい経つと顔の腫れが引いてきたこともあり、また自分の新しい顔に慣れてきたこともあり、少しずつ精神が安定してきた。
(ちなみに目頭切開と鼻はその後他の美容外科で元に戻すことができたが、二重は元には戻せなかった)

2回目のうつ病は、それから10年後の30歳のとき。その頃当時付き合っていた彼氏に振られたのだが、不運なことに転職とタイミングが重なってしまった。転職先は人がすぐやめてしまうようなブラック企業で、失恋のショックでメンタルが落ちていたこともあり、仕事が全然覚えられず、上司に言われたこともすぐ忘れてしまうような具合だった。考えたら、もう失恋した時点でうつ病は再発していたのだと思う。そこに、転職先でのストレスが追い打ちをかけた、といった感じだろうか…。

食べ物を食べても砂のようで味を感じない。気晴らしに婚活パーティーなんかに行ったりしたのだが、そこで会う男性たちの顔と名前がまったく覚えられない。免疫力が下がっていたのか、外出して帰宅すると発熱する…。
調子がおかしかったのは明らかで、やはり心療内科で「重度のうつ病」という診断を受けた。その頃まだ新しかったサインバルタという抗うつ剤と、サイレースという強めの睡眠導入剤を処方してもらい、毎日ゆっくり休んだり、新しい彼氏ができたりしたら、いつの間にか症状はよくなっていた。

そして3回目のうつ病は、35歳で長男を出産した後のこと。産後はうつになるリスクが高いと言われているが、私ももれなくそうだったようだ。里帰り出産で実家にいるときはいつもイライラしていて、「子供なんかうまなきゃよかった」と何度思ったことか…。実はここだけの話、長男が2歳ぐらいになるまでは、自分の子を「可愛い」「うんでよかった」と思えなかったのだ。それくらい心に余裕がなかった。

4回目のうつは、やはり次男を出産した後のこと。住んでいる自治体のルールで長男が通っている保育園を退園せねばならず、退園した直後に発症したように思うが、もしからしたらもう産後すぐから調子が悪かったのかもしれない。
常にイライラしていて、まるで頭の中でサイレンや鐘が「カーンカーン」と鳴っているかのように、緊張状態がずっと続いているような状態で、本当に本当につらかった。
睡眠欲も食欲もなく、人と話す気力もない。今までなったうつ病はいずれもしんどかったが、この4回目のうつが一番しんどかったかもしれない。独身のときは自分の体のことだけ気づかえばいいが、子供が2人となるとそうもいかない。夫には申し訳なかったが、実家にしばらく帰らせてもらい休んだら、幸いかなり回復した。

私のうつ歴について、恥ずかしながら(そして誰の役に立つ訳でもないと思うが)書いてみた。
私は家族や周りの人たちに恵まれていたこともあり、また自分自身の「一刻も早く回復したい」という気持ちがかなり強かったこともあってか、うつ発症から大体2~3か月以内に回復している(完全寛解までには至らないが)。

しかしうつ病にかかり1年、人によっては数年、数10年経ち回復しない、という方もいることだろう。本当に大変だと思う、本人も家族も…。


次回は、心療内科の謎について書きたいと思う。



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