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家に帰りたくなくてフラフラすることが増えて気が付いた当たり前のことがある。帰る場所がないと行くところが無い。

ネカフェもカラオケもホテルも断じて安くなくて、それはお財布に厳しいっていうシンプルな問題ももちろんあるんだけど、それ以上に、「お金出さないと居場所がないのか」って事実にかなしくなってしまう。

「いる」だけなら24時間営業のファミレスとかファストフード店とか、最悪屋外でもいいのかもしれない。でも、帰りたくないというだけで、あたたかい場所は欲しい。

友達や親戚は頼るのに限界があるし、できれば頼りたくない。なにより、帰りたくないと思うとき、ひとりになりたい！って気持ちも少なからずあると思う。

だから、帰りたくない人が、帰りたくないときに、暖を取るためにあったかい飲み物を買うくらいの気安さでくつろげる場所があったらいい。ないならそういう居場所をつくりたい。今は無理でもいつか。

心を休めるのに何も気負いたくないし、気負ってほしくない。

どんな環境にいても誰と暮らしていても、帰りたくない瞬間はあると思う。何も聞いてほしくない。だけど誰かにそばにいてほしい。ひとりになりたい。でもさみしくなりたいわけじゃない。そういうときにふらっと立ち寄る場所があるのとないのとでは、ずいぶん違う気がする。

帰りたくないな、行く場所もないけど。みたいな人たちを、帰りたくない気持ちまるごとおかえりって想いを込めて出迎える場所が。

帰らなくても逃げてきていい場所があるんだと安心してもらえたら、安心できたら、そんな世界だったら、たぶん明日はすこしだけ生きやすいと思う。

たぶん。