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どついたるねん。

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きっと仕事のためにはならないでしょうが、暇つぶしにはなるかと思います。そんな、エッセイです。(2019/10/1〜2021/5/23)
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#夏

スイカ割りはとてもむずかしい

最後の花火に今年もなったな――。 フジファブリックの名曲「若者のすべて」のサビのフレーズである。 9月に入り、例年ならそんなことも言えたんだろうな、とふと思う。 今年の花火大会はどれもほとんど中止で、時々上がる花火はどれも、「勇気づけるため」の「サプライズ」だった。 だから、どれを見ても「最後の花火」みたいな「エモさ」はなかった。 そんなこんなでいきなり少しだけ涼しい夜が来て、すっかり秋だね、セプテンバーだね、なんて言ってみたのだった。 今年は、花火に限らず、夏の

冷汁の食べ方がわからない

やよい軒には、毎年夏の限定メニューがある。 「冷汁ととり天の定食」だ。 写真に映る、氷の浮かんだ味噌仕立ての汁の清涼感にいつも惹かれるのだが、いまだもって、食べ方がまったく分からないでいる。 分からないなら、注文をしなければいい。それは分かっている。 それなのに、写真の清涼感と一緒についてくる「とり天」の魅力に負けて、毎年一回は注文してその都度後悔してしまう。 たちがわるいのは、券売機で食券を買うときは、食べ方が分からないことを都合よく忘れていることだ。 そして、