マガジンのカバー画像

どついたるねん。

100
きっと仕事のためにはならないでしょうが、暇つぶしにはなるかと思います。そんな、エッセイです。(2019/10/1〜2021/5/23)
運営しているクリエイター

#夢

嫌な夢を見ずに眠りたい

夢を見た。 ろくでもない夢だ。 ただ私が、金髪の男にいじめられるという夢。 私たちは団体の船旅に出ていて、シャワーを使うためには個人ごとに割り当てられた何らかのキーロックの解除が必要なのに、私のキーだけをその男に変更され、シャワーが浴びれなくなるという夢。 いわゆる――小規模な――悪夢というやつだった。 夢というのは厄介だ。 そこではなんでも起こりうる。 シャワーを浴びるのにキーロックの解除なんて馬鹿げている。 しかしそんな荒唐無稽なことが起こるのが夢の特徴で

恋人の弟にラップバトルで惨敗した

恋人の家に行った。 実家暮らしである彼女の家に行くことはこれまでも幾度かあったが、その日の私の装いや心持ちは、いつもと違っていた。 何しろ、事業部長と一緒に客先に行く時みたいなちゃんとしたスーツを着てネクタイを締めていたし、足は怯えで震えそうだった。 何しろ、その日は結婚の挨拶のために来ていたからだった。 「娘さんを僕にください」 あのお決まりのやつを言う日だった。 インターフォンを押すと、彼女の母親がドアを開けて招いてくれた。 事情を知っている彼女は、私の姿と

しょぼすぎる夢を見る

夢を見ることは誰しもにあるだろう。寝ているときに見る夢のことだ。 空を飛ぶ夢。歯が抜ける夢。芸能人が出てくる夢。 内容は多岐にわたるが、多くの場合それはどうにも突拍子がない。 誰かを話すときに夢のことを話すのは避けたほうがよいと言われるのも、その無法さに起因する。 その話がどれだけ荒唐無稽でも、全てが「夢だから」に回収されてしまうだから――つまり、コメントのしようがないからだ。 また、その夢について「どうしてそんな夢を見たのだろう?」と訊ねても詮無いことである。