印象残欠

蒼穹は高く淡い冬、うちたおれるは幼子。
アスファルトの道は車を乗り付けるために斜めに傾いでおり、その奥に基礎を未だ打ち込まぬ砂利の地面とプレハブ小屋がある。親らしきものは既に去ってしまった。己の腹の虫を御せないという自業のすえとはいえ、じきに幼子は冷たくなるだろう。

冬は長い。


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