Blue Herring 解説 5.Neighbour Along The Counter / Takuya Aiba

5.Neighbour Along The Counter / Takuya Aiba

録音:YUME Studio

使用機材
YANAGISAWA S-992
Woodstone Super Custom Artist 8
VANDOREN ZZ 2.5
D.BONADE Buzz仕様 PGP

Guitar:Yuichi Masuda
Pianoforte:Kazuhisa Hamada
Bass:Shota Kakinuma
Drum:Akinobu Ida

引き続きアコースティック。ジャズボサノヴァ系楽曲です。

この曲はこのアルバムの肝というか、核の部分に当たると思ってます。

作曲したのは2010年、大学4年生の時です。
当時所属してたJazz研には「その年活躍した(と自負している)最上学年の人は、卒業時にリーダーライブを行い、かつオリジナル曲を演奏する」という伝統がありまして笑
自分も2011年3月の大学卒業時のライブに向けてこの曲を作りました。
(ということは活躍した自負があったんかという)(でも実際、サークルの学外ライブにはほとんど全て出演してたし、Bigbandサークルの定期演奏会ではプログラムの半分くらいソロがあった)

とりあえずピアノに向かって適当にコードを弾いてみて、なんとなくエモい進行が思いついたのでボサノバのリズムにしてみて…という感じで先にリズムとコードが出来、後からメロディーを付けました。

今改めて聞いてみると、当時影響を受けてた音楽のエッセンスが、非常に濃く反映されている気がします。特にaikoとか。

タイトルはそのままの意味で「カウンターの隣の人」。思い描いた情景は「気になった女性を口説こうとバーカンで…果たして上手くいくのかいかないのか」みたいな感じです(ちなみに結局上手くいきません)

曲調も明るくはなく、かといって暗いとも言い切れない、微妙なニュアンスを持っていると思います。というか、狙ってそうした記憶があります。コードに対してメロがあまり機能的でない。コードに関してもジャズのセオリー中のセオリーである2-5-1進行が一度も出てきません。
替わりに、フックになるようなコードが要所要所で出てきて抑揚を作っています。特にBメロは劇的に。

レコーディングメンバーは先ほどの4.Red Herringのリズム隊+ギター増田君。
増田君も大学の後輩であり、OPTIMISMのメンバー。増田君も自分もあまり饒舌なタイプじゃないですが、長年の付き合いで意思疎通がめちゃスムーズ。それは演奏中のアンサンブルに関しても、音楽そのものに関しても。(ただあいつは一度音楽を離れると途端にわけわからんユーモラスになります)ユニゾンを弾いてもぴったり合います。

すごくリッチなテイクが残せたと思います。ソプラノサックスのトーンもとても良いバランスで雑味と甘みがミックスして録れてます。理想形にかなり近い。
バンドアンサンブルも良くブレンドしてて、ゆったり系ボサノヴァならではの揺蕩い感たっぷり。それにしてもみんなリズム感抜群だな…

なんとなく聞くとただのゆったり曲だと思いますが笑、この曲のトータルの雰囲気が、自分の核の部分をすごく良く表していると思います。

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