【あの瞬間】と【いま】と...
こんな今だからこそ...思い出される。
【東日本大震災のあの瞬間】
私は
「声が出なくなってしまった方」の
言語リハビリ中でした。
その方は90歳を目の前にした男性で、
リハビリ中にはいつも
『命』
『生きる』
『情熱』
などについて語って下さいました。
そのカスカスな声に、
心も耳も傾けて心を通わせる時間が、
簡単ではなかったけれど私は好きでした。
私達は被災し、ガスや水、電気が止まり
患者さんも職員もその家族も皆、
その日を生きるのに精一杯でした。
そこへ、
原発事故が加わり
「目に見えない恐怖」
「強い不安」
「混乱」が生じました。
そんな時、
この男性に掛けられた言葉が忘れられません。
「戦時中は、泥水飲んでたんだ。
それに比べたら、こんなに綺麗な水と
雨風がしのげる場所で暮らせてありがたい。
明日のことすら、
なんも心配してない(笑)」
と。
多くの患者さんを目の前に、インフルエンザの蔓延もし始め、冷静さを保とうとしていた私も、いよいよ心穏やかでは居られなくなった時にこの言葉を掛けてもらって、
でっかい大木が...
温かく
強く
揺らぎなく
存在しているかのようで、私は物凄く安心したのを覚えています。
そして、
「あんたの笑顔が見れて嬉しいもんだ」
との言葉に勇気までもらったのを、
この『目に見えないウイルス』に不安を感じながら日々を送っている今、
ふと思い出しました。
原発事故後...
避難した人
受け入れてくれた県や場所、
除染作業してくれた人
汚染された土を受け入れてくれた地域、
避難していた人をまた前のように
受け入れてくれた地元、人。
あの時と今、重なる事柄があります。
こんな時に
「なに寝ぼけたこと言ってんだ!」
と言われそうですが、、、
こんな時だからこそ
大切なのは
【思いやり】
なんじゃないかと感じています✴︎