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アシスト力の本質、プロジェクトの成功を支える3つのシーン

「アシスト力」という概念は、プロジェクトにおける成果を左右する極めて重要な要素です。

この概念を意識しはじめたのは10年ほど前ですが、当時はその真の重要性を十分に理解していなかった。しかし「アシスト力」の言葉を意識してプロジェクトを進めることで今はその意義を深く認識している。本日のnoteはこの「アシスト力」について考えたい。

アシスト力

プロジェクトにおける支援およびサポートの能力は、組織全体の成果に甚大な影響を及ぼし、その価値は計り知れないものがある。

アシスト力は、単に他者を支援する一時的な行為にとどまらず、全体のパフォーマンスの向上および連帯感の強化に直結する極めて重要な要素である。

「アシスト力」の具体的なシーンについて、3つの主要な視点から詳細に検討する。

シーン1: 他人の仕事を手伝う

  • 自分の仕事の範囲を超える: 他のメンバーの仕事を手伝うことで、カバーリングを行う。それが自分の担当外であっても全体の目標を達成するために手を貸す姿勢。

  • 「小さな成功体験」を相手に与える: 他人を手伝うことにより、相手が「小さな成功体験」を味わえるようにする。この成功体験は、その人の自信を高め、モチベーションの向上につながる。

  • 好意の連鎖: その成功体験から得られる成果物は「好意」となり、その好意が積み重なることで、チーム内の信用や信頼が強固なものとなっていく。成功体験が多く生まれるほど、プロジェクトチーム全体の雰囲気も向上します。

  • 好意の返報性: アシスト力はチーム内で好意の返報性を促進します。誰かが手助けをすると、その行為は他のメンバーにも伝わり、自然と助け合いの文化が醸成されます。

  • 結束を高める: アシスト力は結束力を高めます。助け合うことで一人ひとりが孤立することなく、全員が一丸となって課題に取り組むことができます。

シーン2: 自分の仕事をやりきる

  • 仕事の範囲を明確にしてやりきる: 自分の仕事の範囲をどこまでとするのかをはっきりさせることが重要です。そのためには、自分の役割と責任を明確に理解し、まずはその範囲内はやりきることです。

  • 役割の境界を超える: 例えば「センターゴロは誰の担当か?」という問いに対して、セクショナリズムを排除し柔軟に対応しましょうという意味。つまり、このタイミングではセンターよりも他の誰かが上手くできそうなら誰でもよい。チームの為ならばチーム全体の成果を第一に考え行動する。

  • 全体最適: 部分的な最適化ではなく、プロジェクト全体の最適化をイメージする。各メンバーが自分の役割を全うしながらも、全体の成果を最大化するための行動をとる意識付け。

  • リレーのバトンタッチゾーン: 次の工程も自分ごとと捉え、しっかりとバトンを渡す。「もし次のバトンが私だったら?またはもし次のバトンが息子だったら?パートナーだったら?」というようにイメージを持って対応します。バトンタッチの質が全体の成果に大きな影響を与えることを意識し、細部にまで気を配ることが必要。※シーン2では、ここが1番難しく大事かもしれない。

  • より良くな姿勢: 自分の仕事を単に「やる」だけでなく、どうすればより良くできるかを考え、積極的に改善提案を行うことも「やりきる」姿勢の一部です。

シーン3: 知識とスキルの共有

  • 専門知識の提供: チーム内のメンバーに対して、自分の専門知識を共有し、他のメンバーのスキル向上に貢献します。これにより、チーム全体の知識ベースが広がり、効率的な問題解決が可能になります。

  • 学習機会の創出: 自分が持つスキルや経験を他者に伝えることで、メンバーが新しい視点やアプローチを学ぶ機会を提供します。これにより、各メンバーがより広範な知識を身に付け、個々のパフォーマンスが向上します。

  • オープンなコミュニケーション: 知識やスキルを共有するためには、オープンで建設的なコミュニケーションが必要です。互いに学び合う姿勢を持つことで、チーム内の信頼感が強まり、円滑な協力体制が築かれます。

  • 継続的な成長: 知識とスキルの共有を通じて、個々のメンバーだけでなく全体が継続的に成長します。これにより変化する環境にも柔軟に対応できるようになります。

このように、「アシスト力」とは、他人をサポートすること、そして自分の役割を全うすること、その両方を含んでいます。チーム全体で成果を出すために、お互いが協力し、柔軟に動くことが求められるのです。

アシスト力は単なる「サポート」にとどまらず、互いに影響を与え合い、全体としての成果を最大化する力です。個々の役割を超えた行動と、チームのために何ができるかを考える姿勢が、プロジェクトの成功を導く鍵となります。


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