マガジンのカバー画像

考えるための大事な視点・考力

330
考えていること、思考のヒントなどのnote
運営しているクリエイター

2019年4月の記事一覧

アイデアは、思い切って簡単化し、崖っぷちの手前で止まる

カーネギーメロン大学ロボット研究所の金出武雄さんの著書。「独創はひらめかない―「素人発想、玄人実行」の法則」をじっくり読んでいる。 創造は省略から始まる将棋の名人である羽生善治さんと対談した時、彼は「創造は省略である」と言った。「1つの局面でだいたい一。100通りくらいの指し手の可能性があるのですが、その局面で二、三通りの手を直感によって選ぶんです。残り90パーセント以上は読まないで捨ててしまうわけです。思考を省略するわけです。そこからまた手が増えますよね。三つあった手に対

プロジェクトの「良い問い」を考える。その2は、ご都合主義の「問い」 or 徹底的に考える「問い」

ディスカッション中、私がファシリテーターの役割になっているときに意識してつかう「問い」のパターン。 できる限り、参加メンバーに自ら答えを出せるように導くときの方法です。ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズさんがやっている「ノーミング・セッション」のテクニックでもあります。 以下のnoteの続きとなります。 最初はご都合主義で良いじゃない。新規プロジェクトを考える時、「想定しているユーザー層と市場規模」「開発スケジュール」など、ご都合主義になりやすいですね。でもそうい

ヒーロー作れない組織、一人だけ脚光をあてるのは適切でないとか言っちゃう組織って何だ?。リーダーがいないとか、育たないとか言うくせに。

平成最後の出勤日、席替えもありちょっと落ち着かない一日でした。それはさておき、本日、twitterで木村岳史さんの以下の投稿に反応してしまいました。 以前、「難プロジェクトを率いたプロマネを紹介したい」とITベンダー数社に取材を依頼したが、そろって断られてしまった。理由を聞いたら「システム開発プロジェクトはチームプレーなので、一人にだけ脚光を当てるのは適切ではない」←記事の一節。やはり人月商売は集団行動が命の「昭和」なんだよな。 twitter:木村岳史さん ↓↓↓

粒ぞろいのチーム、粒ちがいのチーム。

チームを作る時、どう考えるか? 新しいメンバーはどういう基準で集めるか? オペレーション系の仕事なら「粒ぞろい」がいいだろう。 でも、何か新しい価値を想像するような、イノベーションを起こさないといけないような仕事ならどうか?「粒ぞろい」より「粒ちがい」がきっと良いと思う。 例えば「博報堂スタイル」の本にはこんな章がある「粒ぞろい」でなく「粒ちがい」 モノ余り社会の今、頭ひとつ抜け出す個性化・差別化は、個人の力なしには実現しません。とくに付加価値の競争は、まさに知恵の競争

プロジェクトの「良い問い」を考える。その1は役割と期待値を全員で合わせるための「問い」

ディスカッションで私がファシリテーターの役割になっているときに意識している方法と「問い」のパターン。できる限り裏方的なポジションで、参加メンバーに自ら答えを出せるように導くときの方法です。ケンブリッジ・テクノロジー・パートナーズさんがやっている「ノーミング・セッション」のテクニックでもあります。 役割の確認を全員やるって大事 プロジェクトで結構厄介なのは、自分の勝手な思い込みで他のメンバーが動いてくれるだろう。勝手な思い込み。 ほっておくとプロジェクトが崩壊しかねないので

全体のストーリーを描けるか?

「良い問い」を創る。とは何か?を考えている。 「良い問い」を創る。の場のデザインについて考えている。 先日立ち上げたサイト『良い問いを創る。yoitoi.com』は、その活動のひとつ。「良い問いが課題を解決し、創造を加速する」というコンセプトで運営をしている。 良い問いを創る。yoitoi.comさて本日のテーマ「全体のストーリー」という話。 「全体のストーリーを描けるか?」と言う問い。 「博報堂スタイル」より マーケティングでは、全体を把握することと、何が一番問題な

プロとアマチュアの企画の違いは何か?。あるいは企画のプロフェッショナルとは何か?

「良い問い」を創る。とは何か?を考えている。 「良い問い」を創る。の場のデザインについて考えている。 私が何度か開催している「〇〇担当の問題意識を共有する会」。これは「問題意識の解像度」を上げることが目的の1つ。そして「問題意識の解像度」を上げたその先に「良い問い」ができるのではないか?とおぼろげながら考えている。 「プロとアマチュアの企画の違いは何か?」と言う問い。自身が企画者なので「プロとアマチュアの企画の違いは何か?」と言う「問い」について、何を返すべきか、をよく考え

「ITプランナー」という職業の確立が、IT化が遅れている企業が、ちゃんとIT化できるようになるための大事なポイントかもしれない。

コンサルタントという言葉は結構味わい深く、人によって印象は様々です。私も3年ほど前に1年間程、EC関連のコンサルタント協会の客員講師に推薦され、客員講師としての活動をしていた時期があります。が力及ばす、季刊誌のコラムに執筆した程度で終わりました。(終わった理由は、私の所属企業での業務がEC事業からゲーム事業担当に変わったためです。ゲーム担当がECコンサルタントというのも違和感ありますからね。) 「ITプランナー」という職種を確立させたい!それはさておき、最近友人の「湯本堅隆

自社の社会との関係を問い直す7つの質問。社会的課題解決と事業戦略の融合

「SDGs(持続可能な開発目標)」が新規事業やイノベーション界隈のビックワードに成っているように、多くの企業が「持続的に社会的責任を果たしていく」という切り口で事業を立ち上げようとしている。「社会的責任」その言葉を多様している。でも大事なのは興味でも思想でもなく、実際に行動に移すこと。「SDGs(持続可能な開発目標)」を流行りごとにしてはいけない。 本noteは「BCG 未来をつくる戦略思考: 勝つための50のアイデア」より示唆を得ているが、現在の日本の状況に合わせて独自の