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進展型小細胞肺がんの進攻/エンターテインメント編

入院初日の11月27日(水)はキツかった。咳止めの錠剤は全然効いてる気がしないわ、息は苦しいわ、鎖骨上のリンパはパンパンに腫れあがって不安にさせてくれるわ、たまに出る痰は赤いわ、気分はすっかり時代劇の結核患者だわ。ゴホっゴホっ……血だわ。

前回『進展型小細胞肺がんの進攻/中央線編』
https://note.com/memo8/n/n642490f67d0b

そうして、ようやく翌日28日(木)から、抗がん剤の投与開始である。初日のみ、テセントリク(免疫チェックポイント阻害薬)、デカドロン(吐き気止め)、カルボプラチン(抗がん剤)、エトポシド(抗がん剤)と点滴で入れていく。吐き気止めは点滴開始前に「イメンド」という錠剤も。初日のみ全行程で4時間くらい。

2日目と3日目は、デカドロンとエトポシドだけなので、1時間強で終わってしまう。

最近の点滴針はどんどん改善されているようで、ふにゃふにゃの素材で出来ていて、一度ちゃんと入ってしまえば、全然痛くない。ジョイントを外して腕に固定しておけば、3日間同じ針で全然オーケーだ。このあたり、数年前には(心不全をやったのが5年前なので)、まだ固い針だった記憶があるが、針刺す瞬間怖くて見られない意気地なしなので、記憶は確かではない(きっぱり)。

やる事はこれだけ。しかも今回は初回である事もあり、4日目からは点滴針も外れ、副作用チェックでいるだけ。もうメシは上げ膳据え膳、朝と夕の検温と血圧チェックくらいで、お陰で、スター・ウォーズ8本が入院中に全部観られましたという話。

2日目から、呼吸の苦しさが、薄皮を剥がすように楽になっていく。咳も減った。鎖骨上のリンパ節が小さくなっていくのが、手で触って実感できる。劇的に効いている。挙句、副作用は何も出ない。

はい、私の肺がん治りました!

A police car and a screaming siren
Pneumatic drill and ripped up concrete
A baby wailing, a stray dog howling
The screech of brakes and lamplights blinking
That’s entertainment, that’s entertainment
鳴り響くパトカーのサイレン
ジャックハンマーで叩き壊されたコンクリート
赤ん坊は泣き叫び、野良犬は遠吠え
ブレーキ音は甲高く、ヘッドライトはまたたく
エンターテインメントさ
こんなもの、エンターテインメントなんだ

まあ、これでホントに寛解で全治しましたなら、ありがたいんだが、そこまでお目出度くはいかないようで。続きます。

次回『進展型小細胞肺がんの進攻/書いてやるって編』
https://note.com/memo8/n/nd7b3ccbc2acf





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