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宇野千代さんの「私なんだか死なないような気がするんですよ」語録①



「私はかねがね、人間の生物の寿命は本来125年まである、それ以外は事故死であると言ってきました。」





まず、「私、なんだか死なないような気がするんですよ」は、
1995年12月に出版されたエッセイ本のタイトルです。

ある日、私は何かの記事でこのタイトルを知り、

この文言に衝撃を受けた私は、
すぐさまこの本を手にいれて、読み始めました。

そしてこの本は、
千代さんが、晩年に色々な人生に起きた出来事を回想しながら、
ご自身の経験を踏まえて、
心身の健康についての知恵を綴ったものになります。

活動的で、ご自身の欲望に正直に真っすぐに生き、
98年の生涯を全うした千代さんの、
深く、強く、優しい渾身のメッセージとなっております。

私のチョイスで、これから少しづつピックアップして綴って行きたいと思います。






人間の生物の寿命は本来125年まである。それ以外は事故死であると言ってきました。

 私は病気が治るまでの間を苦しむのではなく、愉しむのです。愉しむことの工夫をしますと、リハビリさえも、眠っていた能力が開発され、いくつも面白い発見をします。

 今日も私は、朝ご飯をおいしくいただきました。私には365日、今日はご飯が食べたくないという日は一度もありません。
そして、こんな幸せな日が、今日から明日、明日から明後日へ、ずっとずっと続いていくような温かい気持ちでいます。

そう近頃、私はふと思うのですが、私は、なんだか死なないような気がするんですよ。こんな私はおかしいでしょうか?はははは、は。




いかがでしたでしょうか?
千代さんは、60代、70代の頃には、

老化に抗うように様々な健康法を取り入れています。
その頃はまだ「老い」が受け入れられなかったかもしれません。

そしてその後、数々の病気にもかかっています。

そしてそれらを通りすぎて、
100歳間近なって、
もう抗わず、楽しんでしまえという、
悟りの境地に至り始めている様子がうかがえます。

そんな中でこの、
「私なんだか死なないような気がするんですよ」という、
名言が生まれたのです。

ここまで至らなければ、出なかった発言だと思います。

そして人生の最後の最後まで、
生きることに前向きな千代さんに、感服いたします。


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