「本日は、お日柄もよく」を読んだ話
昨年から、原田マハさんの小説を好きになったわたし。
「さいはての彼女」「カフーを待ちわびて」「1分間だけ」を読了し、4冊目に選んだのが、「本日は、お日柄もよく」でした。
まず、読み終えた感想。
言葉の一つ一つに引き込まれ、魅了されました。スピーチライターの久遠久美さんの作り出す言葉=原田マハさんの生み出す様々な言葉が心に染み渡る一冊。
わたしが好きな文章。久遠久美の恩人。政治家として活躍した、今川幹事長が久美さんがご両親を亡くした時に伝えた言葉。
なあ、久美ちゃん。困難に向かい合ったとき、もうだめだ、と思ったとき、想像してみるといい。三時間後の君、涙がとまっている。二十四時間後の君、涙は乾いている。二日後の君、顔を上げている。三日後の君、歩き出している。どうだい?そんなに難しいことじゃないだろ?だって人間は、そういうふうにできているんだ。
この文章を見たとき、自分に言葉をかけられているような気がして涙ぐんでしまいました。
この小説で描かれているスピーチライターという職業。言葉で人の心を動かす。読んでいる私が、何度も心を動かされました。
人に何かを伝えるとき、言葉や文字で想いを伝えます。
会ったことのない人でも、その文字に乗せる熱い思いは、人に伝わると思います。
心を込めて、人に伝える。
そんな大事なことを、この小説で教わったような気がします。
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