チクチクしちゃうの

急遽、九州方面の出張と併せて、実家に帰省した。今週月曜に言われて、水曜朝には熊本空港にいた。出張と帰省を急にくっつけたので、祖父母宅、実家で、トータル14時間ほどはテレワークしていた。

とはいえ、囲いがなさすぎて裸が見られないか心配になる程、脊振の景観が目の前にバッチリ広がる温泉、祖母の料理、両親、祖父母、友達とも会えて、気持ちがのんびりした。

また一軒一軒のスペースが広いからこそ可能になる、庭に植えられた木やお花、ガーデニング、数軒だが立派な鯉のぼりもあった、歩道だって、街路樹は勿論、植え込みのツツジ、季節になったら桜もある。小学生の頃に摘んだ記憶のある場所に、現在も野生のミントが健在していた。要するに緑が多く、パーソナルスペースも広く、非常に優雅さを感じた。嫌な思い出に引っ張られていたのだが、客観的に見ると、生まれ育った場所は良いところだったと思った。

帰り、福岡空港のデッキではしゃぐ子どもを見て、母が「あんた結婚したら、子どもは欲しいと思っとると？」と聞いてきた。内心、子供が欲しい気持ち有り寄りの有りなのだが「うーん、分からんけど欲しい。でも相手まず探せよって話だよねww」と自虐的に答えた。

悲しいのだが、私は年齢＝恋人いない歴。未だに好き、推し、尊敬の違いが分からない。結婚はおろか付き合うまでの過程も未知数ですごく遠く思える。このままずっと独身未婚な気もする。見た目に自信がない＆テキトー、自己肯定感がない、いつも疲れており、皮肉批判がエグいとか…。自分がもし逆の性別でも、自分は選ばない。

フレグランスブランド創業者である渡辺裕太さんのnoteが好きなのだが、帰りの電車で読んでいるうちに、冴えてきてしまい、私はどうも「役に立たないと、存在してはいけない。」「相応しくならなければ。」という想いが無意識に強いことに気づいた。

思い返してみれば
・状況、場や人が上手く収まる方向や選択
・不快感を与えない、欲しそうな言葉や反応は（自分の嘘のない範囲でだが）何なのか？
のレーダーは割と立っているほうだろう。
人からは「個性的」「見たことないタイプ」と言われることもあるのだが、私自身は「自分」がよく分からない。

さらに思い出した。好きと尊敬の違いは何なのか、先輩に聞いた時「相手が他の人の恋人になったらどう思うのか？」と言われた。「悲しいけど、相手に恋人がいたら、受け入れて、そこに割り込もう、欲しいとは思わない。」と応えた気がする。

怖いのだ、おそらく。いいなと思ってる人に「相応しくない」と思われるのが。だから、減点されないように振る舞って素を出さないし、最初から「こんなに素敵だし、もう恋人いるよねー（ほんとはフリーであって欲しい）」という半分推しのような心情と混ぜることによって、傷つかないようにしているのである。

とても悲しくなった。
大縄跳びの前でタイミングが掴めず、いつまでも入れない子供のようだ。

「誰か支えてくれる人が欲しい」とほざいているくせに、今回の帰省で、いざ孫や娘として歓待を受け、人といるとちょっと疲れた。（身体的な疲労もあると思うが。）

温泉にて巣作りに励みまくりな燕たちと山々を眺める時間、親たちが寝たあと夜更かしをして占い本を眺める時間。落ち着いた。
私は「1人でボーッと過ごす、無意味な時間」が「相応しく」「役に立つ」から解放される唯一の時なのだ。肉親でさえ、気を遣う。

別に肉親や意中の人、友達でもなく、どーでもいい人カテゴリーに入る職場の「自分の仕事を限定する人」「丸投げする人」たちに対して、スルーが上手くできないのも「役に立たないと存在してはいけない。」という想いが根幹にある気がする。
「できる範囲、楽な範囲だけやって、何で平然としてるの？役立ち度0ではないけど、キャパオーバーの人の負担を減らそうとは思わないのか？体調不良のその方にチャット投げまくってたけど、脳と心ついてんのか？鬼か？」と思っている。
要約すると「役立つレベル、役に立とうという想い、もしかして元来その発想すらなさそうだな。なのに、のうのうと生きていているの？信じられない。楽しやがって、ズルい。」なのだ。
オー怖。

もっと楽に生きていきたーい。生きづらいはずだわ。

しかし、ここまで来て爆弾を落とすが「他人」「状況」「相応しいか」を「自分」より優先させることによって、自分自身の選択による責任から逃げられる面もある。

怖いね。

大切　もしくは　好きな人　や　事柄だからこそ「傷つけたくないし、傷つけられたくない」と
とても過剰に思ってしまうが、それも含めてドンと来いと思える日が来るだろうか？

もしくは、こんな面倒な私を見せても、見守って傍にいてくれて、どうなろうが自由にさせてくれる人がいるのだろうか。「結局は、自分自身の味方は私自身しかいないよね。」とまた無理に思おうとしているけど、本当は他人にも甘えたいし、委ねたーい。

なんか涙がちょちょ切れて来たけん、もう風呂入って、寝るねー。おやすみー。