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「朝の準備」を行動的に考えてみた

昨日投稿した朝の準備の話。一応心理学を学んでいる身としてちょっと科学的にどうなんだろうかと考えてみた。

1.課題分析

まず大切なのは課題分析。「朝の準備」と一言で言っても、そこに含まれる行動は決して1つではない。最終的には「朝の準備してね」で時間内に全てのタスクを完了して「行ってきます」と言って学校に行ってもらいたいが今は難しい。そこでまずは朝の準備にどんな行動が含まれているか確認しよう。

「朝の準備」に含まれる行動として、朝起きる、ご飯を食べる、洗面所に行く、歯を磨く、顔を洗う、パジャマを脱ぐ、服を着る、ランドセル置き場に行く、ランドセルの中身を確かめる、ランドセルを背負う、靴を履く、玄関から出発する。
うん。これだけでもすごく多いけど、これはさらに細かくする必要がありそう。

例えば歯を磨く。
洗面台に立ち、歯ブラシをとって、歯磨き粉をつける。歯ブラシを口に入れて上から順に下まで歯を磨いていく。歯ブラシを置き、コップに水を入れる。うがいを2回して、口の周りを拭く。

こうして記述してみるとタスクがすごく多い。まだ一つ一つが途切れていて行動と行動がスムーズに移行できない彼女にとっては、「朝の準備」はすごく大変なことだ。

2.逆行チェイニング

だからこそ親が手伝って行動を助けてあげる必要があるのだろう。また、その時に逆行チェイニングを利用して少しずつ自分でできることも増やしていきたい。やっぱり親として何もかも手取り足取り手伝ってしまうのは、何もせずにやってもらう子にならないか少し心配なのだ。だから、一つの行動が完了するその一つ前のタスクは自分でやってもらいたい。その自分でする範囲を少しずつレベルアップしていくことで最終目標までいけたらいいと思う。

逆行チェイニングというのは一つの行動を課題分析していくつかのタスクに分けた時、その最後の行動から順に強化していくことだ。歯磨きの例で考えてみよう。
歯磨きの最終タスクは「口の周りを拭く」なので、まずはこれを自分でやってもらう。それまでのタスクはわたしが全部してあげる。そして「口の周りを拭く」が一人でできると、強化する。今回は褒めることが強化子になるのでしっかりと褒めてあげる。そうしてスムーズに自分でできるようになると、その一つ前のタスクを自分でしていく。この場合は「うがいを2回する」になるが、厳密にいうとうがい自体は自分でするので、「コップを持って口に運ぶ」がタスクになってくる。こうして徐々にできるタスクを増やして行動ができるようにする。

これをそれぞれの行動単位でやっていく。「朝の準備」は行動で表すと非常に多く、さらにそのタスクを考えると膨大になる。これまでのように自分で全てする、では時間通りに終わらないのも納得である。

3.まとめ

全ての行動をスムーズに自分でできるようになるには時間がかかるかもしれないが、それでも学校に遅刻せず行けるというのは、それだけで強化子になるだろう。だから、この試みをしばらくは続けたいと思う。
ちなみに今日は遅刻せず学校に行き先生にも友達にも拍手してもらえたらしい。学校でも嬉しいことが起こっているようなのでこの調子で続けたいと思う。

自分にできることが何かを模索しながら、とりあえずできること、発信できることから始めようと思います。少しでもリアクション頂ければ励みになりますので、よろしくお願いいたします。