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第1回 あったらいいな『ニューヨークの四つ辻に建つビル』

子供の頃、旅行で宿泊したホテルや旅館がどんな風になっているのかワクワクして探検してみたりしませんでしたか?

僕も、そのワクワク感が大好きです。
たくさん面白いことがあるこの世の中でも
美術館のフロア全体を使って表現する
『空間芸術』は特に好きなコンテンツです。

旅館を探検するときと同じように
少し不可思議に捻じ曲がったように見える現実を自分のペースで進んでいけるところが、
共通しているのかなと思います。

僕は普段、中長編くらいの分量の
小説を趣味で書いているのですが

”こんな所が本当にあったらワクワクするかも”
と思った想像の建築(ビル)を紹介することにしました。

題して、あったらいいなシリーズ。

本当は絵で案内できたら一番良かったのですが
筆者は絵心がイマイチなため、テキスト主体で紹介していけたらと思います。

(図1)ビルが建つ交差点の見取り図。少しファンタジーな世界観

想像の建物の舞台はニューヨーク。
様々な人が忙しく往来する四つ辻(フォーコーナーズ)の一角に建つビルです。

(図2)これがそのビル。地上は物質世界、
地下は精神世界と大きく二つに分かれます。


ちょっと箱庭みたいですね。
土地柄、西洋的な雰囲気に偏りましたが世界のダイジェストを押し込んだ形です。

図2に振ってある①〜⓪の番号別に、
この”四つ辻のビル”を紹介していきます。

①ビルの出入り口 エントランスホール、裏の搬入口
ショッピングやビジネスで沢山の人が行き交います。美しい天井画が行き交う人を見守ります。

②カフェと書店
③スイス銀行、国際会議場

これらもそのままですね。
物質文明の極みと言えるようなテナントが青写真の中に入っていました。
BOOKカフェのテラスからはスクランブル交差点が眺望できるイメージです。

④運命構築機構RMSとPCC
この設定マシマシな建物の中に
自分の物語に出てくる機構も入れてみようと思いました。
でもこれの説明をここでするのは、ちょっと恥ずかしいですね。頑張って作品の中で表現します。

⑤最上階のモニュメント
コンクリート打ちっぱなしのビルの最上階には
天窓から注ぐやわらかな光を受けながら、風車がゆるやかに回転しています。
巨大な風車のカードリーダーに
”自分にとって大切かもしれない人”の
名前が書かれたカードを入れると
少し面白いことが起きます。

さて、以上が地上フロア
ここから地下フロアになります。
表面からは見えざる世界です。

ビルの一階〜国際会議場までのフロアは
この現代社会に生きる人に広く会議場や銀行ががこのビルに入居していることは知られていますが、地下の存在は知らない者は知らないままです。

しかし、館内を彷徨っていると
不意に下と行き来できるポイントを見つけることがあり、また、ある程度隠されてはいますが
ホテルの存在を知ることで地下にもフロアがあることを知る手がかりになります。

それが
⓪のワープステーションです!

ワープステーションて…(苦笑)
まあ、ちょっと恥ずかしいですが
これは筆者が小学生だった頃
兄弟とゴッコ遊びをしている中で思いついた、
まあそういうやつなわけです…。
機能は読んで字のごとく。

これはビルの地上部のどこか2地点と
地下の図書室。
そして、少数民族が暮らすコミューン中央の
計4箇所にあります。

ビル地上部のどこにあるかは、一部の人しか知らされず有事の際は地下部分の機密と安全を保持するために見殺しにされる格好になります。

そして
⓪の物理の防護壁、そして思念の防護壁
という二つの防護機能がこのビルにはあります。

地下を深く抉るような大型爆弾などの攻撃からはこの鋼の防壁がホテルや、地上階から避難してきた一部の人と書物を守ります。

そして更に、書店と難民コミューンの間にある
思念の壁はありとあらゆる攻撃からこれより下の部分を守ります。

さて、再びフロアの紹介に参ります。

⑥ホテルと、訪れる度に毎回テナントが変わるレストランコート

地下になると段階的にファンタジーの要素が増してゆきます。でも、日常生活の中でも目に見えるテナントは、それ以上の意味はない飾りだと何となく分かっている筈。

ホテルは、地下フロアの存在に気付いた者だけが宿泊することができ、ワープステーションを除くと一般人が地下にアクセスできるほぼ唯一のルートです。
レストランコートは、訪れる度にその中身(店や構造)を変えます。はじめて探検する旅館のように、いつも目新しく夢の世界の街のように物事が膠着していません。

⑦図書室
ビルの2階にあった書店は、流行りの書物や趣味の良いセレクトで本との出会いを演出してくれますが
地下階にある図書室は、ホテルの宿泊者の中でもさらに図書室に行くことができることを知っているものでなければ行くことができず、図書館へと続くエレベーターの存在は隠されています。
その図書館には、”自分のためだけに書かれた自分の為の物語”など誰かにとって個人的な書物や、奇書や魔書が多く存在しています。
またこの図書館はこの世界全体が守るべき遺産であったりもします。

ビルのフロア紹介もあと少しですね。次は
⑧難民などが共生する、コミューン

中央にあるワープステーションを
やわらかな光と近未来的なシェルターが取り囲みチベット人やその他あらゆる
”ここに逃げ込まなければならなかった集団”が
コミューンで共生しています。ここで生まれ育つ子もいます。
また植物プラントも多く、美しい泉もそこかしこから湧き出ています。

最後です。
⑨魔城

これについては説明不要ですね。
ここまで来れば完全に
この世とは別。夢やお伽噺の世界です。
難民コミューンから、更に下へ行く方法を見つけたあなたは
この世とお伽噺の中間にあった世界を掘り下げてゆくことで少しずつ変容してゆき
遂に現実のものではない夢幻の存在になるのです。


いかがだったでしょうか。

幼稚園くらいの頃から、夢の中の独特な非日常感が
好きでした。今でも夢に出てくる
”ちょっとズレた世界”は好きだし、こうして絵や文で
言葉にしてみるのは楽しい作業でした。

もし、受け入れていただけたら嬉しいです。
ここまでお読みいただいてありがとうございました!
では、また✋

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