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clusterにワールドを作った話。

はろーえびわん!Emily Melonpas Opeliacです!

先日、私のVR個展会場兼カワイイカルトシリーズの新作として、clusterというVRプラットフォームにワールドを立ち上げました!わーい!!

コロナショック以降、アートの世界でもweb上での展示が盛んになってまいりました。しかしながら日本美術界は未だWebとかメタバースとか暗号資産とかそういった電子的な魔術に疎い傾向があります。

つい1年前にもあるギャラリーからWeb個展のお誘いがあったのですが、内容を見てみればWebサイトに静止画を貼り付けてキャプションを書いただけのページがあるのみでした。

「えっ、これがWeb個展…?作家負担の出展料が数万円…?」というのが正直な感想でした。

なにせ私の場合2019年にはMuromachiさんがフォトグラメトリを用いて私の個展をSTYLYにてVR化してくださっていますし、


私自身も2021年にはすでになまうんこことタカダさんのclusterワールドにてVR展に参加したり、猫被の配信を行ったりと、大変ありがたいことに周囲のみなさまのおかげでメタバース魔術知識の末端に触れられる状況があったわけですね。

そんななかでギャラリーの知名度と広報活動による集客がある程度見込めるとはいえ、個人サイトのポートフォリオと変わらないレベルのもので高額な出展料を作家から取ろうとしているギャラリーが現れたので、「令和を舐めてる連中に本物のWeb個展ってやつを見せてやんよ!」という反骨心が芽生えまして、それが今回のワールド制作にいたる動機となりました。今のご時世、個人でこの程度のWeb個展はできるんだから法人で主催してお金をとるというならせめてこれくらいは軽く超えてほしいよねと。

そんなわけでなまうんこ師匠とcluster creators guideの知恵を借りながら、ろくに触ったこともないUnityでなんやかんやし始めたのが去年のいまごろ。

しかし、この展示会場は作りかけでお蔵入りになりました。途中でうんこちゃんに言われて気付いたのですが、Unityのバージョンがcluster推奨のやつではなかったのです。油断…!慢心…!

それでどうせなら普通の美術館風の会場ではなく、VRならではの雰囲気あるワールドにしたいなという気もしたので、一度ワールドの構想から練り直すことにしました。

ただこの1回目のボツワールドを作成したとき、ワールドの基本的な作り方を学習したのに加え、自身の展示のキュレーターのような感覚で作品をテーマや特徴ごとに分類したことがその後の役に立ちました。

私の作品は多重にコンセプトが組み込まれていることが多いため、その切り口によって分類の仕方も変わってくると思うのですが、このボツワールドの作成時には「日本の虚像」「都市の虚像」「信仰の虚像」といったカテゴリ分けがされていました。

このカテゴリ分けをベースにして、「都市に潜むカワイイカルト」というテーマが出来上がったわけです。……といってもこの形にアイディアがまとまったのはそれから約1年たった4月の末ごろなのですが…。

(その前に一度、グラフィティまみれの廃教会にコスメやケーキやかわいいものがいーっぱいなワールドを考えていましたが、安価でいい感じのアセットが見つからなかったのと、ダークさとポップさの融合がなかなかうまくいかなかったのが理由で保留になりました。これもいつか形にしたいワールド案です。)

そしてゴールデンウィークのころに突発的に約1週間で作業を完了し、作り上げた初のワールドがこの『カワイイカルト・ハイドアウト』というわけですね。いきなり思い立って猫被のメンバーにも何も言わずにいきなりアップしてしまいました。


カワイイ教団の地下アジトといった雰囲気。ピンクの光る下水が流れてます。

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カワイイカルトシリーズの原点『カワイイカルト・レクイエム』もフォトグラメトリして置いてあります。実物は燃えるアート展で爆破されNFT神体と化したのでこちらはいわば残穢のようなものでございます。

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ライブハウス風のステージはあとから来場者の皆さんのコメントなどを受けてノリで追加しました。コミュニケーションによる発展が起こる作品というのもおもしろいですね!

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このVRワールドという媒体はアート作品のメディウムおよび展示会場として様々な可能性を持ちうることがわかり、ワールド制作はとても有意義なものになりましたが、よかったのはそれだけではありません。clusterという次元に自分の城をひとつ構えること…それ自体がclusterの楽しさを数倍にブーストさせるすばらしい行いだということが判明したのです。

マイクラを始めたら夜が来る前にまず家を建てますよね。clusterにおけるマイワールドとはその家に相当する自分の居場所…居心地の良いホームに相当すると言っても過言ではありません。

clusterはマイクラ次元と違ってゾンビやクリーパーの襲撃に遭うことはなく、マグマに落ちて死ぬこともない平和なバースですが、その宇宙の圧倒的な広大さとそれに伴う孤独があるといった部分は共通しています。何をしろとかどこへいけといった目的も特に定められておらず、自分の意思でなんとなくメニューを開いて面白そうなワールドを探索したり、イベントに参加したりして友達を増やし、コミュニケーションする……高校や大学の新入生の時のようなアクティビティが必要になってきます。

そこで重要になってくるのが「行きつけの居心地良いワールドを見つける」ことであり、これに成功するかどうかでclusterの楽しさはずいぶんと変わってくると思います。気の合う仲間を見つけ、その人たちの集まるワールドに行く、または気に入ったワールドで仲間を見つける……学校の新入生で言えば部活とかサークルに相当するのがワールドだと思います。

私自身、なまうんこちゃんのワールドで展示や配信に参加するのみだったころは、clusterに関してはどこか外様のような感覚というか、たまに気になるワールドに遊びに行く程度で基本的には配信の時にしかログインしていなかったものですが、マイワールドを作成してからはかなりログインが増え、いろんな方のワールドやイベントに顔を出してみたり、特に目的がなくとも自分のワールドで放置していたりするようになりました。現在も自分のワールドに放置してこの記事を書いています。

なにせ自分で「最高でしょ!」と思えるような好みのワールドを作ったため大変居心地がよく、時々フレンドの方が来てくれて雑談をしたりするようになりましたし、自分がどういう作品を作っているとかどういうものが好みだとかいうことを伝える名刺代わりにもなっています。私のワールドが好きと言ってくださる方々に出会う機会も生まれましたし、とても素晴らしいことですね!

先日はメタバース路上ライブをされているシンガーソングライターの北 如来那さんがこのワールドのステージ上でライブを行ってくださいました!すごい!超満員!


こうして新たな交流が生まれ、なんだかより本格的にclusterコミュニティに入っていけたというか、さらにclusterを楽しめるようになりました。ワールド1個作ったばかりのにわかプレイヤーが言うのもアレですが、ワールド作りをされていないclusterユーザーのみなさんにはぜひ一度ワールドを作ってみることをお勧めしたいですね…!

私レベルの初級電子魔術でもUnityで簡単なワールドは作成できますが、clusterではなんと外部ツールなしにスマートホーンでも簡単にワールドが作れちゃう機能が存在するようですね!すごくすごい!!

これからも土曜夜の猫被を中心に、いろんなワールドでclusterのみなさんとわいわいやっていきたいねえ!みんなこれからもよろしくねー!!


🍈こくち🍈

きたる6/11、21時からなまうんこちゃんの新ワールド「地下之会 爻 v5.00」でライブペイントをやるよ!うんこちゃんが作ってくれたポスターとアー写かっこいいねえ!

音楽ライブ:ヰタ・スピリチュアリス
絵の制作 :エミリー・メロンパス・オフィリアック

音楽の人と同時にライブをするのは初めてなのですが、絵に音楽が加わることによって巻き起こるライブ上の化学反応は時にブルーチーズにハチミツをかけるような強力な麻薬的エネルギーの爆発を生むことは科学雑誌にも論文が載っている気がするので期待大ですね!あとトークで間をつながなくていい点でも楽かもw


それと毎週土曜22時からClusterとYoutubeで配信をやってるよ!

ただし11日は上述の通り21時から!こちらもよろしくね!


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