私と野球を繋いでくれた、勝利の方程式【ドラゴンズファンフェスタ】
私がプロ野球を熱心に見るようになったのは、中学2年生の頃。
ドラゴンズがセ・リーグ2連覇を果たした年だった。
私の家は弟が少年野球をやっていたこともあり、もともと家族で野球中継を見ることは多かった。
とはいえ私は眺めている程度だった。
きっかけは夕食の時間にセ・リーグのクライマックスシリーズを見ていた時のこと。
ルールもイマイチわかっていないまま見ていたが、8回のマウンドに立つドラゴンズのセットアッパー浅尾に一目惚れした。マジイケメン。
その日は、9回途中でクローザーの岩瀬に交代してしまったが、私は次の日からも「あのかっこいいピッチャー今日も投げるかなー」と試合を見続けた。
CS優勝を決めた試合の、最後の打者を打ち取った浅尾さんの笑顔は今でも忘れられない。マジイケメン(2回目)。
こんな単純な理由で浅尾ファンになり、ドラゴンズファンになり、プロ野球ファンになった。
正直こんなにハマると思っていなかったが、今こうして楽しい野球ライフを送っているのはまぎれもなくこの瞬間のおかげ。
なので、浅尾さんにはひたすら感謝だ。
そんな彼も今シーズンで引退。引退後は2軍の投手コーチとなる。
これまで一度も試合で投げている姿を見たことはないけど、せめて今季中に一目でも見たい!
引退試合には行けなかったけど、ファンフェスタには行きたい!
強い思いで応募したところ、なんとチケットを4枚もゲットしたのでNFBメンバーを誘って行ってきた。
憧れのファンフェスタ
ドラゴンズのファン感謝イベントは、高校生のころからずっとSNSで見て憧れていた。
ドアラのファイルに入ったパンフレットと、ドラゴンズブルーに光るブレスレットをもらい、入場する。
選手会長の福田からのあいさつがあり、ファンフェスタがスタートした。
はじめはフリータイム。
「グラウンド入場券」を持っている人は、グラウンドに降りてアトラクションに参加し選手と交流できる。
(http://dragons.jp/special/fanfesta/2018/)
一方で「入場券」のみ持っている人は、グラウンドでのアトラクションには参加できないが、スタンドに座ったまま選手のトークショーの観覧、コンコースやドーム外のエリアにランダムに現れる選手とのハイタッチなどができる。
私たちは入場券しか持っていなかったので、フリータイムはのんびりと球場グルメを楽しんだり、スタンドでトークショーを見たり、グラウンドアトラクションを眺めたりしていた。
引退選手たちのトークショー
フリータイムに行われていたトークショー。
最初に登壇したのは、今季で引退し来季からコーチになる浅尾・荒木・工藤の3選手。
トークショーでは、スピードワゴンの井戸田さんが選手たちにインタビューをしていく。
浅尾・荒木というリーグ2連覇に貢献した2人の登場に涙腺が緩みかけた。
「現役時代の一番の思い出は?」という質問。
荒木の回答は「日本一になったとき」。
浅尾と工藤の回答は「優勝したときのビールかけ」。
(工藤は巨人と日ハム時代に経験)
荒木からは、「そろそろドラゴンズの若い選手たちにも経験させたい」との言葉もあった。
2011年のリーグ優勝以来、優勝から遠ざかっているが、自分が応援してきた選手たちが、今度はコーチとなってチームを作り上げていくのは嬉しい。
来季に向けてのコメントでは、「ドラゴンズはいいチームに生まれ変わろうとしている」「選手たちを一緒に見守ってほしい」「少しでも早く優勝争いができるようにしたい」と3人が口々に言っていた。
次なる栄光の瞬間に向けて、彼らのコーチとしての活躍に期待したい。
ラストを飾る紅白戦
フリータイム終了後は、紅白戦。
今年は、甲子園スター組vs甲子園行けなかった組の対決。
試合前、ファンも巻き込んだ大運動会で、「初回ノーアウト満塁」から開始できる権利をかけて対決。一塁側と三塁側に分かれて大玉送りをした。
大運動会に勝利して特別ルールを獲得したのは、甲子園スター組。
ちなみに浅尾は甲子園行けなかった組。
この紅白戦で、あわよくば登板とかないかなーなんて淡い期待を抱いていたが、そんなことはなかった。笑
しかし、始球式でのこと。
ファンクラブ会員からの抽選で選ばれた女の子がマウンドに上がり、甲子園スター組の福田がキャッチャーミットを構えるが、バッターがいない。
司会から「甲子園行けなかった組からバッター出してくださーい」と声がかかると、監督の亀澤から「ここはやっぱり浅尾さんでしょ」との一言。
まさかの登場。浅尾がバッターボックスに立つ。
始球式する女の子めちゃくちゃうらやましい。
その後、1回表の攻撃も浅尾からの打順。
紅白戦とはいえ、試合に出ている姿を見てちょっと感動してしまった。
(しかもイキイキしてて楽しそうだったし、ヒットで出塁した)
出場は1回のみだったが、1回表での甲子園行けなかった組の先制に貢献した。(すぐにひっくり返された)
ちなみに、甲子園行けなかった組は最終回に逆転するが、松坂のサヨナラ打で甲子園スター組の勝利。
普段とは違うポジションにつく選手たちの好プレー・珍プレー、この日の盛り上げ役?祖父江による小笠原二軍監督のモノマネなど、見どころたくさんの楽しい試合だった。
紅白戦が終わり、ファンフェスタも終了。
憧れだったドラゴンズファンフェスタ。初めて見る憧れの選手。
大好きな選手はもう引退してしまうが、ドラゴンズへの愛は大きくなった気がした。
半分叶って、半分叶わなかった夢
思えば、リーグ2連覇を達成した2011年シーズンから浅尾を追いかけ始めて、今年で引退するまで7年。
私が本格的にプロ野球を見始めたのは、2012年シーズンから。
その年に浅尾はケガで離脱してしまったので、彼が前線で活躍する姿を私はほとんど見ていない。
それでも華々しい栄光の瞬間から始まり、なかなか良い結果を残せない姿、チームの不振など、さまざまな瞬間をファンのひとりとして応援しながら見続けてきた。
7年間ずっと、というより、気づいたら7年も経っていたという感覚だ。
名古屋からの帰りの夜行バスの中で、浅尾の引退試合の動画を見た。
「ドラゴンズのピッチャー、浅尾に代わりまして岩瀬」
浅尾と出会った試合でこの言葉を初めて聞いた。
これがドラゴンズの勝利の方程式なんだよ、と父親に教わった。
それからずっと、その言葉をいつか球場で聞きたいと思っていた。
ナゴヤドームでピッチングを見るのが夢だった。
その夢は結局叶わなかった。
けど、今回のファンフェスタでナゴヤドームで浅尾の姿を見ることができて、私の夢は半分だけ叶ったのかもしれない。
浅尾ファン歴7年、そしてプロ野球ファン歴7年の中で、忘れられない大事な1日になった。
(敬称略)
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?