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相手にインプットしてもらうための伝え方。

そもそも伝えるとは何なのか?

ここでいう伝えるとは、『言われたことを相手が正しくインプットすること』と定義します。

さらに相手がインプットするまでの時間が短かければ短いほど、話し手のスキルが高いということになります。 

でも、多くの人は相手に正しくインプットしてもらおうと考え過ぎるために、逆に相手に伝わらなかったり、伝わっているだろうという勝手な勘違いになりがちです。

そこで今回は、正しくインプットしてもらうために、話す側が気をつけるべきポイントを紹介し、その解決策も提案します。

気を付けるポイント

気を付けるポイントとは、相手に伝えるときに自分が『自分しか見えない病』になっていないか?です。

このポイントについて解像度を上げつつ、処方箋も出していきます。

「自分しか見えない病」

「相手の立場に立って考えよう」ってよく言いますよね。でも、本当に相手の立場に立つとはどういうことなのか?

例えば、A君が会社で部長に企画を提案するときに、自分の言いたいことや自分の重要だと考えることを、どうやったら部長に理解してもらおうかと悩んでいるとする。

今日は午後に部長と打ち合わせ。そこで打ち合わせを成功させるためにA君は伝える中身を考えています。

「部長は、カタカナが苦手だ。だから英語表記は極力無くそう。あと、機嫌の悪いときは交渉がうまくいかないからあらかじめ午前のうちに周りの人に部長の様子がどうだったか聞いておこう。」

こんな感じで悩んでいる人がいるとする。一見、相手のことを考えているように見えるけど、実はこの例は典型的な「自分しか見えない病」にかかってしまっている。

A君は部長に理解してもらいたいがあまり、部長との打ち合わせのゴールが企画を通すことではなく、部長の機嫌を損ねることなく打ち合わせをどう終わらせるかになってしまっている。

これだと、企画が通る訳もないし、ましてや大きな意思決定が下されることはまずないだろう。

じゃあ、こういったことに陥いらないためにはどうすればよいのか?それには「型」がありますので、その処方箋を出します。

相手に伝えるための型

これから出す処方箋は一つの型です。

全てがこれで相手に伝わるという訳にはもちろんいきませんが、逆に最低限のこの型が守られていなければ、相手がスムーズにインプットしてくれることはかなり少ないでしょう。

まずは、3つのキーワードから紹介します

①課題(テーマ)は何か?

②相手に期待する反応が明らかである

③課題(テーマ)の答えが明快

以上の3つが『自分しか見えない病』にかからないための処方箋です。

それぞれを深掘りしますね。

①課題(テーマ)は何か? 

まず最初にそのコミュニケーションの課題(テーマ)は何なのか?と自問自答します。

例えば、この記事の場合、題名にあるように『伝えるときに気を付けること』が一体何なのか?を明らかにしていますよね。

これが、「課題【テーマ)は何なのか?」ということになります。

コミュニケーションの内容が課題とは全く別の方向へ行ってしまう方がいますが、それだと相手にもちろん伝わらない。

「自分しか見えない病」にかかってしまっている人は「私がいま言いたいことは何だろう」と考える。まずはこれを改めましょう。

正しい考え方は「自分がいま相手に答えるべき『課題(テーマ)』は何だろう」と自問自答することです。

そしてまずは相手にこの話は『検討すべき内容だ』ということを認識してもらうことがスタートです。

とはいえ、課題(テーマ)が思い着かないって人にヒントを出すとすれば、それは『Why』です。

「何故それが必要なのか?」「何故やるのか?」これらをまずは明確にしましょう。そうすれば、自然と課題(テーマ)が湧き出るはずです。

課題が浮かび上がれば、自然に「その『課題「テーマ)』に対する自分の答えは何だろう」という問いに行き着くのだけど、その前にもう1つ、確認することがあります。

②相手に期待する反応が明らかである

話す内容や、文書を作るとき、それによって相手にどのようになってもらいたいなのか、どんな反応を引き出したいのか、という期待値がないコミュニケーションは、

ただの『ひとりごと』である。

知り合いなどにただ自分の話すことを聞いてもらいたいだけであれば全然構わない。

だけと、仕事となるとそういう訳にはいきませんよね。伝えることによって相手に理解してもらったり、相手のニーズや意見を引き出したり、

あるいは相手に何らかのアクションをとってもらうなど、相手に何らかの『反応』をとってもらうことが目的であるはず。

なので「伝える」ことは手段であり「目的」でなはないということです。

例えば、商談の際全ての話しが終わるときに相手から「具体的にはどういうサービスがあるの?」という質問が引き出せれば成功だ、

と考えながら伝える人と、自分が伝える内容のことで頭がいっぱいの人では、コミュニケーション後の結果は雲泥の差です。

コミュニケーションの後に、相手からどのような反応が引き出せれば、そのコミュニケーションは成功といえるのか。

この質問にあらかじめ答えを用意しておくことは、

『自分しか見えない病』予防の処方箋になります。

自分がこれからとろうとしているコミュニケーションにおいて相手に答えるべき「課題(テーマ)」が確認され、

そのコミュニケーションの結果、相手にどのような「反応」を期待するのかを確認してはじめて、答えの中身を考えるフェーズに入ります。

③課題(テーマ)の答えが明快

現代は情報過社会ですので、課題に対して答えをまとめる際にたくさんの情報を前に毎回悩んでいる人がいます。

たしかに課題(テーマ)に対して答えるべき回答はさまざまで、答えの内容も千差万別です。

そこで課題(テーマ)の答えを考える際の簡単なチェックポイントがあるのでぜひ参考にした欲しい。

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•課題に対して、伝え手が、どのようなアクションをとるべきだと言っているのか? YES or NO ?

あるいはどのような意見を持っているのかが頭にクリアに残るか?

•その結論に至った根拠に納得感があるか?

•結論がアクションの場合、具体的なやり方が示されているか?

自分がそのアクションについて部下に指示を出す場面を想定したとき、指示の中身が具体的にイメージできるか?

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これらの質問にYESと答えられるかどうかが、課題に対する答えが成り立っているのかいないのかのチェックポイントです。

「チェックポイントをいちいち覚えていれないよ」という人のために簡単にまとめると、

課題(テーマ)の答えは●●だ。という「結論」、結論の妥当性を説明する「根拠」、さらにその結論がアクションである場合には、それをどうやって実行するのかを説明する「方法」。

この「結論」、「根拠」、「方法」が大事で、そんなの当たり前だろ、と思うかもしれないけど、

あなたが考えている結論が相手にとっても同じように明快なのか、あなたの考えている結論が相手を納得させるのに十分か、あなたの考えてる方法で相手が動くことができるのか、

この3つのチェックポイントが、相手に伝えるとき気を付けるべきポイントであり、「自分しか見えない病」への予防処方箋です。

自分も相手がスムーズにインプットできるように日々伝え方を鍛錬していきます。

Melo

参考図書 ロジカルシンキング 照屋華子 岡田恵子 著








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