見出し画像

国を超えて、組織を超えて、言語を超えて

 みなさん、こんにちは
関東圏はすでに猛暑に見舞われていると聞きました。こちらブエノスアイレスは例年にない寒気の襲来。朝は氷点下になることもあり、寒さに震える日々です。
 さて本日は先週行われたメキシコ国際交流基金が開催したイベントでの発表の様子についてお知らせします。これはカイロ(エジプト)国際交流基金の日本語専門家の方々が開発した子ども向け教材『わくわくにほんご』に関するオンラインセミナーでした。

 そこに私たちアルゼンチンチームも、『わくわくにほんごアルゼンチン版』の編集チームとして参加しました。編集チームにはアルゼンチンとウルグアイのメンバーが参加。構成は日本人、日系人、非日系アルゼンチン人とさまざまです。
 私のアルゼンチンでのミッションは日系社会の支援ですが、世代交代が進んでいて子どもたちはもちろん、親世代も日本語を話さない人が増えています。もはや若い世代でマンガやアニメから日本文化に興味を持ってくれる非日系アルゼンチン人の協力なしには前に進めません。

 セミナーには、20カ国以上から90名の参加がありました。使える言語も、日本語、スペイン語はもちろん、英語、ポルトガル語、イタリア語の他にインドネシア語、ベトナム語などアジアの言語もちらほら。小グループに分かれたディスカッションでは、自分が好きな言語を選んで参加できるようになっていて、日本語に自信のない現地の先生たちも無理なく参加できる仕組みに感心しました。
 実はアルゼンチンやウルグアイでは、他国とはかなり異なるスペイン語が使用されています。日本で言うと大阪弁のようなものとも言われますが、テレビのアナウンサー、街中の広告、大学の講義の資料まで全て’大阪弁’が使われているので、もはや方言ではなく、アルゼンチン語と呼ぶのがふさわしい。そのため、『わくわくにほんご』もスペイン語版ではなく、あえてアルゼンチン版として編集することになりました。
 私は国際交流基金に属しているわけではありませんが、基金の方々はアルゼンチン版について快く承諾してくださり、いろいろな形で応援してくださっています。
 エジプト、メキシコ、アルゼンチン…。国を超えて、組織を超えて、言語を超えて人がつながり、新しいムーブメントを起こすことが可能になります。そんな現場にいることができて、とても幸せに感じるセミナーでした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?