実習リフレクションー叱るという事

これまで教科書のない授業として書いてきた実習の授業内容シリーズはこれまでにして、今後はリフレクションとして実習で経験したことを書いていこうと思います。私はこの実習で、人生で初めて、子供を叱るという経験をしました。

私には子供がいません。なので子供をしつけたり叱ったりという経験が全くないのです。それは実習において、大きな弱点となったと、個人的には思いました。小学校6年生はとにかくやんちゃで、反抗したり、口答えをしたりしてきます。クラスの先生も、口答えは厳しく叱りつけていました。私も反抗したり、真面目に授業を受けるべきところを不真面目にしている生徒には厳しく接していました。例えば、口答えどころか、ぶつぶつと文句を言い続けて与えられている課題をやらない子には、It is very rude for you to talk like that. When you talk, you should be looking at the peson's eyes. 「そういう話し方は失礼だよ。話すときは人の目をちゃんと見てください」と口調を強くして言ったりしました。目の前で子供の喧嘩が始まった時は It’s enough. Stop it. 「はい、もう終わりです、止めて」と仲裁に入ったりもしました。

友達の子供ですら叱った事のない私が親の顔も知らない子供たちを叱るという自分の姿にちょっと笑ってしまったのですが、叱るべきところはちゃんと叱るというのが仕事の一つ。そんな時、子供の態度に変化が訪れた一件があったのです。

ランチの時間、男の子2人がワイワイと遊んでるのか喧嘩をしているのか、やりあっている様子だったので、Hey, can't you just eat your lunch peacefully? 「もうちょっと仲良くご飯食べれないの?」と間に入ってみました。仮に一人をロン、もう一人をシンとします。ロンがちょうどシンに手をあげているところをピタっと止まった様子だったので「それでよし」といったところ、シンがCan we get the stone out from his pocket?「彼のポケットに入っている石をなんとかしてよ!」と訴えかけたのです。

い。。。いし?

思わず強い口調でRon! What is in your pocket? Get it out.「ロン!ポケットに何を持ってるの?だしなさい!」といったところ、渋々とロンは大きな石をポケットからだしてきたのです。

そ。。そんなデカい石でクラスメイトのシンを威圧しとったんか。。。

ちょっと愕然としましたが、Just get rid of that.  Far.  Do not pick that up again. と、石を遠くに捨ててくるように伝え遠くに捨てたのを確認してその一件は終わりました。こうやって書いてみると、石を私がもって担任に伝えておくべきでしたが、経験の浅い私はそこまで考えが及びませんでした。

それ以来、今までよそよそしく話しかけてこなかったシンがちょっと慣れたかように懐いてきたのです。ちゃんと叱れば、子供はそれを見て、頼ってくる。子供を叱った事がない私が初めて経験した小さくてそして貴重な体験でした。

さて、ここに出てくるロン、ちょっと問題児です。でも、この子には別のエピソードがあるのです。それはまた次回。


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