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「影法師」

自分が嫌っているあの誰かは
気付けないだけで もしかしたら
誰かから見た自分自身かもしれない
嫌われているのさ

 これまた忙しいお盆明けだった。十六日の夕方、どうしても人手が必要とのことで、十八日だった休みを十七日に変更し、最後の手伝いに行ってきた。
 やはり「痩せたね!」と言われるのは嬉しい。努力の証が伝わった気がするから。四階の一番端で、所謂「汚部屋」の清掃だった。モノは特別多くは無かったが、一階から四階まで何往復もするのはしんどい。冷蔵庫に至っては食品が入ったまま電気が止まり、中身が全て腐ってとんでもない悪臭を放っていた。
 しかし、昔より約二十キロ軽くなった身体は、冷蔵庫や洗濯機を一人で降ろせるくらい鋭くなっていた。冷蔵庫の臭いに吐きそうになりながら、少しでも早く仕事を終えられるように全力を出した。ついでに洗濯機も担ぎ下ろしてみた。多少筋肉痛は残ったが、良い汗を流せた。あとは内臓脂肪だねぇ。はよ燃えろ。
 気性の荒さも存分に(許可が下りたので)発揮し、いちゃもんをつけに来たマナー違反の老爺を二人撃退した。若造だと思って下手に出てりゃ調子乗りやがって。こういう輩は本当に困る。

 丸一日肉体労働し、友人と風呂に浸かり、帰宅して荷物を運び終えたのが日付を跨いだ零時半。一服して歯を磨き、布団に入ったが寝付けない。眠くなるまで貰ったライトをつけて読書に耽ってみたが、それでも眠れない。考え事をしてしまったり、文字を追って睡魔を呼び寄せたりしているうちに、七時の目覚ましが鳴った。
 迷ったが、職場に行って復職トレーニングの指示を仰ごうと考えた。寝て起きたら行く、と言ったら止められるか、或いは寝過ごして行けないだろうと考えたからだった。眠気は全く無かったが、朝の薬は一度保留にした。一気に眠気が来たら困るから。
 ボスはやはり切れ者だなぁ、と改めて実感した。即座に帰らせるでも無く、判断をこちらに預けるでも無く、「一時間だけ。九時になったら帰りなよ。」と、その状況下で最も自分に合った提案を頂けた。一時間身体を動かし、大先輩とお喋りして十時に帰宅。

 やや肌寒かったのと、昨日の疲れが全身に残っていたので、四十度のお湯を張って一時間程風呂に浸かった。またも考え事をしながら。やはり、まだ暫く薬と付き合っていく必要を感じた。元々俺は低気圧に弱い。疲労、低気圧、休み明け一発目の出勤……。それらが重なった不眠だったのかな、と今では思う。遅めの朝食を食べて薬を飲んだら、十三時位には眠れた。

 夕方頃に起きて、現場からの戦利品(?)を整理して洗濯物を回した。夕陽が見えてきたので、明日は晴れると思って一晩部屋干しし、出勤前に外に干す。「人を駄目にするソファ」も手に入ったので、綺麗にして存分に寛がせてもらうとしようかしら。

 明日は来客、明後日は野球と飲み。月曜は休み、火曜は医者。ここでGOを出してもらう為に、明日は頑張ってみよう。結局、無理は必ず何処かで自ずを呪い、祟り、障る。だから無理しない程度にやってみる。そして、医者の先生にそれを伝え、給料満額に戻すのがファーストステップ。二歩目は、一歩歩み出したら考える。

 表題の意味も兼ねて今回の一曲。アルルカン「影法師」。

 アルルカンは、暫く会えていない親しき友人に布教頂き、参戦し、見事沼落ち。表題の写真は、昨日手に入った新品の浴衣を着て町内を散策した帰り道で撮ったもの。
 最近、気性の荒さが徐々に表面化し、他人の好き嫌いが明確になってきた。プレイリストをシャッフルで流していて、この曲が流れた時に次の日記はこれだな、と決まった。最初の中央寄せにした文は、歌詞の最初の部分。自分が「無理」と思っている人がいたとしても、この尖った性格は傍から見れば「無理」と思われているだろう。人の振り見て我が振り直せ、という感じかな。少なくとも俺が「無理」と思う部分を自分の中に残さないように意識していかねばね。曲の歌詞の最後と共に〆としよう。

いつの日か 僕を許そう 他人を許そう
受け入れよう 消えはしない その影を

【追伸】
 過去の記事に更に追記。ずっと欲しかったタペが、十二分に満足する価格で出回ったので即購入。これで、自分の「スキ」の為の買い物は終了かな。あとは如何に銭貯めていけるか勝負。負けるな俺。笑


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