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【詩】かたち

胸の中で靄靄していたそれを
声に出して形作ってしまった

目を背けていたそれは熱を帯び
激しく
燃えて
わたしをただただ狂わせていく

気づいてはならなかった
覚えてはいけなかったの

一度形を成したそれは
何度目の最期を迎えるのだろう

必ず崩壊する時は来るのだから
そっとしておけばよかったのに
今の今を大切にすればいいのに
訪れない未来に仄かに期待して
またそうやって悔やむのだろう

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